ガンプラ秘密工場(仮)

ガンプラ他、プラモデルを限られた環境下(ノンシンナー)で楽しもうというブログ
 

一周年記念企画:MGガンダムver.O.Y.W.0079アニメカラー版(その8)

2007年08月24日 | 機動戦士ガンダム(1st)

 以前、ケロロロボのシステムインジェクション採用一体成型ケロン人ボディーに衝撃を受けたことがある姉に、このフレームを見せることにしました(見せたのは作動状態に組み立てて足首を取り付けた状態です)。
 筆者「なあ、前にケロロの体をランナーから切り取るだけで手足が動くの、あったやろ? アレのスゴい版が、コレだぁ!(ワン・ツー・スリー!←「ザ・ベストハウス123」のノリで)」
 姉「え? 何、それ?」
 筆者「これな、1個のパーツやねんけど、ここがこう動いて、そしたらここがこうなって…」

 姉「スゴいやん! けど、最初にどうなってたかが口で説明されただけでは分からへんから、ランナーにつながってる状態が見たいわぁ♪」

 筆者「(さっそくランナーを持って来て)最初はこんな感じやねん」

 姉「これどうやって一体で作ってるんやろう? 切る前と切った後ではランナーの厚みが違うけど…?」
 筆者「このランナーはな、2種類の材質(ABS樹脂とポリプロピレン)で出来てるんやけど、たぶん融点温度がそれぞれの材質で違ってて、融点温度が高い材質を先に金型に流し込んで、それが冷えた後から融点温度の低い材質を流し込んで作ってるんやと思う。ランナーからこのパーツを切り取ったら、2種類ある材質のランナーの片方が外れてしまうねん」(*写真ではランナーの部分が2枚重ねになっているのが分かると思います。奥側、やや色が薄いランナーがABS樹脂製の部分でパーツの基礎になっています。手前のやや色の濃いランナーがポリプロピレン製で、弾力と耐磨耗性を活かして可動部に使われています)
 姉「そうなんや」
 
 筆者「(パーツをランナーから切り取って来て)まずはここを引っ張って…」

 上の写真(ランナーにつながった状態ですが)のピンク色で囲った部分を持って、フレームから引き離すように動かすと、フレームから小さな可動アームが出てきます。それが太もも裏&フクラハギの装甲ハッチの開閉用ヒンジになります。次にピンク色の部分をパーツから引き抜くと、装甲ハッチの取り付け用穴が開きます。
 抜き取ったパーツの片方には尖った部分があり(水色で示した部分)、それをシリンダーの付け根部分の穴(黄色い点で示した部分)に差し込むと、つながっていたシリンダーが解放されて伸縮可能になります。
 後は各シリンダーブロックを動かして(基部はボールジョイント可動)、それぞれのポジションに持っていきます。足首を取り付けて可動の具合をチェックしてみました(写真のフレームには股関節のポリキャップも取り付けてあります)。

 ヒザ関節は二重関節で、正座できるほどの可動範囲です。ヒザの二重関節、2ヶ所のメンテナンスハッチ開閉部、4ヶ所の伸縮式シリンダーブロック、足首基部の前後可動、これだけのギミックが1つのパーツに集約されています。通常のキットのようにパーツ分割した場合には、約18パーツ分に相当するモノが一体成型されているんです。やっぱりスゴいです。
 ランナーからの切り離しやゲート跡処理は脚1本で40ヶ所以上ありますが、18個のパーツにゲートがそれぞれ3つずつ付いているとしたら、このランナーのゲート数は妥当なモノだといえるでしょう。

 姉「う~ん! これはスゴいなぁ…。なんか、折り紙とか着物に近い発想かなぁ。このプスッと刺すパーツって、薬なんかのチューブのフタでチューブの口に穴を開けるヤツみたいな感じやねぇ♪」
 筆者も姉も、ときどきテレビでやってる「工場見学」の映像を見るのが大好きなんですが、このランナーはそういった「工場見学」に近い体験が出来る素晴らしいパーツだと思います。
 ところで、この異材・多色成型技術で思い出したのですが、昔はこういうアイテムがありました。

 15年ほど前に発売された「マイクロガンダム」シリーズの高機動型ザクです。本体が多色一体成型されたフル可動半完成品モデルで、サイズは8センチぐらい。RX-78ガンダムとVガンダム、06RザクとザクFZ、それぞれ2色・2種オプションのバリエーション展開がなされていました(中には「Vガンダム・キャノンタイプ)なる謎のMSもありましたが:汗。VガンにジムキャノンⅡのバックパックが付いていたんですよ)。

