人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

厚生労働委員会で、高齢者雇用安定法について質問!

2012年07月31日 | 国会
 7月27日、厚生労働委員会において、高齢者雇用安定法改正案に対する質問を行いました。質問の要旨は、以下のとおりです。
 なお、質疑の模様は、衆議院TV審議インターネット中継のライブラリーから動画でご覧いただけます。
 http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

1.雇用と年金の確実な接続、高齢者が就労することで「支え手」に回るという点で、本法を改正する意義について。

2.就業規則における解雇事由に該当する者については継続雇用の対象外とすることができるとすることが適当と労働政策審議会の建議にもあるが、交代制勤務困難者は。

3.海外勤務など本人が承諾するのが難しい職務を提示された場合、事業主は義務を果たしたことになるか。

4.雇用確保措置が未実施の企業に対して、企業名公表だけでは実効性を担保するのは難しいのでは。

5.正社員の定年に達する者以外の非正規労働者の雇用と年金の接続をどう確保するのか。

6.定年時に解雇事由にあたり結果的に継続雇用の対象外となる者に対し、雇用保険の給付日数の拡充等の措置を講じるべきでは。

7.就労以外の無年金・無収入とならないようにする方策としてリバースモーゲージを活用すべきと考えるが、わが国で普及が進まない理由。

150日間の会期末を迎えて

2012年06月21日 | 国会
 本日、150日間の通常国会の会期末を迎えました。会期は、9月8日までの79日間の延長となりましたが、これから数日間の間には、社会保障と税の一体改革についての採決を迎えることになると思われます。党内には、造反や欠席の動きもあり、緊迫した状況が続いていますが、私自身の姿勢と考えを150日間の会期の会期末という節目に表明しておきたいと思います。
 結論から言うと、私は、今回の採決には、当たり前のことですが、粛々と賛成いたします。
 私も白地で言えば、正直、「消費税引き上げは近い将来に避けて通れないことだが、今、やるべきことなのか?政治生命をかけるなら他にもっとやることがあるだろう。」と思います。しかし、ここまで来て、三党合意を反故にする選択肢は現実的にはないと思います。もし、そんなことをすれば、民主党は公党として信頼を失い、今後の国会運営はもちろん、「民主党と話をしても信用できない。」ということになってしまいます。また、財政再建に向けた姿勢に関する政治への失望感がマーケットに与える影響等も無視できないと思います。
 野党であれば「自分たちの主張を最後まで貫いたけど与党案が通ってしまいました。」で済むかもしれませんが、与党として「自分たちの主張が通らないので交渉は決裂しました。」では済まされません。物事を前に進める責任があります。考えてみれば、自民党単独政権の下、衆参両院で過半数を制していて、野党はとにかく反対し、与党案がそのまま通るという従来の日本の政治の方が稀で、議会政治では、与野党が互いに妥協して成案を得るのは普通のことで、とりわけ、この「ねじれ国会」の下では当然とも言えます。100点満点は無理でも、50点でも40点でも、0点でないことが必要だと思います。半歩前進になるのか、30㎝前進になるのかは分かりませんが、ここまで来て、「決められない政治」を露呈することは許されないと思います。
 党内の議論でも「消費税引き上げはマニフェスト違反」だという議論がありました。この点、たしかに、マニフェストでは、四年間は税率の引き上げは行わないと書いている以上、その誹りはまぬかれないとは思います。しかし、実際の引き上げ時期の前に我々は総選挙による国民の審判を受けます。また、たとえ法案が成立しても、実際に税率の引き上げを決めるのは、どこまでいっても時の政権でしかないのです。
 報道等では社会保障に関するマニフェストの内容をすべて捨て去り、税率引き上げだけが残ったかのように言われていますが、私は、必ずしもそうではないと受け止めています。社会保障以外の部分でも景気条項に具体的な成長率を明記することなどは、よく守ったと評価してもよいと思います。最低保障年金を含む年金制度の抜本改革について、自民党は撤回を要求していました。マスコミは「棚上げ」と批判しますが、我々は少なくとも旗は降ろしませんでした。妥協をした部分についても、ここで終わりではなく、今後の政治状況や経済財政状況の変化を見つつ、さらに我々の目指すところに近づくよう努力すればよいのです。たとえば、パート労働者の厚生年金加入についても、まず、法案提出段階の党内の議論の中で対象が当初の案より大幅に減って75万人となり、三党合意で更に絞られて25万人にりました。大幅な妥協ですが、それでも自公政権時代の案よりも対象は拡大しています。 今後の政治状況の中で私たちが理想とする姿に近づけられるように、更に拡大に向けて努力すればよいのです。

