人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

聡明才弁は第三等の質

2009年11月17日 | 生き方
 一年生の研修会で京セラの稲盛会長のお話を聴きました。テーマは、リーダー論。

 中国明代の思想家である呂新吾は、リーダーの資質について、『呻吟語』のなかで、次のように述べているそうです。

 「深沈厚重なるは、これ第一等の資質」、つまりリーダーとして一番重要な資質とは、つねに深く物事を考える、重厚な性格を持っていることであり、リーダーは「人格者」でなければならないというのです。

 さらに呂新吾は、「聡明才弁なるは、これ第三等の資質」とも述べています。つまり、「頭がよくて才能があり、弁舌が立つこと」などは、優先順位の低い資質でしかないというのです。

 稲盛会長が強調されていたことは、人の上に立つ者は、人々から信頼され、尊敬される人格者でなければならないということです。

 稲盛会長は、若い頃、次のような人生の方程式に気づいたと言います。
(考え方)×(熱意)×(能力)=成果
このうち、熱意と能力があっても考え方がマイナスだと、成果はゼロどころかマイナスになってしまいます。自分より優れた能力を持つ人は世の中にいくらでもいます。しかし、人格を磨き上げることで成功を収めることができるというのが稲盛会長の考え方です。

 私は、次のような質問をしました。
「哲人政治か衆愚政治かというのは古代ギリシア・ローマ時代からの永遠のテーマだが、現在の選挙のシステムは、リーダーたる資質を持った人間を選ぶしくみとして機能しているとお考えかどうか。もし、そうでないとお思いなら、選挙制度をどう変えればよいと考えるか。」

 稲盛会長のご回答はこうでした。
「いまの選挙制度は、間違いなく衆愚政治だ。だからこそ、厳しい選挙を勝ち抜いて選らばれし立場になった皆さんには、それにふさわしい人格を身につけて欲しいと願っている。」
 
 稲盛会長の偉大さ、深遠さを実感した講義でした。
 感謝。



独掌浪りに鳴らず

2007年11月21日 | 生き方
「独掌浪りに鳴らず」
これは、先日、ある席で、お茶の先生からいただいた言葉です。
片手の手のひらでは、海鳴りのような拍手を打つことはできないという意味です。
つまり、人は一人では何もできない。お茶も主があって客があってはじめて成り立つ。焼き物も作り手がいて、それを鑑賞する者がいてこそ芸術となる芸術となる。
よい言葉ですね。

ちょっといい話

2007年10月22日 | 生き方
先日、ある席でこんな話を聞きました。
ちょっといい話なので忘れないように書いておきます。

その方は、息子夫婦と孫たちと同居をされているのですが、ある日、お好み焼きが食べ残してあるのを見つけて「誰だろう、食べ残して、もったいない」と思って、それを食べてしまったそうです。
その日の夜、小学生の孫がしくしく泣いているので「また、兄妹げんかでもしたんだろう」と思っていたら、後で息子さんから「お袋、あいつが何で泣いてたか知ってるか?」と聞かれて、「さあ、分らない」と答えたそうです。
すると「後で食べようと思って大事に残しておいたお好み焼きをお袋が食べちゃったんだけど、それを言えばお袋が悲しむと思って我慢してたんだぞ」と息子さんが言ったそうです。
それを聞いて、その方は胸がキュンと痛んだそうです。そして、孫に謝ろうと思いましたが、今度はお嫁さんが「あの娘がせっかくお義母さんのことを思って黙っているんだから黙っておいてあげてください」と言ってくれたそうです。その方は、心の中でお嫁さんに対して「孫をあんなにいい子に育ててくれてありがとう!」と言ったそうです。

家族関係が希薄になる中で、家族が互いに思いやれるっていいなと思いました。


求められるところに行くという生き方

2007年09月24日 | 生き方
 昨日は、秘書のコージーが安城に来てくれて1か月経ったということもあり、家内も加えて3人で食事をしました。

 今回、衆議院選に向けて活動を開始するの当たって、支えてくれるスタッフをまずは一人確保しなければならないと考えた時、何人かの顔と名前が頭に浮かびました。そして、そのうちの何人かとは一緒にやらないかという話をしました。最初は乗り気を示してくれたとしても、知らない土地で、また、最低限の条件でやるとなると最後の最後は決心がつかない者がほとんどという中で、高校時代の同級生が紹介してくれたのがコージーでした。

 コージーも選挙区出身ではありません。私と出会う前は、私の友人のビジネスパートナーとしてある事業をしていましたが、その友人が諸事情で事業をたたむことになり、彼もこれから先どうしようかと思っていた時に私と出会ったのです。

 慶応の学生時代から政治には関心があったというものの、これまではまったく政治とは縁のない世界で生きてきて、私のこともよく知らなければ、選挙区とも縁のない中で、いろいろと話をした末に、コージーは「おおにし健介という神輿を全力で担がしていただきたい!」と言ってくれました。

 会っていろいろな話をして少なからず人柄は知ることができ、また、信頼する友人が能力と人柄を保障してくれるとは言え、私も会って間もない仲なので、彼をパートナーとすべきなのかどうなのか正直迷いました。しかし、彼のその決心、思い切りに打たれました。

 私が役所を辞めて馬淵澄夫代議士の秘書になった時も、信頼する先輩の紹介だっとはいえ、正直、数回会っただけでは、馬淵澄夫がどんな人間かなんてよくわかりませんでした。しかし、馬淵代議士から「政治は職業ではなく生き方だ。健介、俺と一緒に生き方として政治を択んでくれ!」と口説かれ、少なくとも「この人はなかなかのハラのある人物で、その人が右も左も分らない永田町にやって来て自分のことを求めている。求められているところに行くのが一つの生き方ではないか。」と思い、馬淵代議士についていくことを決意しました。
 実際、馬淵代議士も私の能力や経験もさることながら、役所を辞めて自分について来てくれたというその私のハラのくくりを評価してくれていて、信頼してくれていました。

 また、馬淵代議士はいつも「人生、出会いたいときに出会いたい人に必ず出会える」と言っていました。

 コージーは、お世辞かどうか知りませんが「会った時に何か感じるものがあった」と言ってくれていますが、私は、私について知らない土地に荷物をまとめてやってきたコージーのその勇気を高く買います。

 コージー、これまでありがとう、そして、これからも一緒に戦おう!
 そして、私たちの戦いに加わってくれる新しい仲間を一緒に見つけよう!

