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ガンプラ秘密工場(仮)

ガンプラ他、プラモデルを限られた環境下(ノンシンナー)で楽しもうというブログ
 

新劇場版エヴァンゲリオン初号機(その3)

2007年09月01日 | ガンプラ以外
 旧キットの出来が良いと、リニューアル版キットの開発というのは大変なのではと思います。特に旧キットが「傑作キット」と呼ばれるような場合は、リニューアルするからにはその「傑作キット」の内容を完全に超えていないと意味が無いというプレッシャーが出てきますからねぇ。
 「傑作キット」を超えるべく開発されたリニューアルキットは、傑作キットの面影を引きずっているモノが多いように思えます。リニューアルするにしても、元デザインの完成度が高くてアレンジのしようがなく(ヘタにアレンジすると、多くの人が抱くイメージからかけ離れてしまう)、結局は旧キットとあまりイメージが変わらないモノになってしまうんですねぇ。MGニューガンダムやHGUCジムコマンド・ズゴックE(あれ?出渕メカばっかり…)などの設計者の方は相当な苦労をなさったのではと思います。
 傑作キット・LMHGエヴァンゲリオンシリーズを超えるべくして開発された新劇場版キットも、LMHGと見た目の印象に大きな違いは無さそうです。でも、機構面は大幅に進化しているようです。パッと見の変化は少ないですが、中身はかなり違いますよ♪

 
 写真左:このアヒルのクチバシのようなパーツはノドの部分です。LMHGでは左右分割されていましたが、新劇場版では黄色いパーツの正面に合わせ目が来ないよう配慮されています。可動用パーツにはボールジョイントが2つ付いていて…
 写真右:首本体のパーツにノドの裏側のボールジョイントが接続されます。首と頭部は2つのボールジョイントで接続されるようですが、首の左右方向の振りに対してノドのパーツが微妙に可動するといったヒネリの効いた可動になっているようです。

 エントリープラグ挿入部のハッチはLMHGですでにギミックが確立されていましたが、新劇場版ではABS樹脂パーツの採用により、可動の確実性が増しています。可動はやや固めですので、取り扱い時は変に力を入れ過ぎないように注意が必要です。
 
 写真左:後方へ跳ね上げる方式で開く、前ハッチです。ハッチの開閉はABS樹脂採用の恩恵で、保持力が高いです。丸いパーツはスライド用アームと一体成型されているように見えますが、別パーツです。エントリープラグのフタで、これも独自に可動します。
 写真右:上へスライドする後ろハッチです。LMHGではハッチが左右分割されていましたが、新劇場版ではカラーリングの変更に伴い上下分割になっています。合わせ目を消す必要が無いのが助かります。アームの下端がクルッとカールしていますが、この部分がハッチを上にスライドする時にエントリープラグを引き上げるんですねぇ。

 
 写真左:コクピットとなるエントリープラグはLMHGでは黒成型色でしたが、今回は胸の拘束具(というか装甲)と同じ、薄いグレーで成型されています。設定のカラーリングは白ですので、薄い色での成型は非常に助かります。
 プラグの大きさは直径約3ミリ、長さ約3センチです。設定画ではこのプラグが電車の車両1両分ぐらいの大きさで描かれています。エヴァの推定サイズは身長40~200メートルだそうですが、プラグのサイズから推定すると身長100メートルぐらいでしょうか?
 写真右:胸内部ブロックを横から見たところ。各パーツはこのように配置されます。黒いパーツが多いので見やすいように実際の色よりも明るくしてみましたが、それでも分かりにくいので補助線を引いてみました。




 劇中の開閉の手順を忘れてしまいましたが、こんな感じで閉まります。前ハッチの下半分も後ろハッチ同様のグリーンが正解のようですねぇ。
 胸部の組み立てはLMHGに比べかなり複雑になっています。さらに複雑な胸部後編に続く…
 
 *エプロンさんの所にバンダイホビー事業部さんの9月の新製品のスケジュールが出ています。いよいよ「ガンダム00」FGシリーズ発売ですよ♪

新劇場版エヴァンゲリオン初号機(その2)

2007年08月31日 | ガンプラ以外
 最近、ニンテンドーDSのSIMPLE DSシリーズ「THE装甲騎兵ガングラウンド」にハマってます。懐かしの傑作スーファミソフト「重装機兵ヴァルケン」を思い出させるロボットアクションゲームですが、ロボのパーツや武装を買って換装できる「アーマード・コア」的な要素もあって実に燃えます。
 武装はかなりの種類があり(パイルバンカーまであるのが泣かせる!)、どれを装備するか(戦闘中でも持ち換え可能)で戦況がコロッと変わってしまうところなんか良く出来ています。ハズレの武器もありますけどね(笑)。武器を持ち換えることができるのが戦闘機や戦車とは違うロボットの利点ですねぇ。
 
 現在ネタのエヴァンゲリオンにも豊富な手持ち武装が用意されていて、劇中で効果的に使われていました。今回は新劇場版の武器、ガトリングガンの組み立てです。

 エヴァのガトリングガンの砲身は6本です。プラモのガトリング砲の砲身はパーツ数を減らすと砲身どうしがつながってしまったり、砲身を全部バラバラにパーツ分割するとパーツ数が多過ぎてしまったりしますが、キットのガトリングガン砲身は3パーツで再現されています。砲身と砲身とのすき間がちゃんと開いている上に砲口がちゃんと開口されていますよ♪
 パーツは3本とも同じに見えますが、実はそれぞれ違うパーツです。詳しくは後ほど…。


 砲身を組み立てたところ。ものの数秒で組み上がる手軽さなのに、この迫力!
 砲身どうしをつなぎ止めている輪っかの部分の合わせ目&パーティングライン消しは、非常に入り組んでいるので難しいですけどね(汗)。筆者はめんどくさいのでやめときました(汗)。


 先ほど「3本ある砲身のパーツはそれぞれ違う」と書きましたが、実は砲身の後端にある突起は、パーツを組み合わせると「D」の字型になるようになっているんです。ここに砲身の回転用基部パーツが付くのですが、砲身の組み方を間違えると回転用基部パーツが付かなくなってしまうのでご注意を…。