 私は、マニフェストについて、現時点で100点なら守れた、40点なら守れていないと判断することは、あまり意味がないと思います。「マニフェストの呪縛」が政治に混乱を呼んでいる部分があります。私は、東日本大震災が起きた直後に、マニフェストについて守れたこと守れなかったことをしっかりと検証して、謝罪した上で、マニフェストを全面的に見直すべきだったと思います。マニフェストの本場のイギリスでも経済状況等の変化に応じてマニフェストは毎年見直すのが当たり前だと聞きます。また、英国でもマニフェストが与党の思いどおりに実現せず、議会での審議を通して修正されるのは当然のことと受け止められているそうです。

 最後に、私は、採決には賛成しますが、党内手続きには強い違和感を感じています。民主党は、これまでも素案、大綱、法案提出という社会保障と税の一体改革だけでなく、TPPへの交渉参加問題などでも党内での意思決定の稚拙さをさらけ出してきましたが、今回も同じことが繰り返されたことは情けなく、残念でなりません。
政調合同部会も昨日の両院議員懇談会も執行部が何を目指して、どのようなクロージングを想定して会議を開催しているのかが、さっぱり分かりません。失礼ながら場当たり的で、また、反対派や慎重派を本気で説得しようという意欲も感じません。ガス抜きのつもりかもしれませんが、ガスは抜けるどころか充満し、党内の亀裂は深まるばかりです。あんな終わり方なら、長時間、罵り合うことを避けて、もっと早く押し切った方がよいくらいです。
 私は、何人かの議員が提案していたように、両院議員総会で、正々堂々と採決するのが一番スッキリするやり方だと思います。執行部は、個別の政策の賛否は両院議員総会ではなく政調部会で議論すべきだと主張しています。私も法案提出について政調会長一任で決めたことはそれでよかったと思います。しかし、三党合意は、党内だけの問題ではありませんし、もはや個別の政策を超えて党運営の根幹に関わる問題になっていることは誰の目から見ても明らかだと思います。また、採決について党議拘束をかけるならば、それなりの手続きが必要だと思います。党規約に基づく規定の人数を超える議員から開催要求が出ている以上、両院議員総会を開催して、そこで、採決をすればよいのではないでしょうか。多数決で承認されれば、その結果には、反対の人も従うべきだし、党議拘束をかけた上で造反すれば処分も受けるのは当然です。反対に、党内で過半数の賛同を得られないものを強行するのは、正当性はありません。執行部もそれくらいの自信はもってなければ嘘です。

 皆さんがお感じのように、今の民主党はダメです。今の政治もダメです。しかし、私はあきらめません。だからこそ、自分たちの手でよくしていかなければならないという使命感をあらたにしています。今後、79日間の延長の中で、いろいろな厳しい場面も予想されますが、自分の考えをしっかりと持って、恥じることのない行動をとっていきたいと思います

「レバ刺し禁止令」の愚かしさ

2012年04月12日 | 国会
 ウガンダに出張中の新聞記事等にざっと目を通していて、「『レバ刺し禁止令』の愚かしさ」という4月4日付の社説を見て、わが意を得たりと思ったので、紹介しておきたい。次のようなことが書いてある。

 >ただ1つの事業者が引き起こした不祥事を機に「官」による規制が際限なく広がる、典型的なパターンだろう。耐震偽装事件のあと、建築基準法が強化され、業界を萎縮させた >のと同じだ。

 まさに、私がこの問題に関心を抱いたのは、耐震偽装と同じものを感じたからに他ならない。

 >そもそも、生レバーに危険性があるのはたしかだが、1998年以降の食中毒事例は年間10件ほどだ。食中毒全体の1%に満たず、生ガキの食中毒などと比べて突出しているわけで >はない。およそ食べ物から完全にリスクを取り除くのは難しい。魚の刺し身も生卵も、食べる、食べないは、突きつめれば個人の判断だ。食文化というものは、そうした微妙な >均衡のもとに育まれてきた。そこに「お上」が乗り込んでメニューそのものをご法度にするとは、ほかの分野での過剰規制にも増して愚かしい対応と言わざるを得ない。へたを >すれば「闇レバ刺し」がはびこることになる。

