人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

陳情

2005年03月16日 | Weblog
 秘書をしていると様々な陳情の対応をする。当然のことだが、できる限り誠実に対応するよう心がけている。それでもお叱りを受ける時もあるし、感謝されるとやはりうれしい。
 最近、陳情を受けていて気になるのは、一般の方々は、個別具体的な相談について、議員のところに持ち込めば解決してくれると思っていることだ。
 弱い立場の人間が行政に苦情や相談を持ちかけても相手にしてもらえないといった場合に我々がお手伝いできることはあるだろう。あるいわ、どこに相談や苦情を申し立ててよいか分からないと言う場合には相談に乗ることもできる。
 また、個別具体的な問題の背景に横たわる制度上の問題、法律上の問題を変えて欲しいと言う意見があれば、検討し、必要な制度改正や法改正に向けて動くことはできる。
 行政に不正や怠慢があれば指摘し改善を求めることもできるが、物事をねじまげたり、圧力をかけるようなことはできないし、するべきではない。
 しかし、多くの場合陳情に来られる方は、自分が遭遇した事件・事故から改善点を導いて問題点の指摘や制度改正・法改正を提案するというよりも自分が受けた損害を個別に救済して欲しいという思いが強い。
 突き放したような言い方になって申し訳ないが、個別の事案について謝罪を求めたり、損害の賠償を求めたりするには、最終的には司法的な救済によれなければならない。国民の代表である国会議員は側面からの支援はできるが直接に個別の救済を行うことはできない。
 行政の役割、司法の役割、立法府の役割と言うのを市民がよく飲み込んでいて、自分が権利の侵害を受けたり、思わぬ障害に遭遇した時にどうした行動をとればよいのかといった市民としての政治的リテラシーといったものがわが国では教育の中で教えられる機会がない。それは、市民にとってのみならず、政府や陳情を受ける議員にとっても不幸なことだと思う。

越生梅林

2005年03月16日 | Weblog
 週末の13日、越生梅林を訪れた。6分咲きと言ったところか。桜もよいが梅もいい。何より匂いがよい。おじさんの話術に乗せられて、盆栽の梅を一鉢購入した。買った時には一輪しか咲いていなかった花が3日もすると5つ6つと花が開いて、我が家に彩を添えてくれている。
 花が咲き終わって、4月の終わりになったら植え替えをする。どんな鉢に植え替えようかと今からひそかに楽しみにしている。
 帰りに温泉施設ゆうパークに立ち寄り。水着着用の男女共用ゾーンを備えた立派な施設。おごせにお越しの際は立ち寄りをお薦めする。
 

パッチギ!

2005年03月07日 | Weblog
 信頼する筋から高い評価を得ている井筒監督の最新作「パッチギ!」を観てきた。日曜日の夕方5時の回だったせいか、思ったより客が少なかった。若い観客にまじって、中高年の男性が一人で観に来ている姿もちらほらと見られた。
 在日韓国朝鮮人問題という重いテーマを井筒監督ならではのタッチでうまく描いている。
同じテーマを扱った映画でも「月はどっちに出ている」はユーモアはあっても、そこはかとない物哀しさと言うのがあったが、「パッチギ!」には暗さはない。
 前半は、正直言って退屈に思えた。喧嘩、暴力シーンが多すぎる。私の少年時代にはやった映画「ビーバップハイスクール」かよ!と思わず突っ込みたくなった。
 ただ、見終わった後に、あらためて考えると、毛沢東思想にかぶれた教師が「戦争をなくすには、革命戦争しかない」と生徒達に説教しているシーン、ゲバ棒を持った学生運動家たち、ところどころに挿入されたベトナム戦争のエピソード等々と重ね合わせると、暴力に暴力で対抗することで暴力がエスカレートしていくことをあえて描いているのかともとれる。
 もっとも重かったのは、在日の家族との交流を始めた主人公の少年が友人だった在日の少年の葬式の席で、一世と見られる老人に「帰れ!」と言われるシーン。「生駒トンネルは誰が掘ったか知っているか?」、「国会議事堂の大理石は誰がどこから持ってきたか知ってるか?」と少年が責めたてられるシーンは、複雑な思いで胸がしめつけられる。
 それにしても、全編に流れる「イムジン河」、いい曲ですね。これがタイトルでもいいくらい。それじゃあ、ベタすぎるか。