人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

サステナブルな介護保険

2005年04月18日 | Weblog
 衆議院では、介護保険法改正案の審議が大詰めを迎えている。昨年は年金、来年は医療と、社会保障の見直しが続く中、制度創立5年目の見直しを迎えた介護保険法であるが、国民の関心はいまひとつのようだ。
 9日の朝日の社説が「筋トレもいいけれど」というタイトルだったが、国会での審議では、カイゴ予防のうち新予防給付の中心になる筋トレに効果について議論が集中している。
 しかし、何かおかしくはないだろうか。この1年、5年後の見直しを見据えて、介護保険の問題をフォローしてきたが、見直し議論の中心は、被保険者及び受給者の拡大に関するものであったはずだ。
 ところが、昨年末に社会保障審議会がこの問題について両論併記の報告を行い、そして、法案の附則に「平成二十一年度を目途として所要の措置を講ずるものとする」という意味不明の検討条項が付された時点で、すべてが決着したかのようにそれまでの議論は忘れられてしまった。そして、見直しの中核だったはずの被保険者及び受給者の範囲の拡大に代わりに、予防重視型システムへの移行というのがいつのまにか見直しの中心のように語られるようになった。
 施行後5年間の実施状況を踏まえた各論での見直しは当然必要であるが、今回、求められているのは、どうすれば介護保険制度を将来にわたって持続可能性の高い制度として発展させていけるかのビジョンを示すことである。
 この点、政府・与党が被保険者及び受給者の範囲に関して、玉虫色の表現で結論を先送りにした罪は深いと思う。
 介護保険のこの5年は、介護を措置から権利に変え、介護を社会化したという点で高く評価できる。一方で、要支援・要介護1といった軽度者の利用は、予想以上に増え、このままでは保険制度を将来にわたって維持することは難しいことが予想される。
 今回、厚生労働省は、新予防給付と言う論理を持ち出してきて、軽度者への給付の抑制をはかろうとしているが、どこか間違ってはいないか。
 介護保険制度の持続可能性のためには、軽度者への給付の抑制が不可欠であるならば、「このままでは介護保険は破綻してしまいます。介護がないと生きていけない重度な方々へ給付を振り向け、保険制度を将来にわたって持続可能性高い制度とするためには、申し訳ないが軽度の方には多少我慢してもらいます。」と正面からお願いすべきではないか。その意味では、軽度者に限って、自己負担を引き上げるというのも一案ではないかと思う。
 厚生労働省が彼ら自身が最も必要と感じている被保険者及び受給者の範囲の拡大を見送った上で、「膨れ上がる軽度者への給付をなんとか抑制したい」という本音をごまかして、新予防給付と言う聞こえのよい理屈を持ち出してきているところに今回の見直しの胡散臭さがあると思う。
 サステナブルな介護保険のために何が必要か、場合によっては国民に負担をお願いすることになっても社会保障のあるべき姿を正面から訴えることがいま求められているのではないだろうか。

同期会

2005年04月11日 | Weblog
 四月を迎えて、巷には新入生、新入社員があふれているが、十一年前に彼らと同じように希望と不安に満ちて、一緒に新社会人となった、前の職場の同期生が集まった。海外赴任する同期の壮行会だったが、私のように既に職場を去ってしまった者にも声をかけてくれて、懐かしい顔を見ることができたのはとてもうれしかった。
 私以外にも結婚して仕事を辞め主婦になった一人は、子どもを連れてきていた。結婚した人もいれば、まだ独身の人もいる、子どもが生まれた人もいればまだの人もいる。十一年の間にそれぞれにいろいろな変化がある。でも、ただ一緒に職場に入ったというそれだけの縁でこうして集まれることは素敵だなあとつくづく思う。できることなら、これから先も何かにかこつけて集まることができればなあと思う。
 私は、今月、誕生日を迎えて、また一つ歳をとる。同窓会のようなものが妙に懐かしく思えるのは、やはり歳のせいなのかなあ・・。