人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

マニフェストのパラドックス

2009年11月04日 | 政治
本日は、予算委員会第2日目。
私も国会対策委員会の指示で第一委員室に応援傍聴に行きました。

特に、石破元農水相と菅元自民党総務委員長の質問には期待をして、傍聴をしたのですが、正直、期待はずれでした。

石破氏の質問は、「禅問答はやめろ!」と野次が飛ぶほど観念的で、野党質問というより、「上から目線」の質問でした。

菅氏は、持ち時間の30分をすべて斎藤元大蔵時間の日本郵政社長人事に費やしましたが、ハッとするような切り口はありませんでした。

唯一、印象に残ったのは、石破氏の「マニフェストのパラドックス」という議論。たとえば、責任党は、消費税引き上げと高速道路無料化を掲げ、進歩党は、消費税率維持と高速道路無料化を掲げ、選挙を戦い、責任党が勝ったとします。この場合、高速道路無料化は、国民の誰も支持していないとしても、「国民との約束」となってしまうというのがマニフェストのパラドックスです。

この例は、極端にしても、マニフェストが個別政策のパッケージとして提示される以上、このことは起こりうることです。

スーパーの特売チラシなら、にんじんはイトーヨーカドーで買うけど、大根はイオンの方が安いからイオンで買うというように「つまみ食い」ができますが、マニフェストはそうはいきません。

しかし、スーパーでもいつも行く店は決まっているはずです。それは、個々の商品で判断するのではなく、店づくりの方針や総合的な判断の中で決まっているはずです。

マニフェストも同じです。個々の政策ももちろん重要な判断材料ですが、土台となる理念、そこに貫かれた考え方、今回の選挙で言うなら「国民の生活が第一」という基本方針や「コンクリートからヒトへ」という税金の使いみち転換こそが重要なのではないでしょうか。

民主党は「マニフェスト至上主義」というのは、私は、誤解だと思います。
国民と約束した以上、100%達成を目指して努力をしますが、結果として70%しか達成できなかったなら、なぜ30%は達成できなかったのか、またはあえて方針を転換したのかを国民に納得のいくように説明することが大事なのであって、結果だけを追い求めると、補正予算の執行停止で「3兆円に達した。いや、2兆9千億だ。」なんてことを議論しても意味がないと思います。


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