 実に良く動きます! ザクマシンガンのフォアグリップさえ可動すれば、マシンガン両手持ちポーズも可能なほどです。しかも股間の底には穴が開いていて、スタンドにも取り付け可能です(これは今回気付きました)。高機動型ザクとFZのパーツを組み換えると、当時はキットが無かったザクF2風味にすることもできました。
 昔は全種持っていたのですが、筆者の手元に現存するのはこれだけです。しかもバックパックを紛失しています(泣)。再販を願いたいのですが、製造が難しいのかコスト面で難があるのか、シリーズは早々に打ち切られたので望めないでしょうねぇ。
 あと、昔のホビーショーにはこの「マイクロガンダム」と同様の技術で作られた1/144スケール半完成品のガンダムF91がランナーにつながった状態で参考出品されていました。しかし、発売されることはありませんでした…(泣)。何らかの形で日の目を見ると良いなぁと思うのですが…。

 やっぱりバンダイのシステムインジェクション=異材・多色一体成型技術は素晴らしいです。次ネタのキットにもこの技術が使われているようなので、とても楽しみですよ~♪


 


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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
マイクロガンダム、懐かしい(笑 (ミッチー)
2007-08-25 00:31:03
こんばんわ~( ・ω・)ノ

>マイクロガンダム
自分は「ガンダムアーマードタイプ」(フルアーマーガンダムに似たデザインのヤツ)だけですが、今でも持ってますよ。
状態は、目立つ破損も無くほぼ良好です。
当時は、この時期のガンプラ以上に可動する事に驚いた事がありましたねぇ。
そういえば股間の穴はこっちにも付いていますよ。

このシリーズのチラシ(というかカタログ?)みたいなのも付いていて、それにはイラストでガンキャノンとグフも載っていましたが、当初はこれらも発売する予定だったんでしょうね。
結局は途中で打ち切りになり、ガンダムタイプとザクタイプのみの展開で終わってしまうとは…。

打ち切りと言うと、何となくゾイドのワンブロックス等を連想してしまいますね(笑
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勉強になるわぁ… (彗星)
2007-08-25 00:34:32
訪問&コメントまでいただきありがとうございました。

ペガンの脚部フレームについては、良く分からないけどなんか凄い(笑)位の認識しか持っていなかったのですが、異素材の融点温度の違いですか~勉強になります♪

文中にもあったシステムインジェクションパーツを含んだ例のブツ、本日入手してきました♪
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マイクロガンダム (陸戦型事務屋)
2007-08-25 21:09:05
こんなシリーズがあったなんて、知りませんでした(汗
ほしいなぁ~♪ヤフオクで・・・(笑)

脚部フレーム、すごいですよね。自分も組み立てたときにギミックのすばらしさに圧倒されました。
装甲つけずに飾るのも良しですね(^^
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システムインジェクションの (堂本晃司)
2007-08-25 23:19:52
始祖というと、バンダイキットの仮面ライダーBlackのバトルホッパー付属のライダーを真っ先に思い浮かべます(笑)。
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返事が遅れてしまい… (かめっチ)
2007-08-27 23:12:41
 読者の皆様、お返事が遅れてしまい、申し訳ありません。m(- -)m

 ミッチーさん:おお、ミッチーさんもお持ちですか♪ けっこう丈夫に出来ていますねぇ。ウチの06Rも破損やユルみもなくまだまだ現役です。それだけにバックパックの紛失が悔やまれて悔やまれて…(泣)。可動範囲の広さもビックリでしたが、プロポーションも当時のガンダムやザクの中では最高の出来という評価が多かったですねぇ。
 ガンキャノンとグフ、欲しかったです。あと、サムソントレーラーも企画されてましたねぇ…。採算が取れなかったとは、残念です。
 ワンブロックスの打ち切りも無念でした…。

 彗星さん:システムインジェクションについては、材質の融点温度の違いを利用している点までは判明しているのですが、それ以外については謎だらけです。やっぱりバンダイホビー事業部さんの最高機密レベルの技術でしょうからねぇ…。
 筆者も例のブツ、入手しました♪ 腕パーツも改良されているらしいですね!

 陸戦型事務屋さん:マイクロガンダムは当時からほとんど見かけなかったシリーズですから、ネットオークションでも高額取引になるかもしれませんねぇ(汗)。すっかり忘れていましたが、シャアザクもあるんですよ。これがまた良い色で…。
 ver1.5とぺガンの脚部フレームは現在でもなおガンプラ最強の技術による逸品ですねぇ。いまだにこれを超えるモノが出ていないのは、やっぱりRX-78が特別な存在であることの証明ですね♪

 堂本晃司さん:一体成型仮面ライダーBLACK、懐かしいですねぇ♪ BLACKって身体の節々が分かれているデザインですので、可動フィギュアにはもってこいのライダーですよね。小さいのにちゃんとバイクにまたがれるし、目のクリアーパーツもキレイでした。まるでオーパーツのような逸品でしたねぇ。

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