人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

厚生労働委員会で、新政務三役に質問!

2010年10月26日 | Weblog
 菅改造内閣初となる厚生労働委員会での一般質問で3つのテーマについて質問に立ちました。

質問は、衆議院TVのラブラリーから視聴が可能です。
 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

 まずは、内定取り消し問題。昨今の雇用情勢の悪化の中で、新卒者の雇用も「氷河期」の域を超えています。一方で、内定取り消しを行った企業は、社会の批判にさらされるため、表面化しないよう内定取り消し隠しも巧妙化しています。
 某外食チェーンの3月末に行なわれた内定者研修会では、35秒以内に社訓を暗証するという課題が与えられ、課題をクリアできないと、罵声を浴びせ精神的に追いつめた挙句、白い紙とペンを渡され、言うとおりに書くよう指示されます。「内定を頂いていましたが一身上の都合により辞退致します。なお、貴社に対して何らの権利や請求権を持っていないことを確認致します。」。私は、実際の辞退届を入手しましたが、字も乱れ、当事者の精神状態を察することができます。
 本件に関しては、4月の就職を目前にして20人を超える内定辞退者が出ているとの情報が関西の私立大学の就職課から労働局に寄せられています。これは、内定辞退の強要であり、内定取り消しと同等のものと私は考えます。
 厚生労働省は、個別案件には答えることができないという立場ですが、私は、被害者から入手した生資料を基に、一般論として、たとえ自署による内定辞退の申し出があっても、情況によっては内定取り消しと見なされることを確認しました。また、問題の企業は、自署の辞退届があること、労働局から指導や企業名の公表がないことを逆手にとり、開きなおっていますが、その主張は認められるものではないことを確認しました。

 次に、「消えた子供」の問題。毎日新聞の調査では、安否や所在が不明の0歳児から3歳児までの乳幼児は、延べ355人に上ります。大阪市西区の乳幼児虐待死遺棄事件でも、住民票を移さず各地を転々とし、乳幼児健診を受けた記録もありませんでした。行政のチェックが行き届かない子供がこれだけ多数存在することは危機的なことです。国として、住民登録地に住んでいない「消えた子供」について、親との接触方法や追跡補法の統一的な指針を決めた上で調査するよう求めました。

 最後は、遺骨収集問題。先日、NHKが国の委託をうけたNPO法人がフィリピンで収集した戦没者の遺骨の中にフィリピン人の骨が含まれているとの疑惑を報じました。税金を使った事業であり、また、事実であれば、英霊への冒涜にあたる行為ですから、疑惑を調査するのは当然です。一方で、戦後65年を経て、情報が乏しくなる中、故郷や家族を思い遠く異国の地で命を落とした戦没者の御遺骨を最後の一体まで収集するという国の責任をどうすれば果たすことができるのか、その方法についても見直す時期が来ているのではないかと考えます。

仕分け第3弾~特会の闇

2010年10月26日 | 政治
 いよいよ、明日から、事業仕分け第3弾、特別会計の仕分けが始まります。私は、枝野幸男代議士率いるAチームの仕分け人(議員評価者)として、財務省、経済産業省、厚生労働省所管の各特別会計の制度とそこに連なる事業の仕分けを行ないます。

 昨日の仕分け人の打ち合わせの冒頭、出席した蓮舫大臣からは「マスコミのあいだには『特別会計=悪』という誤解が蔓延しているが、お財布が悪いという議論はない。そのお財布で行なわれている事業が問題なのであって、そこをしっかりと仕分けて欲しい。」との訓示がありました。

 野党時代の民主党の責任もあるかと思いますが、たしかに、一般会計の数倍に及ぶ特別会計には、壮大なムダと「埋蔵金」があって、そこに斬りこめばマニフェストの実行財源なんて簡単に出てくるんだという過度の期待が拡がっていることは事実であり、短絡的な「埋蔵金」論争に振り回されることなく、冷静になって、特別会計仕分けを行う必要があると思っています。

 ただし、私個人は、そうは言っても、「お財布が悪い」という部分もあると思います。表現を変えれば、一つ一つの特別会計で行なわれている事業を仕分けしていくことで、特別会計に共通する構造上の問題、ガバナンスの欠如を浮かびあがらせることは可能だと思います。

 仕分け第2弾では、独立行政法人や公益法人の仕分けが行われました。様々な不要不急の事業を行なっている各種法人を「出口」とすれば、特別会計や特定財源は「入り口」です。なぜ、不要不急の事業が行なわれるかと言えば、そこにカネを流し込む仕組みがあるからであり、財源があるからだという側面は見逃すことはできないと思います。

 「仕分けはショーじゃない」という人がいますが、個人的には、開き直って、ある部分はショー・アップすることも重要だと思います。中身そのものは、各省予算担当者と査定当局とのあいだで日常的行なわれているやりとりであり、国会審議の場でもできる部分もあるかもしれません。しかし、「ドアの向こう」ではなく、国民に開かれた場で、一定のルールの中で分かりやすく行なうことで、改革を前に進めるための国民世論の後押しを得ることが仕分けの最大の意味です。

 特別会計の最大の問題点は「複雑さ、分かりにくさ」です。仕分けという手法は、分かりにくいものを分かりやすくするところにあります。「へぇ、そうだったんだぁ。」という「気づき」を通じて、特別会計の闇に光が当たることが重要で、仕分けが「ゴール」というよりは、仕分けが制度の改革の端緒になると考えた方がよいかもしれません。私は、今回の仕分けを通じて、長年、問題が指摘されながら、理解が深まらなかった特別会計への理解が深まり、前政権では、見かけ上の数減らし統合の域を出なかった特別会計の改革が進むことを信じています。

 「ニッポン清掃」がんばります。