人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

「植物工場」の可能性

2011年07月12日 | 国会
被災地の復興策の中で、「植物工場」が検討されていると聞き、行政視察で国会を訪れた安城市議会のみなさんと一緒に私も政府からの説明を聴きました。

「植物工場」とは、「高度な環境制御を行うことで野菜等の周年・計画生産を可能とする施設」と定義されます。ビニールハウスを高度化したような太陽光利用型から、完全人口光で、土も使わない閉鎖環境のものまで様々なタイプがあります。

「植物工場」には、経験や勘に頼らず、「できたものを売る」のではなく「売れるものをつくる」、定時定量定価の農業生産が可能になること、工業団地や商業地など場所を選ばないこと、特定の成分を多く含む機能性野菜や漢方用植物の栽培など新需要創造の可能性があること、軽作業のため障害者雇用等の雇用機会につながること等多くの利点が考えられます。

すでに、全国に様々な取り組み事例があり、たとえば、日本サブウェイでは、植物工場を店舗に併設することで、「店産店消」を実現しています。

「お日様や土を使わない農業なんて、農業じゃない!」という声もあるかもしれません。また、栽培可能な作物の拡大やコストダウンに課題が残るものの、「植物工場」は大きな可能性を秘めていると思います。

しかし、ここでも中国が追い上げてきています。中国では、手ごろな価格で、富裕層向けに、家庭用の「植物工場」装置が発売されました。日本でもロビーに植物工場を設置したマンションが販売されています。

「植物」と「工場」という言葉の組み合わせからも分かるように、農水省と経産省が共管しています。安城は、「日本デンマーク」と呼ばれ多角経営農業発祥の地であると同時に、自動車産業をはじめとする製造業が盛んな地域であり、まさに、農・工業の連携による「植物工場」は安城にぴったりの政策テーマとも言えます。

たとえば、自動車部品を製造するメーカーが、JAから栽培ノウハウの提供を受け、人工光源、空調制御等の装置を研究・製造することで、家庭用、店舗用の「植物工場」装置を新たなビジネスチャンスにすることも考えられるのではないでしょうか。


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