墓を買う

2007年09月19日 | 生き方
仲県議が由緒ある寺院に墓所を買ったそうです。自らのブログの中でもそのことを報告されています。

私の師匠、馬淵澄夫も奈良の旧市街の寺院に墓所を買いました。それは、藤井裕久元大蔵大臣の奨めだと言っていました。

1年生議員を集めた勉強会で当時幹事長だった藤井先生がこう言ったそうです。
「いいか、君ら、選挙区で歴史のある寺に墓を買え、そうすれば有権者からの信頼感がぐっと増すぞ!」
後日、馬淵が藤井先生に「先生のご助言に従って墓を買いました!」と言うと、「君、本当に買ったのか?!」と言われ、ずっこけたそうです。

私もここに文字どおり「骨を埋める」覚悟で来た以上、いずれは考えねければならないと思います。

先生と呼ばれる人たち

2007年02月27日 | 生き方
 「世の中の役に立ちたい!」という想いで政治の世界に飛び込んで、「政治は職業じゃない、生き方だ!」という師匠の言葉はいつも頭の片隅にあります。
 でも、一方で、生活を考えるのもまた人の世の常です。

 議員ならずとも同じく「先生!」と呼ばれ、社会に役立つことで尊敬を集める職業に医師と弁護士があります。そんな人たちについて、偶然、同じ日の新聞に興味深い記事を見つけました。

 一つは、2月27日朝日新聞夕刊の一面の記事「ノキ弁どう?」。ノキ弁とは、軒先弁護士の略です。居候弁護士、イソ弁というのは聞いたことがありますが、ノキ弁とは何でしょう。固定給なしで、事務所に机だけを借りて、先輩弁護士と仕事を共同受注して、仕事を教わりながら一定割合を報酬として受け取る弁護士のことです。
 司法制度改革で、今年、司法修習を終える者は、昨年よりも千人も増えるそうです。既に弁護士の就職難が懸念されています。

 同じ日の読売新聞の2面には、医療費抑制政策に伴い医師の勤務時間延長と収入減少が続き、医師の士気低下が進んでいるという記事が出ていました。勤務医の平均年収は1300万円。これを高いと見ると低いと見るか。週2回の当直、3連泊勤務も珍しくないという過酷な勤務条件で体力的にも精神的にも追い詰められる医師が増えていると言います。

 人も羨む職業も、その実態は厳しいようです。「やっぱり、カネじゃないよな、やりがいだよな。」と自分に言い聞かせるのでした。

永ちゃんの名言

2006年10月11日 | 生き方
大学卒業後すぐに秘書としてこの世界に入り、いまは一旦ベンチャービジネスの世界に身を置いて、行く行くは選挙に打って出ようという後輩と飲む機会がありました。

私が彼に先輩面して言ったのは、矢沢永吉がエステサロンのテレビコマーシャルで言っているこの言葉です。
「未来をイメージして、いまを生きているか。」
うーん、永ちゃんカッコいい。
私は、最初にテレビでこの言葉を耳にして至言だと思いました。

とくに将来選挙に出ようかという志を持つ者ににとっては身に沁みる言葉です。
自分はなぜ政治の道を志すのかを自分自身に問いかけてまずその答えを見出す。
次に、具体的にどの選挙を目指すのか。そのためには、いつまでにどんな準備をしなければならないのか。それを考えていけば、いまをどう過ごせばよいのかは自ずと決まってきます。また、未来をイメージできればそれに向かっていくモチベーションも違ってきます。

考えてみれば至極当然なことではあるけど、「未来をイメージしていまを生きる」ということを実践できている人は意外に少ないと思います。そして、成功をしている人の多くは「未来をイメージして」、かつそこに至るロードマップをしっかりと描けている人ではないかと思うのです。

反省。

成功者は人の言うことを聞かない

2006年08月08日 | 生き方
私淑する音楽プロデユーサーが面白いことを言っていました。
「駆け出しのアーティストであればデータを示して説得したり言うことを聞かせるのは簡単だけど、メジャーになったアーティストは言うことを聞かないと思ったほうがいい。」
成功した者は、自らの成功体験に基づく勘や瞬時のひらめきといったものを重視する傾向があるのと一般にトップの人は、人の話を聞き入れない傾向があります。
自負心が強いと「人に説得されたくない。」という気持ちが強いのです。
意見を言っても聞き入れられないとなると、言う方は徒労感にとらわれてしまうのですが、全く聞いていないかと言えばそうでもないのです。その場では意見に従わなくても後になってあたかも自分のアイデアのように人の意見を取り入れるということがままあります。「それ、この前俺が言ったやん!」というやつです。
要は「手柄は本人に」と言う形を作ってやることが重要だということです。「これです!」というと反発するので、いくつかオプションを挙げて誘導するというのがポイントです。