 
 ガトリングガンの「ウホっ♪」な部分。ドラムマガジンには砲弾がモールドされています(!)。ちゃんと薬莢の後ろには穴が開いていますよ! 思わず「ガンダムゴールド」で砲弾を塗ってしまいました。ガトリングガン本体に取り付けると隠れてしまう部分ですが、こういった部分への配慮があるとうれしいですねぇ。


 2パーツモナカ割りの銃後半部を組み立ててガトリングガンの完成です。たった8パーツでこの完成度! しかもデカくて大迫力! エヴァだけでなく他のロボに持たせても似合いそうですねぇ…

 というわけで、持たせてみました♪

 たまたま別企画の打ち合わせで近くに来ていたHi-ニューガンダムさんにご協力願いましたところ、イヤな顔一つせずガトリングガンを構えてくれました。
 Hi-ニュー「う~ん、良いねぇ、このバルカン砲! もらって行ってもいい?」←いや、それはちょっと…(汗)。
 グリップがかなり斜めになっているので持たせにくい&あまり大きな手は入らないのですが、Hi-ニューの手ぐらいまでならなんとかなりますよ♪



  

新劇場版エヴァンゲリオン初号機(その1)

2007年08月30日 | ガンプラ以外
 もうすぐ映画が公開予定のエヴァンゲリオンです。エヴァといえばTV版の放映当初、その面白さと斬新な演出に「チェックしといて良かったぁ~!」と小躍りしたものですが、後半になってくると「あれ?」と思うようになりました。そして最終回は時計とTV画面を交互に見ながら「ちゃんと完結するのか!?」とヤキモキし、結局ラストの「おめでとう!」で「まあ、めでたかったのかなぁ」と無理矢理納得させられた記憶があります(最終回は好運にもリアルタイムで観られました)。
 その後の劇場版数作でも個人的に納得の行くエンディングは観られず、筆者の中では「エヴァンゲリオンはTVシリーズの中盤まで」という固定観念が出来上がってしまいました。
 さて、今回の新劇場版では企画当初のストーリー展開に近いモノになるという噂を聞いています。何かの本で読んだのですが、企画当初のストーリーはとても面白く、「なんでこのストーリーにしなかったのかなぁ?」と疑問に思うほどです(確か、使徒その他の謎を探りにどこかの遺跡に行く話があったような…)。
 今度こそ真のエンディング、「たった一つの冴えたやり方(企画当初版の最終回サブタイトル)」を観られたらなぁと期待しています。

 さて、ストーリーについての話はこれくらいにしておいて、プラモのエヴァです。10年ほど前に模型雑誌に掲載された「LMHGエヴァンゲリオン」の図面を見た時は衝撃を受けました「す、スゴい…!」(簡易金型によるリミテッドモデルについてはまた別の機会に…)。発売されたキットも組んでいて感動しましたよぉ。中でもシステムインジェクション採用の腕は「こんなスゴい技術で作られた製品が見られるなんて、プラモやってて良かったなぁ…」と思いましたもん。
 今回発売された新劇場版キットは、その傑作キット・LMHGを超えるべく開発されたモノでしょうから、スゴいに違いありません。では作っていくことにしましょう。
 普段なら頭から作りたくなるところですが、前ネタのぺガンで本体完成後に武器を組むのがめんどくさくなってしまったという苦い経験がありますので、まずは銃器類を先に組みます。

 説明書の各所には、サブタイトル画面や劇中をイメージしたデザインが採り入れられていて、思わずニヤリとしてしまいますよ♪


 パレットガンはLMHGと同様の2パーツモナカ割りですが、スライド金型使用により銃口は開口されています。
 もし人間用のサイズだったら銃本体はプレス鉄板かプラスチック製のモナカ割りだろうなぁというデザインですので、合わせ目は「接着しない合わせ目消し」で処理することにしました。もちろん製作時間の都合もありますけどね(汗)。


 パレットガンはデスティニーガンダムの背部長距離ビーム砲のようなオリーブグリーンなのですが、キットでは残念ながらグレー成型ですので、ガンダムマーカー「DESTINYグリーン」のインクを筆に取り、ドライブラシの要領で塗りました。ガンダムマーカーのインクは広い面積を塗るのにはあまり向いていない気がしますので、この方法で塗りましたが、どうしても色が乗らない部分があったり筆の跡が目立つ部分が出てきます(泣:写真では分かりにくいですが)。

 悩んだあげく、偉大なる先達の知恵にすがることにしました。昔の模型雑誌ではよく使われていた手法です。

 画材店などで売っている「パステル」の緑色と黄土色をナイフでカンナ掛けして細かい粉末にし、2色を混ぜて筆でパレットガンにこすり付けました。

 するとあら不思議、細かいすき間にも色が乗り、筆の跡も目立たなくなってかなり均一な表面になりました。
 粉末状のパステルは、ツヤ消し塗装面に使用するのですが、マーカーでドライブラシした塗装面に微妙な凹凸があったのでうまく定着しました。しかもその凹凸を埋めてくれるんです。化粧品のファンデーションみたいな感じでしょうか(←分かりにくい!)。
 粉をこすり付けただけですので、手で触るとハゲてしまいます。後日トップコートを吹いて保護することにしました。

 注:パステル粉末をツヤ消し塗装面にこすり付け、上からクリアー塗装して保護する方法は、本来はシャドウ表現などに用いるもので、今回のように基本塗装の代用に使うのはかなり実験的な行為です。トップコートによってどのような影響が出るかは現時点では分かりません。結果については後日報告いたします。
 ただ、パステル粉末を使った技法はエアブラシが普及する前には一般的だった素晴らしい技法です。今回使ってみてその良さ・手軽さを実感しました。エアブラシをお持ちでない方は、シャドウ表現の一つの手法として参考にしてみて下さいね♪

1/20 スコープドッグ(最終回)