 生食は、食文化であり、何を食べていいとか、悪いとか、そんなことを一々お上が口出しすることが愚かだ。これは、規制のあり方に関わる話だ。

 >抵抗力の弱い子どもや高齢者には肉や魚の生食をさせない。ルールを守らない事業者は個々に処分する。禁止令の前に、やることがあろう。危険を見分ける消費者の自覚ももち >ろん大切である。

 安くて広いヒューザーのマンションに落とし穴があったように、一人前280円のユッケを、子どもに食べさせる側にも過失がないとは言いきれない。従来の基準さえ守っていなかった業者が引き起こした事件によって、多くの真面目に安全なものを出してきた業者がとっばちりを食うのはおかしい。
 本当に、この日経の社説が述べているとおりだと思う。

 今朝の厚生労働部門会議では、長妻座長の求めに応じて、「平成24度の厚生労働省の計画等の主な予定」という一覧が配られた。この中に、「牛レバーの生食の取扱」も含まれている。法律案は、与党の事前審査があるために、事前に我々、与党議員に対する説明があるが、法律事項になっていない計画等の中には国民生活にも密接にかかわるものであるにもかかわらず、与党議員への事前の説明どころか、事後の報告さえない中で、スルーしてしまっているものもある。
 
 議連からの「慎重な検討」を申し入れた直後の審議会での決定には、やはり不信感をぬぐいきれない。

ウガンダ日記 その2

2012年03月31日 | 国会
3月31日 午前
今朝は、8:30からASEAN+3会合、続いてアジア・太平洋地域会合に出席。こうした国際会議は初めてなので、勝手が分からず、最初は戸惑いを覚えた。
議事録の承認、委員の欠員補充の推薦など形式的な議事と聞いていたが、特に追加緊急議題についてと、それに関係する起草委員会委員の推薦については、かなり激しいやりとりがあった。
シリア情勢の緊張感の高まりを受けて、各国からシリアについて決議が出されており、アセアン+3で推薦した中国と決議案の。提出者であるイラン、インドがそれぞれ名乗りをあげた。
また、必ずしも各国が継続して同じ議員を代表団として送ってきている訳ではないので、アジア・太平洋地域グループの発言力を高めて行くためには事務局体制の強化が必要ではないかとか、IPUの事務総長は、地域ローテーションではなく能力本位で決めるべきだとか運営に関する建設的な提案もあった。
私もこつがつかめてきたので、アジア・太平洋地域会合の最後で、その他の議題に関して発言してみた。
「北朝鮮が人工衛星の打ち上げと称して、弾道ミサイルの発射を計画していることに対して、日本は深く憂慮しています。また、アジア太平洋諸国の中の韓国や中国をはじめ国際社会が北朝鮮に対して自制を求めていることに対して感謝を申し上げます。日本代表団として、アジア太平洋グループの各国に対して、北東アジアの平和と安定を損なう挑発行為に対しては引続き自制を働きかけていくことをお願いしたい。日本としての憂慮を皆様に共有していただきたいという思いから発言させていただきました。」
後で、韓国代表が「決議案を出してくれれば支持したのに。日本の立場に賛同する。」と言ってくれた。
各国は、継続的に同じ議員が会議に出席しており、また、途上国ではエリート層は海外の大学に留学していることが多く、英語堪能だが、それに比べると、残念ながら日本の存在感は薄い。IPUの分担金では日本は有数の寄付を誇っているのだから、もう少しポスト等を貪欲に獲ってもよいと思う。

ウガンダ日記 その1

2012年03月30日 | 国会
3月30日
ドバイまで11時間、さらにエンテベまで5時間の長旅はさすがにつかれましたが、無事、ウガンダの首都カンパラに着きました。
飛行機から見ると、赤茶けた荒涼とした大地が広がっているのが、エンテベ空港が近づくと、緑が増えてきます。ウガンダには、世界第三位の広さのビクトリア湖があるため、緑が豊かで、かつて英領の時代にウガンダを訪れたチャーチルは「アフリカの宝石」と呼びました。ビクトリア湖の大きさは九州の二倍と言うから驚きです。
空港はドバイから来ると、落差にあ然とするほど、小さな空港ですが、世界各国からのIPU会議の代表団でごった返していました。町の風景は、沖縄やフィリピンの田舎の昔の姿という感じです。日本の中古車がたくさん走っていて、ボディに温泉旅館の名前が入ったマイクロバスが走っているのを見ると、何だかうれしくなります。
明朝のアセアン地域会合に備え、今日は、共産の田村参議院議員らとともに隣のセレナホテルのレストランで夕食。スマホで写真を撮っていた、地元の小さな子供に話しかけられて、写真を見せていたら、うちの息子がカーズのキャラクターと写っている写真の話で盛りあがりました。
さて、今日は、時差解消のためにも早く寝ます。

