人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

厚生労働委員会での初質問

2010年02月24日 | 政治
 昨年秋の臨時国会では、与党の質問時間はほとんどなく、私たち1年生議員には質問の機会が回ってきませんでしたが、通常国会では、1年生にも質問の機会をいただけるようになりました。
 私の所属する厚生労働委員会でも、まず、先週19日の大臣所信に対する一般質問に5名の同僚の1年生議員が質問に立ちました。

 手前味噌ですが、これまで国会職員や秘書として多くの質問を見てきた私から見ても、新人議員の質問はいずれも初めてとは思えない立派なもので、先輩議員よりもむしろ出来がよいと思えるくらいです。特に、厚生労働委員会は、希望が多い中で競争を勝ち抜いて委員の座を射止めた人が多いだけあって、地方議員経験者を中心にレベルが高い気がします。もっと、この若い力を党は活用すべきだと思います。

 19日の質疑では、特に、初鹿議員の質問が、与党質問でありながら、批判精神を持った提案型で光っていたと思います。おまけに、男性の育児休業取得促進のために給与補償を引き上げるべきという質問に続けて、「日本の男性が意気地なし(育児なし)と言われることのないよう、しっかりとお願いしたいと思います。」と締めくくったのには「やられた!」と思いました。

 私の初質問は、本24日から委員会審議が始まった子ども手当て法案に対する質問となりました。私も長妻大臣の言う「イクメン」を目指す3ヶ月の息子の新米パパとして、子ども手当て法案の質問に立てたことはたいへんうれしく思います。一方で、記念すべき初質問が真意拒否の中で自民党欠席の中で行われたことは残念な気がいたします。

 25分間という限られた時間でしたが、①子ども手当てと給食費未納の問題、②外国人への子ども手当支給に関する問題という地元の市長さんや国民から疑問の声がある論点について、与党の立場から、平成23年度の本格実施に向けた検討の中で「こうしては、どうか。」という提案を行わせていただきました。あわせて、最後に、選挙期間中に多くの方々からいただいた「仕事を辞め、痛い注射に耐え、高い治療費を負担している不妊治療を行っている人にも支援を行って欲しい。」という声に対して、不妊治療への支援を拡充して欲しいと訴えました。

 4番目の質問者だったので同僚議員の質問を聴いている間に緊張が高まったのと、時間の管理が気になって、頭に思い描いたとおりにはいかない部分もありましたが、内容については意義ある議論をできたと思います。

 質問の様子は、インターネットから
衆議院TV http://www.shugiintv.go.jp/に行っていただくと、ライブラリーからご覧いただけますので、ぜひご笑覧ください。




長妻大臣所信に見る政治主導

2010年02月18日 | 政治
 17日、衆院厚生労働委員会で長妻厚生労働大臣の所信を聴きました。
 私は、国会職員や政策秘書として、これまで何度も大臣所信を聴きましたが、委員会での大臣所信は、官僚が作った無味乾燥な文章を読みあげる、文字どおりお経のようなものでした。

 しかし、長妻大臣の所信は違いました。官僚の作文ではなく、自分の言葉で、分かりやすく国民に語りかける内容に感銘を受けました。

 まず、冒頭で分かりやすい数字をあげて、我が国が直面する少子高齢化の深刻な現実について国民に共通認識をもってもらおうとしています。
 その部分をそのまま抜き書きすると、
「2009年には15歳以上に占める労働人口が戦後初めて6割を切りました。現在、毎日2980人が誕生し、誕生より多い3120人がお亡くなりになっています。人口は、2005年に戦後初の減少に転じ、毎日140人ずつ人口が減少しています。
 現状のままでは、2055年、今から45年後には、65歳以上の高齢者1人を現役世代1人が支える構図になり人口も9千万人を切ります。
 現在は現役3人で1人の高齢者を支える騎馬戦型とすれば、45年後には1対1の肩車型になります。
 このままでは、経済や社会保障の担い手が不足し、国の基盤も揺らぎかねません。」

 それぞれの政策の説明でも、「世界が100人の村だったら」を模して、まず「日本が100人の国だとすると・・・」という書き出しで具体的な数値をあげて、現状認識から説き起こしていくスタイルをとっています。

 このように随所に工夫が見られ、聴きごたえのある所信表明でした。まさに、官僚任せではない政治主導のよい例だと思いますが、こういうところをマスコミが評価してくれないのは残念な気がします。

 

卒業クライシス

2010年02月10日 | 政治
3月の卒業シーズンを前にして、今年も授業料の滞納を理由に、高校の卒業証書をもらえない子どもたちが多数出ることが懸念されています。

9日、国会では、そんな卒業クライシスを訴えるため、緊急要望集会が開かれ、定時制高校の教員や生徒が直接現状を訴えるとともに、要望書を高井文部科学政務官と長妻厚生労働大臣に直接手渡しました。

「高校生にとって多くの人たちの前で自分の窮状を語ることはとても勇気がいることです。でも、私たちは大人を信じています。政治家のみなさんを信じています。日本を信じています。だから、今日は、勇気を出して来ました。」
子どもたちのその言葉に、私たち国会議員は何としても応えなければならないと思いました。