2007年07月20日 | ガンプラ以外
 いよいよ今回で1/20スコタコも最終回です。さっそく行きます♪

 足の裏はローラーダッシュ時に盛大に地面とこすれると思いますので、木工用のサンドペーパーで豪快に傷を入れ、シルバーで塗装のハゲを表現、ガンダムマーカーウェザリング用「ガンダムサンドブラウン」で砂ボコリを加えました。
 左フクラハギ後ろの装甲には白線のデカールが付くのですが、デカールがパーツのリベットモールドに掛かってしまいます。リベットの周辺部のデカールが浮いてしまっていたのですが、買ってきたばかりの「マークセッター」をすき間に流してやると密着してくれました。スゴいです。


 変なポーズですが、ツヤ消しトップコートを吹き付けて乾燥中の状態です。スコープを外して各ブロックに分解して一通りトップコートをかけてから、全体のツヤ消し具合を統一するために組み立ててこのようなポーズを取らせて再度トップコートがけしました。ときどきポーズを変えると良いです。
 トップコート乾燥後にスコープを取り付けると、左右へのスライド可動がユルユルになってしまいました。仕方がないのでバイザーを頭部から慎重に外し(破損しそうで恐かったです)、スコープの裏側を留めるパーツをスコープに接着しました。スライド機構というのはプラモにはあまり向いていない可動機構です(ユルみとか塗装ハゲが生じやすいため)ので、スライド可動が要らない場合は接着しても良いのではと思います。


 パイロットは耐圧服のヒジやヒザの茶色部分を塗装し、ヘルメット以外をトップコートがけしました。
 コクピットハッチの閉まり具合がイマイチという場合は、パイロットの手がハッチ裏と干渉している場合があります(右の写真の丸で囲った部分)。ハッチがちょっと浮いてるなぁという場合には確認してみてください。干渉部分を削るか、パイロットの腕の角度を変えれば解決する可能性があります。


 写真左:足回りを中心に、ガンダムサンドブラウンで砂ボコリを加えました。
 写真右:ヒザ関節は降着姿勢を取らせるために動かしたらトップコートがハゲました。グレーの関節部の白く見える部分が塗装ハゲです。全塗装なさる方は特にご注意ください。


 降着姿勢。このキットのウリの一つである、設定どおり腕を真っ直ぐ伸ばしたままの降着姿勢が腕の延長工作により不可能になりました(泣)。


 アームパンチ。スライド可動はかなり固めですので、伸縮させる場合は腕を取り外して行うのがオススメです。


 銃の両手持ちが出来るのがうれしいですねぇ。

 設定画を意識した立ちポーズです。

 これらも設定画のポーズですが、銃が違ったり腕の向きが違ったりするのが残念…。
 
 多少ヒーロー体型なのが気になりますが、とても良く出来たキットだと思います。今後の展開が楽しみですねぇ…。





1/20 スコープドッグ(その16)

2007年07月17日 | ガンプラ以外
 マーキングが一通り貼れたので、ウェザリングに入ります。
 バトルダメージ表現も入れたかったのですが、アーマード・トルーパーは歩兵のライフルでも決定的なダメージになってしまう可能性が高いほど装甲が薄い(いちばん薄い所で6ミリ:汗)ので、中途半端なダメージ表現では足りないのではないかと思います。かといって砲弾が貫通した装甲やらアームパンチで凹んだコクピットハッチなんかを表現しようとすると、熱加工する必要があるため、失敗する危険性があります。結局、いつもどおり移動時にぶつけたりこすったりしそうな所のエッジをヤスリで欠けさせるにとどめました(ザクⅠ・スナイパーの記事を参照)。

 さて、ウェザリングですが、スコタコは人が乗る戦闘用ロボットとしては最小の部類に入ります。サイズ的には身近なメカでいうとコンパクトカークラスの車(ヴィッツとかマーチとかフィットとかデミオとかコルトとかスイフトとか…)を地面に対し垂直に立てたような大きさです。そのぐらいのメカが歩いたり走ったりするとどんな感じに汚れるかなぁと想像しながらウェザリングのプランを練っていると…

 デカール貼り付け前に右側のヒザアーマーが下にズレていて、そのズレたヒザアーマーを基準にヒザ下の三角マークデカールを貼っていたのに気付きました(汗)。はがした後に買ってきたばかりの「マークセッター」を使い、正しい位置に貼り直して解決したと思ったら…

 今度は股間正面の四角いワクのデカールを「マークセッター」で貼り直したくなりました。ここはパーツ表面が梨地になっていて、デカールの透明部分がシルバリングしていたので…。
 すると、はがしたデカールが風に乗って飛んで行き、そのまま行方不明になってしまいました(笑)。仕方なく、手の甲のアーマーに貼るデカールの内側の文字部分を切り取り、ワク部分を利用してマークを作り直しました。何やってんだか…(汗)。


 気を取り直してウェザリングに戻ります。本体色の濃い方のグリーン部分には、ガンダムマーカー「DESTINYグリーン」のインクでドライブラシすることにしました。キットの成型色はかなり濃いというか暗い色なので(写真左)、やや明るめのグリーンで調節する作戦です(写真右)。
 最近ミリタリーモデル業界で流行りの「フィルタリング(油絵の具数色を模型表面に点々と置き、溶剤で溶かして馴染ませる退色表現)」をマーカーで行う方法がホビージャパンのスコタコ作例で紹介されていましたが、筆者のやり方がまずかったようでうまく出来なかったので、結局ドライブラシにしました。ドライブラシの方が全体を明るくするのには向いている技法だと思います。本体の成型色と微妙に色が違うボルトのパーツの色も他の部分と統一できますし…。


 写真左側、右脚がドライブラシ後です。やや筆の跡が残るように、荒っぽくドライブラシをかけました。大河原氏のイラストを意識しています。リアルかどうかは別として、絵画的表現を狙ってみました。


 塗装がハゲてから時間が経っている部分の鉄の表現はグレーで塗り、しょっちゅうこすれている部分はシルバーで塗装ハゲを表現してみました。肩のフックは、クレーンで吊り下げることを考えると、内側の塗装がハガレるのではないかなぁとか、右胸はパイロットが乗る時に足をかけるだろうから、その部分だけ塗装がハゲるかも、とか想像しながらやると楽しいですよ♪