おそるべき、小泉進次郎

2012年03月06日 | 国会
 衆議院での予算審議もいよいよ大詰めを迎える中、今日も、テレビ入りの集中審議が行われました。
 自民党3人目のバッターとして立った小泉進次郎委員の質問は、他党の議員を含め、居並ぶ先輩議員たちを完全に食っていました。

 若さ、ルックスは言うまでもありませんが、感心したのは、質問(演説)の完成度の高さです。内容、演説の組み立てともに、よくポイントを押さえていて、あっぱれです。

 まず、「つかみ」。ここで、小泉さんは、被災地でのエピソードを語ります。
「福島の避難所での車座集会に参加した時に一人の若者に出会いました。彼は、この春から霞が関で働くことが決まっていて、他の省庁も内定をもらっていましたが、内閣府を選びました。なぜなら、内閣府なら故郷、福島の復興に関わる仕事をできるかもしれないからです。」
物語、ストーリーを語り、聴く者が情景を思い浮かべることで、心の扉を開き、聴く者をまずひきつけることに成功しています。

 次に、質問のテーマです。小泉さんは、社会保障における世代間の格差を中心に質問をしました。これは、私が2月15日の一般質疑で選んだのと同じテーマです。70歳から74歳の医療費の2割負担や受信時定額負担を辛くてもやるべきだと主張することは、今日のようにNHKの中継を通して多くの高齢者が視聴していると思われる時に言うことはリスクがあります。しかし、小泉さんは、これをわざとやっているんだと思います。投票率が高く、数も多い高齢者にとって厳しいことを言うことは辛いことだが、有権者におもねるのではなく、若い世代の代表として、辛いことをあえて言うのが政治家であり、それが政治家、小泉進次郎だというメッセージは、差し障りのない内容よりもずっと印象に残ります。私は、40歳ですが、30歳の小泉さんがこのテーマをやることで、世代閣の格差というテーマがさらに際立ちます。

 質問の運び方も巧い。自分も実際にやってみて分かるのですが、原稿を起こすと、ついつい自分の主張を一通り述べて、最後に「~大臣、如何でしょうか。」と質問する形になりがちです。しかし、これだとテレビを見ている人には、何を聴きたいのか、核心部分が伝わりにくくなってしまいます。
 それに対して、小泉さんは「私は、30歳です。35年後、65歳になった時に、野田総理、私は年金、もらえますか?」とズバッと核心をつく質問をします。

 若干30歳にして、臆することのない態度といい、末恐ろしい。小泉元総理のカリスマ性を確実に受け継いでいます。
 
 大いに刺激を受け、自分よりも10歳も若い小泉さんに感心しているだけでは恥ずかしいと、より一層の精進を誓いました。

「植物工場」の可能性

2011年07月12日 | 国会
被災地の復興策の中で、「植物工場」が検討されていると聞き、行政視察で国会を訪れた安城市議会のみなさんと一緒に私も政府からの説明を聴きました。

「植物工場」とは、「高度な環境制御を行うことで野菜等の周年・計画生産を可能とする施設」と定義されます。ビニールハウスを高度化したような太陽光利用型から、完全人口光で、土も使わない閉鎖環境のものまで様々なタイプがあります。

「植物工場」には、経験や勘に頼らず、「できたものを売る」のではなく「売れるものをつくる」、定時定量定価の農業生産が可能になること、工業団地や商業地など場所を選ばないこと、特定の成分を多く含む機能性野菜や漢方用植物の栽培など新需要創造の可能性があること、軽作業のため障害者雇用等の雇用機会につながること等多くの利点が考えられます。

すでに、全国に様々な取り組み事例があり、たとえば、日本サブウェイでは、植物工場を店舗に併設することで、「店産店消」を実現しています。

「お日様や土を使わない農業なんて、農業じゃない!」という声もあるかもしれません。また、栽培可能な作物の拡大やコストダウンに課題が残るものの、「植物工場」は大きな可能性を秘めていると思います。