この集会は、同じ厚生労働委員でもあり、私の選挙区のお隣の愛知12区の中根やすひろ代議士が中心になって行われました。中根代議士は、郵政選挙で苦杯を喫しましたが、昨年の選挙で見事、杉浦元法相を破り、国政に返り咲きました。この問題以外にもいわゆる「貧困ビジネス」問題に率先して取り組むなど、弱い立場の人々のために働くその一貫した姿勢には私は感銘を受けました。

厚生労働委員会では、子ども手当法案の審議が行われる予定です。鳩山総理の発言を契機に子ども手当と未納の給食費を相殺できるかどうかということが論じられていますが、給食費の未納には、「払えるのに払わない」悪意の親と「払いたくても払えない」生活苦にあえぐ家庭があります。しかし、子どもに罪はありません。この機会に、子どもの貧困の問題についてもしっかりと採りあげていきたいと思います。

小沢幹事長不起訴

2010年02月05日 | 政治
国会では、衆議院での来年度予算の審議が続いていますが、通常国会の序盤戦は、補正予算、政府演説に対する代表質問と多くの審議時間がいわゆる「政治とカネ」の問題に関する議論に費やされました。
テレビで国会中継を見た多くの国民が「そんなことはどうでもいいから、景気を何とかしてくれ!国会議員たちは庶民の苦しい生活が分かっているのか?」と思ったはずです。そんな国民の気持ちを表すように、世論調査でも、民主党の支持率が下がるだけでなく、自民党の支持率も上がりませんでした。

私は、関係書類は押収され、関係者も逮捕されている以上、検察の判断を待つしかないと考えていました。
そんな中、4日、東京地検特捜部は、石川知裕衆議院議員ら3人を政治資金規正法違反の罪で起訴するとともに、小沢幹事長については嫌疑不十分で不起訴としました。問題は、この検察の結論をどう捉えるかです。

もし、小沢幹事長が起訴されれば、何らかのけじめをつける必要があったと思います。この点、小沢幹事長自身も「自らの刑事責任が問われることとなれば責任は重大」との発言をしていました。私は、不起訴となった以上、このタイミングで小沢幹事長に辞任を迫ることは難しいと思います。

逆に、不起訴という結論に対しては、検察側に説明責任というものが発生すると思います。しかし、4日の検察の記者会見は、取材のカメラもシャットアウトし、「公判の中で明らかにする」と言うだけで、国民の疑問に答えるものではありませんでした。

仮に、普通のサラリーマンが「おまえ、最近、派手に遊んでいるけど、会社のカネを横領したんじゃないか?」と疑いをかけられ、家宅捜索や任意の聴取を受けたとします。取材陣が殺到しその家に住んでいられなくなり、会社も辞めざるを得なくなった後に、嫌疑不十分で不起訴となった場合も、検察はやはり何の責任もとらないのでしょうか?

もちろん、不起訴となったことで、すべて一件落着だとは私も思っていません。多くの国民は、違法行為を犯してブタ箱に放り込まれるかどうかということとは別に、「4億円のタンス預金をはじめ庶民の金銭感覚とかけ離れた巨額の資金をなぜ保有しているのか?普通に政治活動をしていて、それだけの資金を保有することができるのか?何か汚いお金に手を出したのではないか?その中には、公共事業に絡んだゼネコンからの裏金が含まれているのではないか?」といった釈然としない気持ちを抱いているのだと思います。

そのような疑問にどう答えていくかは、その人でしかわからないことである以上、それぞれの政治家が自らの判断と責任でできる限り国民の納得と理解を得られるように説明する努力をしていただくより他ないと思います。

それ以外に、私は、党としてできることが2つあると思っています。
まずは、この機会に、各党各会派に呼びかけて、民主党がマニフェストに書いたように、企業・団体献金禁止を断行すべきです。
もう一つは、世代交代を進めていくことです。昔は、選挙事務所での飲食の接待が当たり前のように行われていた時代がありました。しかし、いま、同じことをすれば間違いなく選挙違反でお縄になります。公共工事に関連して政治献金を集めることが当たり前だった時代というのがあったのは事実だと思います。そういう時代を生き抜いてきた政治家は、どうしても古い体質を引きずっている部分があるのかもしれません。しかし、多くの民主党の若い議員たちの金銭感覚はより市民に近いと思います。私もサラリーマンの息子として育ち、地盤・看板・カバンのない公募候補として活動してきたので、億なんていう金は想像もつきません。
昨年の選挙で国民は、自民党の金権体質に嫌気がさして、駅前でマイクを握っているこの若者ならきれいな政治をしてくれるのではないかと期待をかけたのだと思います。その期待が裏切られたことに多くの国民が失望しているのだと思います。しかし、一部の人が政治とカネについて古い体質を持っているとしても、民主党全体が同じではありません。世代交代が進んでいけば、私は、政治は、現在よりも確実にクリーンな方向に行くと信じています。