 ―次回予告―
 今、一つのキットと一人のオッサンとの戦いが終わる。グラグラと揺れるスコープ、浮いたデカール、統一感の無いツヤなど、全ての問題点を解決すべく製作は最終段階へ…!
 最終回、「修正」。バイザーの分解は、マジで恐い…。
 

1/20 スコープドッグ(その15)

2007年07月16日 | ガンプラ以外
 前回、組み立て完了状態の写真を載せることができませんでしたので、とりあえず…

 設定画を意識した立ちポーズですが、カメラアングルはもう少し下から狙った方が良かったかもしれませんねぇ…(汗)。設定画のマシンガンの持ち方を再現しようとすると、残念ながらグリップを持たせたのでは成立しません。トリガーガードを下から支えると良いようです。

 タカラ1/24キットを見慣れた目にはややヒーロー体型にも見えますが、カッコ良いっす♪

 さて、いよいよマーキングに入ります。

 左腰前アーマーには所属を表すマークが付くのですが、このキットでは車のナンバープレート状のモノを挿し込むと思われるホルダーがモールドされています。0.3ミリプラ版を切り出してプレートを作り、キットのデカールを貼ってみました。もうちょっとマークが大きい方が良かったですねぇ…。
 このプレート、サイズをキッチリ測って切り出したため、ピッタリはまったのですが、表面に付いたホコリを「フッ!」と吹いたらプレートも一緒に飛んで行きました(汗)。結局、接着することに…。

 キットの水転写式デカールは部隊マークや機体番号、細かい注意書きまで豊富に入っていますが、あまり小さい文字が機体のあちこちにビッシリ入っていると大きなロボットに見えてしまう気がしたので、注意書きはかなり省略することにしました。
 このデカールを貼り始めてから気付いたのですが、肩やヒザのアーマーなど、曲面に貼る部分もあります。曲面には馴染まないかもと思いデカール軟化剤「マークソフター」を使おうと思いましたが、どこにしまい込んだか忘れていて使えません。仕方なく普通に水で貼りましたが、心配するほどのこともなく曲面にもちゃんと貼れました。

 ただし、デカールの余白というか透明の部分はキット表面の梨地部分にはなかなか密着しません。透明の部分がキット表面から浮いた感じになり、その部分に光が当たると白く光るんです(その状態を写真を撮っておけば良かったのに…)。この現象を「シルバリング(白浮き)」といいます。

 上の図の緑色がパーツ、水色がデカールの透明部分です。左図はスベスベの表面にデカールを貼った状態ですが、透明部分が密着して目立たなくなります。
 一方、右図は梨地表面にデカールを貼った状態です。ザラザラの表面の凹部にデカールが密着せず、すき間が開きます。これが原因で光の当たり具合によってはデカールの透明部分が白く光ってしまうようです。
 この現象、梨地表面だけでなくツヤ消し塗装面にデカールを貼った場合にも生じます。水転写デカールを貼ってツヤ消し塗装にしたい場合は、ツヤあり塗料で塗装してからデカールを貼り、仕上げにツヤ消しクリアーやトップコートを吹き付けるのが無難でしょうねぇ。

 こんなことなら「マークセッター(デカールのノリを強化しつつデカールを軟化させて密着度を高めるスグレモノ)」を買っておけば良かったと思いつつ、デカールの透明部分が目立つ大きなマークの余白を切り取りました。

 写真の黄色い文字は最初、周囲の透明部分を切り取ってから貼りましたが、貼った後に文字の内側の透明余白が気になったので、デザインナイフでそぉーっと切り取りました。一歩間違えればデカールを損傷してしまうのでヒヤヒヤしながら切りました。


 とりあえずデカールの貼り付けはこれぐらいにしておきました。それでもけっこう派手ですねぇ(笑)。
 気を付けてはいたのですが、梨地表面に貼った部分が軽くシルバリングしていたり、リベットの上に貼ったデカールがちょっと浮いていたりします。やっぱり「マークセッター」買ってこようっと…。
 
 

1/20 スコープドッグ(その14)

2007年07月15日 | ガンプラ以外
 1/20スコタコの製作もいよいよ後半(終盤かも)。後は脚を組んでしまえば組み立ては完了です。追加武装やザックの無い素のスコタコは楽で良いですねぇ(ちょっと寂しい気もしますが)。


 最初から降着機構が完備された初のプラモとなる1/20スコタコですが、可動部の構造、内部メカの密度感とも素晴らしいものがあります。こうやって見てみると、太もも側のヒザ関節は降着時にはヒザアーマーの出っ張りを引っ込める役割があることが分かります。良く出来たデザインですねぇ♪


 スネ側の足首基部は2重関節による引き出し式になっていて、可動範囲を確保しています。HGUCザクの足首関節と似ていますねぇ。この部分の可動は自重でヘタりにくいように非常に固くなっていますので…

 前々回に足首接続軸のストッパーを削り落としたのは失敗だったことが分かりました。足首をスネに取り付けて、引き出し部分を伸ばそうとすると足首が抜けるんです。足首の軸に切れ込みが入っていて、負荷が掛かると軸がひしゃげるので抜けやすいみたいです。そのためのストッパーだったんですねぇ。
 取り外しはできても簡単には抜けないようにするため、軸のひしゃげを防止すべくランナーのパーツ番号が刻印されている板(G15・G21を使用)を少し薄く削り、軸の切れ込みに差し込んで瞬間接着剤で固定しました。ついでに軸の表面にも接着剤を少量塗って乾かし、はめ込みを少しキツめにしておきました。


 スネに足首が付いたので、脚を上半身に取り付けて立たせてみました。脚の可動部はかなり保持力がありますので、レッドショルダーカスタムなどの重装備にも耐えられるでしょう、たぶん…。

 
 スネフレームに取り付けるパーツは左の写真のように分割されています。スネフレームは基礎となる部分にフクラハギのメカパーツを取り付ける構造です。MGクラスのガンプラではおなじみの構造ですが、最近のキットはパーツの重なり具合やすき間などの演出が巧みですねぇ♪ 装甲内部に中身がギッシリ詰まった感じもお得感があります(笑)。


 左右腰アーマーに取り付けるアームパンチ用カートリッジマガジンは、ホルダー部分が別パーツになっています。色分け不要なだけでなく、立体感もありますよ♪

 さて、脚の装甲とアームパンチマガジンを取り付けて完成!…と思いきや、デジカメの電池が切れてしまいました(汗)。組み立て完了状態の写真は次回にお送りすることにします…(泣)。

 ―次回予告―
 己の所属を表すプレートが風で吹き飛ぶ。貼った後に白浮きするデカールの余白に挑むオッサン! 震える手に持つナイフは諸刃の剣に変わる…。
 次回、「シルバリング」。オッサン、あえて火中の栗を拾うか!?