しかし、ここでも中国が追い上げてきています。中国では、手ごろな価格で、富裕層向けに、家庭用の「植物工場」装置が発売されました。日本でもロビーに植物工場を設置したマンションが販売されています。

「植物」と「工場」という言葉の組み合わせからも分かるように、農水省と経産省が共管しています。安城は、「日本デンマーク」と呼ばれ多角経営農業発祥の地であると同時に、自動車産業をはじめとする製造業が盛んな地域であり、まさに、農・工業の連携による「植物工場」は安城にぴったりの政策テーマとも言えます。

たとえば、自動車部品を製造するメーカーが、JAから栽培ノウハウの提供を受け、人工光源、空調制御等の装置を研究・製造することで、家庭用、店舗用の「植物工場」装置を新たなビジネスチャンスにすることも考えられるのではないでしょうか。

厚生労働委員会一般質疑

2011年06月10日 | 国会
 6月10日、RFO法改正案の起草を念頭においてという理事会の申し合わせの上で、厚生労働委員会での一般質疑が行われました。
 
 被災地においても、社会保険病院等が地域医療の拠点として大きな役割を果たしました。しかし、RFOによる譲渡がなかなか進まない中で、長い間不安定な状態におかれた厚生年金病院や社会保険病院では、医師や看護師の離職や診療科の閉鎖等が進んでいました。委員会提出の法案が早く成立することを願います。

 今日は、久しぶりの厚生労働委員会での質問の機会だったので、全体で20分という短い時間でしたが、いくつか別の問題についても質問をさせていただきました。

 まず、消費税損税の問題。みんなの党の柿澤委員は、社会保険病院等の税制優遇の話を取り上げていましたが、社会保険病院も一般の病院も経営が厳しいのは同じで、その中で、消費税の損税が平均すると一病院あたり約6000万円あると言われています。医薬品の仕入れ代金はもちろん、設備投資等にも消費税がかかっていますが、保険診療は非課税なのでそれを窓口負担に転嫁することができません。厚労省は、診療報酬の上乗せで対応していると言いますが、実際には赤になっています。おりしも、税と社会保障の一体改革の議論が行われている、今こそ、これを見直すチャンスです。

 次に、自動車業界の土日操業にあわせた休日保育等の対応について。既に各自治体で対策を進め、愛知県では経費の追加に対して、財政支援を行うことまで決めています。浜岡原発の停止は首相の要請に基づくものであることを考えれば、国も財政措置を検討すべきです。「金の心配は要らないから。7月に間に合うように対策を進めてください!」というのが政治の役割です。この点について、小宮山副大臣は、官僚の用意した答弁ペーパーを超えて、安心子ども基金の活用や補助率のかさ上げについて財務省と折衝中で、しっかりやりたいと踏み込んだ答弁をしてくれました。

 最後は、ユッケでの食中毒の問題。都道府県の担当者の協議会が2002年からずっと法規制の強化を要望していたのに、それが放置されていた問題。現場からの貴重な意見がなぜ、結果として無視されてしまったのか、その原因を究明することが厚生労働行政をよりよいものにしていくために必要だと思います。
 私は、290円のユッケで、百平米超え3000万円台のマンションを思いだいました。馬淵澄夫代議士の政策秘書として、耐震強度偽装事件を桂冠した際、国交省は、建築基準法を改正し、規制強化を行いました。しかし、規制強化により、結果として、確認審査に長い時間を要するようになり、官製不況と揶揄される状況が発生しました。いくら規制を強化しても、悪意で脱法行為をする者は必ず現れます。むしろ、迷惑を被るのはそれまでも真面目にやってきた人ということにもなりかねません。今回の事件も、トリミング等の衛生基準をちゃんと守っていれば起こらなかったのかもしれません。規制を強化してもそれが守られなければ意味がないのです。机上の議論で意味のない規制を行うことないよう現場の声をよく聴くことが重要だと思います。

 政局に流れる国会ですが、地味かもしれませんが、質問の中で政府に確認すべきことは今後もしっかりと確認していきたいと思います。

* 質問の様子は、国会TVから、動画でご覧いただけます。http://www.shugiintv.go.jp/

 