1/20 スコープドッグ(その13)

2007年07月13日 | ガンプラ以外
 スコタコは、数あるロボットの中でも上腕と太もも、前腕とスネとの間に統一感がある珍しいデザインです。特に前腕とフクラハギの馬蹄形のパーツが良いなぁと思います。意外と腕と脚とがバラバラなデザインのロボット(腕はカクカクなのに脚はフニュっとしたラインとか…)の方が多いですからねぇ。

 今回は脚の組み立て・前編です。

 太ももの装甲は、パーツの合わせ目が外側に寄っています。雑誌作例のように太もも内側のパーツの分割ラインから約1センチほど内側(上の写真の向きでは上側に)にスジ彫りを追加すれば、分割ラインが目立たなくなりますが、ディテールは増えます。
 一方、上腕のパーツにはほとんどディテールが入っておらず、ややバランスが悪くなりそうな気がしたので、太ももについてはスジ彫りを入れずに分割ラインを目立たなくすることにしました。
 キットのままではパーツの合わせ目に凹凸があり、すき間が開いてしまうので、パーツを平らな台に置いた耐水ペーパーの上で滑らせて平らにします。これで合わせ目は多少マシになります。
 あとは太ももの外周にペーパー掛けしてヒケと合わせ目をならしましたが、パーツの合わせ目付近にある長方形の小さな凹モールドがペーパー掛けで消えてしまいました。泣く泣くデザインナイフで彫り込んでモールドを復活させました(汗)。パテを盛らずにペーパー掛けだけでヒケ処理する場合はモールドを消さないように注意しましょう…。


 股関節も足首同様、ボールジョイントではなく2軸式可動です。ポリキャップの径が大きくて信頼性が高そうです。このブロックの下の方にはシリンダーのモールドがあります。金属色で塗っておくと良さそうですが、完成後にはほとんど見えない部分ですのでやめときました。

 シリンダーのある部分の裏側(黄緑の線で囲った部分)は、ヒザ関節の一部です。完成後に丸見えになるので、合わせ目とヒケを消しておきましょう。


 これは降着時にズルリと出てくるスネ中央部のフレームですが、ヒザアーマーの裏側部分も一体成型されています。パーツに厚みがあるためヒケがスゴいです。写真を撮った後、丁寧にペーパー掛けして消しました。


 スネ中央フレームにヒザアーマーを取り付けたところです。ヒザアーマーのスリットからはスネ中央フレームの仕切り板が丸見えですので、スジ彫りを入れたプラ板などでフタをしても良いのではと思います。
 スネ中央フレームの正面はスネ正面の装甲も兼ねます。真ん中にパーティングラインが入っているので、丁寧に消しておきましょう。

 スネ中央フレームの降着用可動部ですが、ポリキャップにややガタつきがあるので、瞬間接着剤をすき間に流し込んでポリキャップを固定しました。


 このキットは装甲パーツの裏側にはキッチリとディテールが入っていますが、ヒザ裏側をカバーする可動式アーマーの裏側も見事なディテールです。補強材の肉抜き穴が良いですねぇ。


 これは足首正面の可動式アーマーの取り付け基部です。真ん中にパーティングラインが入っているので…(以下、省略)。

 今日はここまでです。次回、後編に続く…(場合によっては中編になるかも:汗)。


1/20 スコープドッグ(その12)

2007年07月12日 | ガンプラ以外
 前回のラスト、「次回予告」では脚の降着機構のことも書きましたが、残念ながらそこまでは製作が進みませんでした(汗)。結局今回は足首だけです。う~ん…。

 
 グライディングホイールのパーツは中央にパーティングラインが入っていますので、ラインを消すついでに接地面を耐水ペーパーで荒らしておきました。ホイールはつま先の独立可動用フレームに接続され、回転します。


 足首の関節部にはボールジョイントは採用されていません。軸可動を組み合わせたシンプルな構造ですが、信頼性は高そうです。可動軸には切れ込みが入っていて、先端には抜け防止用のストッパーが付いています。スネへの接続用の軸のストッパー(丸で囲った部分)は削っておくと、完成後も足首をスネから外しやすいです。
 かかと側の回転軸(写真右下)は、完成後も外から見えます。軸の先端のパーティングラインは処理しておいた方が良いです。


 足首はこんな感じでパーツ分割されています。


 足首の可動機構はMGザクver2.0と比べると非常にシンプルです。足首本体部分は大胆に左右分割されていますが、かかと付近の合わせ目部分が片方に寄せてあったりスジ彫りで処理されていたりするので、さほど気になりません。

 
 ゲート処理さえ済んでしまえば組み立てはとても楽です。足の裏のディテールはほとんどアレンジされていないようです。足首の幅はタカラ製キットのモノと比べるとやや狭い感じですねぇ。
 グライディングホイールはつま先を上に上げるとせり出してきます。ちょっとうれしいギミックです♪


 方向転換用の杭打ち機「ターンピック(タカラ製キットの説明書には『パイルガン』と書いてありました。番組よりもプラモを先に見た筆者にとっては『パイルガン』の方が馴染み深いです)」は可動式です。これと同様のギミックを1/48スケールで実現したタカラトミーの「アクティックギア」はスゴいと思います。


 ギミック豊富でカッコ良い形のスコタコ足首、今見てもぜんぜん古くないデザインです。やっぱり良いですねぇ♪



  

1/20 スコープドッグ(その11)

2007年07月10日 | ガンプラ以外
 前回、腰まで組み立ててやっぱり腕の短さと肩の高さが気になったので、腕の位置を下げることにしました。最近のバンダイ製キットは各ブロックごとの形状やプロポーションは良好でも、可動ギミックを優先した関節軸位置によって全体のバランスが崩れ気味な場合がありますが、ギミックを多少犠牲にして軸位置を変更してやると一気に改善できるので、やっぱり出来が良いのだと思います。
 1/20腕の軸位置変更といえば、今月号のホビージャパン誌に掲載されている野本憲一氏の作例での改修法が簡単かつ効果が高いので参考にさせていただくことにしました。さすが長年ボトムズ作例を手がけてこられたノモケンさん、見事な工作です。

 改修に使用したのは野本氏推奨のウェーブ「PC-04プラサポ(1)」のパーツ(3)です。内径4ミリ・高さ3ミリのパイプに直径4ミリの軸がつながった形状のパーツです。これを使うと上腕の取り付け位置を3ミリ下げられます。


 作業があまりにサクサク進んだので途中の写真を撮るのを忘れてしまいました(汗)。肩関節ブロックの上腕回転軸を2ミリほど残して短く切り、その軸にプラサポのパーツをかぶせて瞬間接着剤で接着するだけです。強度的な心配は無いようです。
 プラサポの左右に棒状のパーツが付いていますが、これは直径3ミリのランナーです。肩ブロックの装甲を3ミリ下げた位置で安定させるためのものです。ノモケンさんは同じ目的の工作を装甲内部にプラ版を貼って、さらに軸下げ作業で生じる装甲のすき間をプラ版でふさいでいましたが、筆者は手を抜くことにしました。


 貼り付けたランナーの長さは約1センチで、断面はメカっぽく見えるようにコトブキヤの丸モールドを貼っておきました。


 装甲と上腕を組み付けた状態です。関節軸の移動で装甲にすき間が出来ますが、丸モールドのおかげでスカスカ感は解消できた、かな? 装甲に同色ランナーのタグ(プレート)を貼り足しても良いかもしれませんねぇ。

 腕は3ミリ位置が下がりましたが、肩アーマーの位置はそのままです(厳密にいうと軸下げ作業で肩アーマーも自然に0.5ミリほど下がりましたが)。肩アーマーを下げるべく、肩アーマー取り付け基部パーツ(G21)を短く切りました。野本氏の作例は2.5ミリの短縮でしたが、筆者は好みで約1.3ミリにしました。

 厚さ約1ミリの定規の表裏両面に両面テープを貼り、平らな台に固定してデザインナイフの刃を貼り付けます。これで作業台の面から約1.3ミリの高さでスジ彫りが彫れます。簡易トースカンです。パーツを台の上で滑らせてパーツの周りにスジ彫りを掘ります。あとはこのスジ彫りを目印にパーツを削れば短縮作業完了です。


 写真左側が改修後です。3ミリという数値以上に腕が長くなったように見えます。肩アーマーの位置下げをひかえめにしたのは、肩アーマーから肩ブロックがはみ出している方がスコタコらしいと思ったためですが、もうちょっと下げても良かったかもしれませんねぇ…。

 ―次回予告―
 火花を上げ唸るホイール、大地を突き刺すターンピック。装甲騎兵の機動力を担う脚はまさにギミックのオンパレード! 初めて味わう降着姿勢にオッサンがむせび泣く…。
 次回、「膠着(こうちゃく)」。パーツの多さで前後編になる可能性、極めて高し。 

1/20 スコープドッグ(その10)

2007年07月08日 | ガンプラ以外
 1/20スコープドッグは、まるで実機を組み立てもしくはメンテナンスしているような気分の演出のため、装甲パーツをボルト状のパーツで組みつけていく「ボルトオンスナップ」方式を採用しています。ボルトのパーツは1枚の装甲あたり何本もありますので、腰周りのパーツ数はスゴいことになっています。ボルトを含めた腰のパーツは40個を超えるというバンタコ、ここ限定なら全キャラクタープラモの王者かもしれません(笑)。

 
 腹部周辺のナイスな部分。写真左は腹部正面装甲の裏側です。滑り止めのモールドが入っていますよ♪ 写真右はわき腹に開いている角穴です。レッドショルダーカスタムとかターボカスタムのミサイルポッド&ガトリングガンの取り付け基部がすでに設けられています。今後の展開が期待できますねぇ!



 腰アーマーは薄い鉄板をプレスした本体(上の写真左側)に増加装甲(同右側)をボルト留めしているという解釈です。増加装甲は厚さ約0.8ミリと、バンダイ製キットとしては薄い肉厚です。


 腰周りのスゴい所その1:左前アーマーの国籍/所属軍の四角いマークは単なるマーキングではなく、ナンバープレートのような板を取り付けてあるという解釈で、アーマーにはそのプレートを取り付けるホルダーがモールドされています。薄いプラ版でプレートを作ると良いかもしれませんねぇ。

 
 腰周りのスゴい所その2:各アーマーのフチは非常に薄く成型されています。俗に言う「薄々攻撃」をする必要がないくらいです。その分、ゲート跡を処理する時にはパーツを破損しないよう注意が必要です。


 腰周りのスゴい所その3:サイドアーマーには通常のアームパンチ用マガジンホルダーだけでなく、マシンガンのマガジンも取り付けられます。レッドショルダーやターボ…(以下、省略)。


 裏側がエラくカッコエエです♪


 股関節周りも完成後にはほとんど隠れてしまいますが、立体的な造形で見応えがあります。このキットは脚が長いと感じる方が多く、股関節軸を上にズラすというのが定番工作になりつつありますが、筆者は脚の長さについては気にならなかったので、そのまま組んでます。

 
 腰まで完成した状態です。やっぱり肩の位置が高くて腕が短い印象がありますねぇ。

 右腕だけ画像を加工してみました。個人的にはこれぐらいのバランスがしっくり来るのですが、上腕の延長は全塗装前提でないと難しいでしょうねぇ…。

1/20 スコープドッグ(その9)

2007年07月07日 | ガンプラ以外
{前回からの続き)このキットの手首には設定画ではかなり目立つディテールであるにも関わらず、半分ほどが省略されているモノがあります。手首付け根付近、親指の上にある大きなリベット(?)状の丸ディテールです。
 設定画を見ると肩や腰のアーマーに付いているリベットよりもはるかに大きい丸が描かれています。場所が場所だけにリベットというより手首の可動軸のカバーかもしれません(下図参照)。
  