予算委員会第4分科会で文科省所管の諸課題について質問

2011年02月25日 | 国会
 25日(金)、衆議院予算委員会の分科会審議で、文部科学省所管の諸課題について30分の質問時間をいただきました。分科会は慣例で選挙区に関係する質問をやることが多く、私も地元でいただいたみなさまの声を反映した質問を行いました。

 まず、35人学級の実施に伴い、児童数生徒数が増えている地域で新たな教室の確保等の施設整備が必要となる場合への支援について。これは、今も子どもが増えている安城市や刈谷市からいただいているご意見です。

 次に、就学支援金制度に伴い愛知県独自の授業料助成が減額されたことについて。これは安城学園をはじめ私学のみなさまからいただいているご意見です。

 引き続き、高校授業料の関係で、授業料不徴収に伴う学校諸経費の納入方法の変更による負担について。これは刈谷北高校に娘さんを通わせている方から実際にあったご意見をもとに質問しました。

 もう一問、就学支援金について、私立高校と私立専修学校の組み合わせによる技能連携制度の利用の場合の就学支援金の支給について。これは「さくら学園」様から実際にいただいた質問です。

 「愛知教育大学」に関係して、教育系単科大学の運営費交付金の削減の問題と私も授業を見学し子どもたちと一緒に給食を食べさせてもらったこともある付属の養護学校について質問しました。

 最後に、業仕分けで廃止になった「伝統文化こども教室事業」について。この事業は、刈谷の山車囃子子ども教室や榎前町三河万歳子ども教室のように地元でもみなさまにご活用いただいており、別の枠組みでの伝統文化の支援を続けて欲しいとお願いしました。

 予定では、知立市から要望のあった外国籍の子どもへの義務教育に要する人的・財政的負担についてや小惑星探査機「はやぶさ」のカプセルの公募展示についても質問をしたかったのですが、時間切れで質問できませんでした。

 質問の様子は、衆議院TV
http://www.shugiintv.go.jp/
のライブラリからもご覧いただけます。

参議院選挙の総括

2010年07月29日 | 国会
明日30日の臨時国会の召集を前日に控え、両院議員総会が開かれ、参議院選挙の総括が行われました。

多くの議員から発言がありましたが、主な意見は、代表自身の責任を含む厳しいけじめを求めるもの、消費税発言を含む2009マニフェストを勝手に変更するような発言に対する猛省を求めるものでした。

何人かの意見を引きながら、私の感想を申しあげれば、責任論を振りかざす人の気持ちは分からないでもないです。少なくとも、選挙対策委員長や幹事長が責任をとることは、避けがたいと個人的には思います。ただし、菅代表については、野党の代表ではなく、内閣総理大臣ですから、簡単に辞任することは難しいと思います。9月には代表選挙が予定されていることですから、それぞれの議員が代表選挙で自分のおもいをぶつけるとともに、党員・サポーターを含む広く開かれたプロセスの中で菅代表・総理は審判を受ければよいと思います。
マスコミフルオープンの中で執行部の吊るし上げのようなことをしても「民主党、責任論噴出で混迷。」と面白おかしく書かれるだけで、それは国民が民主党に求めているものではない気がします。

大切なのは反省を今後にどう活かすか。マニフェストが勝手に変更されたという批判については、参院選挙後も国家戦略局の格下げや概算要求でのシーリングの復活など、党内での十分な議論を経ずに、これまでの方針が変えられるということが続いています。党の方針がどこで議論され、誰が決めているのか、現政権でそれが不明確なままであることは大きな問題だと思います。

総括の文書は、事務方がまとめた文書であって、魂がこもっていない。菅総理には「俺はどうしてもこれをやり遂げたいんだ。だから、こんなことを言える立場ではないかもしれないが、どうか引き続き棘の道を歩まして欲しい。昨年の政権交代で国民と約束したことを何が何でもやり遂げたいんだ。」という熱いおもいを語って欲しかったと思います。残念ながら、今日の菅総理は、顔面蒼白で、「よし、この人に命運を託そう!」と思えませんでした。来るべき衆議院選挙で菅総理がそれを感じさせてくれるか、私自身もしっかりと見極めていきたいと思います。

決算行政監視第4分科会~選挙区の諸課題について~

2010年05月17日 | 国会
決算の審査においては、予算審議同様、所管ごとに分科会を設けて審査を行う、分科会質疑が行われます。
本日、第四分科会で国土交通省に関する30分の質問を行う機会をいただきました。