 写真の左の方が、その丸ディテールがあるべき部分なのですが、成型の都合か親指と近すぎてうるさくなってしまうためか、詳細は不明ですがとにかくツルツルです。小指側には小さいリベットのモールドが入っているので、設計者の方が忘れたわけではないようですが…。
 この部分の丸ディテールを再現します。最初はこのパーツと同色のランナーから作ろうと思いましたが、同じ大きさのモノを前後左右の4つ分作るのはけっこう難しいことが分かりました(泣)ので、コトブキヤの丸モールドを使うことにしました。塗装する必要がありますが、キットの成型色と同じ色に塗料を調色する方がランナーからパーツを削り出すより楽だと思います。

 レンズのような形状のモノを使用します。サイズは迷いましたが、思い切って直径3.5ミリにしました。小指側の面は、もともとある丸モールドを削ってから貼りました。

 サイズ的にはギリギリでしたねぇ(汗)。色はガンダムマーカーから調色しました。「DESTINYグリーン」+「SEEDイエロー」+「SEEDダークブルー」を適当に混ぜたら(ホンマに目分量、というよりマーカーからドバッと出たインクを出た量のまま混ぜました:笑)バッチリ色が合いました。偶然ってあるもんですねぇ。
 マーカーの色は筆者が使ったモノでなくてもザク用の濃い方のグリーン+黄色+ダークブルーまたは黒でもイケるのではないかと思います。


 話は変わって、ボディーの補強です。ボディーの骨格はかなり丈夫なのですが、やっぱり骨組みですので腕を動かしたりすると「グニャっ」としなります。コクピットの内装とボディー骨格が接する部分(例:写真の赤い矢印で示した部分)に接着剤を流し込んで補強しておきました。これにボディー側面の装甲を取り付けるとかなり丈夫になるはずです。

 そのボディー側面の装甲ですが、このキットの目玉の一つである「ボルトオンスナップ」方式になっています。

 写真がボルトのパーツです。普通のプラとは違う材質のようで、独特の粘りがあります。取り付けについてはマシンガンの回で書きましたので省略しますが、キット付属の工具を使うよりも指でボルトをつまんで取り付けた方が早いような気がしますよ♪(笑)。

 ―次回予告―
 鉄騎兵の要となる部分に挑むオッサン。しかし予想外の戦力差に圧倒され、苦戦する。襲い掛かるは重なる装甲をつなぐ小さきボルトの群れ――!
 次回、「二枚」。史上空前の装甲表現は、特許申請中らしい…。



1/20 スコープドッグ(その8)

2007年07月06日 | ガンプラ以外
 最近のMGクラスのキットには可動指式の手首が左右1セット付属している場合が多いです。筆者は可動指が1セットという仕様よりも握り拳や平手、銃持ち手などの固定指手首が何セットか付属した方がうれしいのですが、最近の「つながっている中指~小指を切断すれば5本指独立可動になる」仕様もけっこう好きです。武器の保持力が弱かったり、指のポーズが不自然ではない角度というのが限られてはいるんですけどね(汗)。

 1/20スコープドッグの指も例によって「つながっている中指~小指…」の手首です。1/100のモビルスーツの指のサイズなら、つながっている部分をデザインナイフで「トンッ!」と切れば良いのですが、このキットの場合はつながっている部分が太くて、「トンッ!」と切ることは不可能です。
 仕方がないのでエッチングノコギリで切りました。

 つながっている部分を指の甲側から切っていくのがやはり無難ですが、エッチングノコギリは刃が非常に薄いのでクニャクニャして歪んで切れる場合があります。図のように真っ直ぐ切るのはなかなか難しいです。


 指の甲側から、つながっている部分の厚みの半分ぐらいを切り、指の腹側からも切っていく方法もあります。図の右側のように切り口がすれ違うこともあります。それでも切れないことはないのですが、切断面を整形するのにはやや手間が掛かります。
 余談ですが、これに似た作業を木でやったことがあります。太さ15㎝、長さ30㎝の丸太をカマボコ状に真っ二つにする作業だったのですが、丸太の両側から切り進んで、切れ目がすれ違ってしまったんです。こういう時、木の場合は切り離そうとしても大変なんです。プラスチックの小さい部品で良かった~(笑)。


 エッチングノコギリが手元に無い場合は、デザインナイフの登場です。普通に刃で切ろうとするとけっこう大変ですし、切れ目がヨレてしまう場合があります。こういう場合は刃の背中側(?)を使います。いつもと逆方向にナイフを動かすんです。シャープな刃で切る取るのではなく、プラの表面を掻き取るような感じです。Pカッターの薄刃版という感じですねぇ。
 エッチングノコギリに比べて刃の厚みがあるため、切りしろは多めになりますが、刃が丈夫であることと、長い柄が付いていて持ちやすいこともあって、エッチングノコギリよりも作業しやすい(真っ直ぐ切りやすい)かもしれません。
 この方法はスジ彫りにも使えます。エプロンさんもオススメの方法です。


 切断した指パーツは、切断面をナイフでカンナ掛けしたりペーパー掛けしたりして整形し、指の第二関節の側面に目立てヤスリでスジ彫りを入れました。


 やっぱり指が独立可動するのは楽しいです。材質がABS樹脂ではないので、ユルむのが早いかもしれませんが…。
 この手首、1/100のMSでいうとドムクラスかそれ以上のサイズなので、最初から5本指独立可動&第二関節も可動という構造も盛り込めたのではと思いますが、ディテールの再現性とボトムズ新作キット発売で出戻りしたユーザーが組みやすいことを優先したのかもしれません。

 うわ、予想以上に指のことで誌面を多く使ってしまいました(汗)。手首というと、このキットでは省略されているディテールがあるんですが(手の甲の両サイドのリベット)、それについては次回に回します…。

 
 

1/20 スコープドッグ(その7)