日頃は、厚生労働委員会がホームグラウンドになりますので、この機会を捉えて、次のような選挙区のさまざまな事業に関係した質問を行いました。

1.国道23号知立バイパス安城立体の4車線での供用開始時期について
2.衣浦豊田道路における料金割引の社会実験について
3.ETCの今後の活用について
4.名鉄知立駅付近連続立体交差事業について
5.名古屋港・伊勢湾の国際コンテナ戦略港選定について
6.衣浦港の重点港湾選定について
7.輸出用海上コンテナの需給の逼迫について
8.瓦および国産材を使用した住宅や建物の振興策について

個別具体的な案件に関して、そのままズバリの答弁をもらうことは困難ですが、公共事業のあり方に絡めながら、前原大臣をはじめとする政務三役に、愛知13区の国土交通省に関する事業や諸課題を認識してもらうよい機会となったと思います。

ご関心のある方は、ぜひ、衆議院TVから質問の様子をご覧ください。

http://www.shugiintv.go.jp/

ちなみに、答弁者は、前原大臣と馬淵副大臣でしたが、馬淵副大臣は政策秘書として3年半仕えて、耐震偽装の時などはまさに寝食を惜しんで一緒に仕事をした恩師なので、なんだか照れくさかったです。

なぜ「フレンチトースト?」

2009年11月18日 | 国会
厚生労働省は、民主党マニフェストに従い、2010年度から母子家庭のみに支給している児童扶養手当を父子家庭にも支給する方針を決めました。

母子家庭に比べても父子家庭はこれまで長い間置き去りにされてきた問題でした。
国会内で開かれた児童扶養手当支給にとどまらない独り親世帯への支援を訴える、全国父子家庭支援団体連絡会のみなさんとの意見交換に参加しました。

なかには小さいお子さんを一緒に連れて参加しているお父さんもいます。いろいろな理由で男手だけで子育てをしているみなさんの苦労話には胸がつまりました。

このたび、NPOファザーリング・ジャパンが父子家庭を応援するため基金を創設しました。
その名も「フレンチトースト基金」。なぜ、フレンチトーストと言うかといえば、ダスティン・ホフマン主演の映画「クレイマークレイマー」のワン・シーンにちなんでいるそうです。

詳しくは、下記ホームページで。
http://www.ftfund.jp/

補助金と天下りの「セット販売」

2007年04月04日 | 国会
 俗に「セット販売」、「抱き合わせ販売」と呼ばれる手法がりますが、補助金と天下りの「セット販売」が横行していることが、衆議院での予備的調査で明らかになりました。

 正式の名称は「中央省庁の補助金等交付状況、事業発注状況及び国家公務員の再就職状況に関する予備的調査結果報告」。この調査から、補助金等の交付先団体と天下りの相関関係が読み取れます。

 その顕著な例が、本日の経済産業委員会で採り上げた財団法人エコ・ステーション協会の事例です。
 クリーンエネルギーの天然ガス自動車普及のインフラ整備のために政府は財団法人を通じた補助事業を行ってきました。
 エコ・ステーションを設置しようとする業者は、最高8千万円(05年度までは9千万円)の補助金を受けることができました。設置にかかる費用は約1億円ですから、設置費用の大半を公費で賄うことができる仕組みになっていました。
 このエコ・ステーション設置工事については昨年夏に談合の疑いが指摘され、公取も調査に入っています。つまり、談合によって補助金が食い物にされていたのです。

 さらにエコ・ステーションについては、設置後も3年間、毎年約200万円の運営補助を受けることができます。一方では、補助金を受けた業者が財団法人エコステ協会の賛助会員として毎年50万円をキックバックする仕組みがありました。経産省は賛助会費の納入は任意と言っていますが、補助金還流の仕組みと言われてもしかたないと思います。

 そして、この財団法人エコステ協会には、資エネ庁出身者が天下り、何と年収1200万円ももらっているのです。
 補助金、談合、天下りが一体となった仕組みは悪質です。平成19年度からは設置補助は廃止され、財団法人もついこの3月に解散を決定しました。経産省は、所期の目的を達成したからと強弁しますが、あまりに唐突であり、問題が指摘されあわてて店じまいをした感は否めません。

 政府は、現在天下り規制を検討しており、公益法人等の非営利の団体を含めた規制を検討しているようですが、この部分について官僚側から強い抵抗があるようです。
 しかし、この事例を見れば、公益法人を含めた規制を行うべきことは明白だと思います。