2007年07月05日 | ガンプラ以外
←gooブログではこういう絵文字が使えるんですが、筆者は今までめんどくさくて使っていませんでした。でも、使える絵文字の一覧を見てみるとエラくかわいいので、今後は使っていこうかなぁと思います(笑)。

 今回はスコープドッグ(スコタコ)の腕です。

 スコタコは武器を両手持ちすることが多いのですが、ボディー内部のほとんど(というか全部)がコクピットになっているため、肩付け根で前後スイングしにくいデザインになっています。そこでこのキットでは肩の四角いブロック内部で関節が伸びて腕のリーチと可動範囲を確保するようになっています。


 肩関節に肩の四角いブロックと肩アーマーを取り付けてバランスを見てみました。噂どおり、ちょっと肩の位置が高いですねぇ…。
 このキットは、設定どおり腕をまっすぐ伸ばしたまま降着姿勢を取ることができるように設計されているようで、そのことが肩の位置や腕の長さに影響していると思われます。やや肩の位置が高く、腕が短いです。

 肩アーマーは、鋳造表現と思われる梨地の表面になっています。ゲートとパーティングラインが梨地の部分に入っていますので(写真左)、これらを整形すると梨地の部分も一緒に削ってしまうのですが…

 実際の鋳造製品ではパーティングラインというかバリをサンダー(電動ヤスリ?)などでガーッっと削ったままの仕上げになっているモノもありますので、試しに目立てヤスリでわざとヤスリの傷が残るように削ってみました。案外、良い感じに仕上がります。ヤスリの傷もディテールとして活かせるところがこのスケールの利点ですねぇ。


 ヒジ関節は外見ではわかりにくいですが2重関節です。上腕側の関節が固めでヤバそうなので、水色の矢印の部分に瞬間接着剤を流し込んで補強し、緑色の矢印の部分、可動軸に付いている出っ張りを少し削って関節を少しだけユルくしました。


 前腕部のシリンダーはアームパンチ機構のシリンダーのダミーです。塗っておくとカッコ良いです。


 前腕の装甲は細かく分割されていて、合わせ目を消す必要がありません。


 手首の付け根にもしっかりモールドが入っています。PGガンダム並みですねぇ。


 前腕の装甲パーツには矢印で示した部分に太いゲートがあります。このゲート跡は丁寧に処理しておきましょう。アームパンチ射出状態時に外から見えますよ(汗)。


 バンダイさんのこだわり:前腕のアームパンチ排莢口内部にはちゃんとマガジンが挿さっているのが再現されています。写真左がマガジンの底、右がマガジンの上部もしくは排莢口のカバーです(たぶん)。
 設定画を見ると、ヒジを機体の外側に向けた状態で、マガジンを後ろ側の穴から挿し込むようになっています。キットの組み立て指示ではマガジン底部が前側に来るようになっていますので、左右の腕を交換しても良いかもしれませんねぇ。

 ―次回予告―
 連なった鋼鉄の指をバラバラに切り刻む。5本の指が独立して動く達成感にオッサンは微笑む。足りない鋲を打ち込んだ時、装甲騎兵の巨腕が完成するのか?
 次回、「別離」。刃のすれ違いは状況を困難にする―。
 
 

1/20 スコープドッグ(その6)

2007年07月04日 | ガンプラ以外
 説明書の順番でいうと頭部の組み立てと前後してしまいましたが、GAT-22ヘビィマシンガンの組み立てです。
 筆者はロボット本体の合わせ目を消しても武器類は合わせ目を消さないということがけっこうあるのですが、このキットのパーツ分割は筆者にとっては非常に都合の良い作りになっています。

 これがマシンガンの全パーツです。手持ち武器はマシンガン1丁ですので、その分かどうかは分かりませんが、気合いの入った作りです。


 銃身(というか、口径からいうともはや「砲身」なのですが)などのパーツはスライド金型を使用した筒型のパーツになっています。パーティングラインも薄く、耐水ペーパーで挟んでクルクル回すだけで整形できます。
 パーツの端の部分のパーティングラインはけっこう目立つので、丁寧にペーパー掛けした方が良いです。


 このマシンガンは液体火薬で砲弾を撃ち出すカートリッジレス方式だそうですが、パーツに施されたディテールも薬莢が出るタイプの砲とは違う雰囲気があります。
 この部分は左右貼り合わせのモナカ分割ですが、上半分と前の部分は他のパーツで隠れるため、完成後に見える合わせ目はグリップ周辺だけになります。実物(があったとして)のグリップがプラスチック製の左右分割だという解釈をすると、気になる合わせ目はほとんどなくなります。合わせ目を消すためにヤスリ掛けをして、結果的にパーツの形が変わってしまうことは武器パーツではけっこうあります(汗)ので、それを避けるためにも合わせ目は放置することにしました。


 機関部のカバーもスライド金型を使用したパーツで、断面がコの字型に成型されています。おかげで合わせ目消しの手間が省けます。パーティングラインは消す必要がありますけどね…。


 マガジンは着脱可能、上面のフックというかハンドルは可動式です。オプションの武器類が少ないキットなので、腰サイドアーマーに取り付け可能な予備マガジンが付属していたらもっと良かったんですけどね…。


 砲身と、その上にある筒(これ、レーザー照準器なのかグレネードランチャーの砲身なのか分かりません)はシルバー成型色なのですが、なんとなく懐かしの「ボトムズガム」のオマケキットを思い出してしまう色なので、スコタコ本体のスコープ部と同様、「ガンダムシルバー」筆塗りと「タミヤ ウェザリングマスター」の銀粉こすり付けで渋めに仕上げました。


 ストック部分はこのキットのウリの一つ「ボルトオンスナップ」で着脱が可能になっています。ストック自体は、金属製の芯にモナカ分割のプラスチック製カバーを被せてあるものと解釈し、合わせ目は消していません。けっこう複雑な形ですので、鉄板を溶接して作っているとは思えないんですよ。

 
 写真左はボルトと、それをはめ込むためのレンチのパーツです。レンチはシルバーで塗っておきました。取り付けの作業はなかなか楽しいです♪


 マシンガン完成です。実にデカいです。ヘビー級ATのライフルよりも威力がありそうに見えますよ♪