人だすけ、世だすけ、けんすけのブログ

愛知13区(安城市・刈谷市・碧南市、知立市、高浜市)
衆議院議員 おおにし健介

復党問題

2006年11月26日 | 政治
 郵政造反議員の復党問題がにぎやかだ。はっきり言って、コップの中の争いで、勝手にやってくれという感じです。メディアが復党問題を取り上げることで、とにかく自民党の動きに国民の関心が集まるのにはウンザリです。抵抗勢力を作って、改革を印象付けるのも同じ、これに騙されてはいけません。

 今朝のテレビ朝日のサンデー・プロジェクトでも復党問題をやっていました。この中で、普段はちょっとはしゃぎすぎとの批判もある山本一太議員がめずらしく(?)正論をはいていました。

 党幹部で「政治には情が必要」と言って、復党を望んでいる者は気持ちよく受け入れてやればと言う人がいるが、政治に必要な情は、国民に対するもので仲間内に対するものではない。今後、自民党が選挙でいくらいいことを言っても、すばらしい公約を掲げても、国民との約束を仲間内の情で簡単に変えてしまうのでは国民は自民党を信じてくれなくなる。

 うーん、いいこと言うじゃな~い。政治には、信念が必要です。良し悪しは別にして、「殺されてもいい」と言って、郵政民営化を貫いた小泉さんを国民は支持したのではないのですか?

銚子、いいね!

2006年11月26日 | 日常
 たしか、こんなダジャレのポスターを駅で見たような。 というわけで、今回は、銚子に行ってきました。

 東関東自動車道を快調にとばし、銚子まで快適なドライブです。まずは、銚子港を目指します。港の近くで、お世辞にも綺麗とは言えない、居酒屋兼食堂で昼食。新鮮な魚のお刺身、フライ、焼き物の中から2品を選んで、小さな冷奴、ごはん、味噌汁がついて、1000円は納得プライスでした。店の大将によれば、銚子でも大きな店は、築地で大量に仕入れて安く出しているから、銚子の魚は使っていないとか意外です。

 お腹もいっぱいになったところで、ヤマサ醤油の工場見学へ。工場の敷地に入ると、醤油の香りに出迎えられます。工場内を歩くと、大豆の香ばしい匂いが。なんと、日本全国で消費されるヤマサの商品はすべてこの銚子工場から出荷されているそうです。見学後には、おみやげにヤマサの卓上醤油をもらい、得した気分です。

 醤油といえば、銚子のお土産で人気が高いのが、醤油をしっかり吸わしたぬれせんべい。先日、朝のニュース番組で、銚子電鉄が前社長の横領で、経営の危機に陥っており、その経営の危機を救う鍵を握っているのがこのぬれせんべいだというニュースが流れていました。厳しい経営の助けにと売り出されたぬれせんべいが大ヒット。なんと今やぬれせんべいの売り上げは電鉄の売り上げをしのぐほどとか。

 ぬれせんべいをゲットして、犬吠崎に。遊歩道が整備されていて、波が砕け散る海のすぐ近くまで簡単に行くことができます。この景色は、一見の価値ありです。定番の観光スポットを押さえた後はお買い物、お買い物~。

 「ウオッセ」の愛称で呼ばれる買い物センターは、購買意欲を駆り立てます。揚げたての練り物を食べ、中に入っている店を見ていると、ついつい味見をした勢いでいろいろと買ってしまいました。冷蔵庫は、干物や佃煮だらけ、しばらくはかずに困らないかも。

 銚子は、関東近辺のお気軽お出かけスポットとしてお薦めです。

ぶらり途中下車

2006年11月26日 | 日常
 「ぶらり途中下車の旅」という番組が日テレで土曜日の朝にやっってます。あれって、何となく見ちゃうんですよね。カメラが入っているから当然、訪問先は、事前にちゃんと決まっていて打ち合わせも出来ているはずだと思うのですが、ナレーションのかぶせ方が絶妙なんです。
 町歩きっていうのは楽しい。「散歩の達人」という雑誌もありますが、降りたことのない駅で下車してまちを歩いてみると意外な発見があっておもしろい。
 先日、かねてから目をつけていた総武線の新小岩駅に降り立ちました。新小岩の南口には、ルミエール商店街という長いアーケードがあります。最近は、郊外型の大型ショッピングモールが増えてきて、どこに行っても同じような店が入っていますが、商店街は個々の店の個性があって飽きません。
 写真は、歩いていて見つけた饅頭屋さん、なんと1個10円です。一口サイズでホカホカでなかなかいけます。大量に買っていくお客も見えます。
 お惣菜屋さんもコロッケ30円、焼き鳥50円。
 ルミエール恐るべしです。

司法の限界

2006年11月20日 | 政治
先日、耐震偽装事件での代議士の活躍を見て、以前に相談に来られてことがある医療機器販売会社の社長さんが久しぶりに電話をかけてきました。
「助けてください。」その切羽詰った調子に、さすがにこれは行ってあげなければと思い、代議士に承諾をもらった上で、足立区にその社長さんを訪ねました。

3年前、順調に業績を伸ばしていたNさんの会社は、それまで首都圏に散らばっていた物流拠点をまとめて物流センターにしようと新たに倉庫を建てました。ところが、この倉庫がとんでもない欠陥建物で雨水が浸入し、倉庫に入れていた在庫商品は、湿気を吸いカビが生えるなどの被害を受け売り物にならなくなってしまいました。

当然、N社長は、倉庫を建てた業者を訴えました。業者には、ちゃんとした建物を引き渡す義務があります。もし引き渡したものに瑕疵があれば、修理してちゃんとしたものを引き渡すか、それが出来ない場合には金銭賠償を行わなければなりません。ところが、この瑕疵担保責任というのがクセモノで、何とこの業者は8回も修理を繰り返して、未だ倉庫は満足いく状態になっていないのです。

修理のたびに性能を検証するための費用は原告であるNさんの会社が負担しなければなりません。しかも、雨漏りのせいで在庫商品が全滅してしまったために、一気に資金繰りが悪化します。雨漏り裁判なのですぐに決着がつくだろうと、最初は協力をしてくれていた取引先や支援者も3年も経つとさすがに支えきれなくなってきます。資金繰りに切羽詰った社長が電話をかけてきたというわけです。

私は、Nさんについて国民金融公庫、保証協会にも行きました。やる気もある、マスコミに取り上げられるような有望な商品もある、でも手元の資金がないために前に進むことが出来ないNさんに何とか手を差し伸べてあげれないかという一心でした。しかし、既に多額の借り入れがあり、当初の返済が滞ってしまっている相手に金融機関としては新たな融資をすることは難しいという答えの一点張りでした。

私は、Nさんをその選挙区を地盤にする民主党の前衆議院議員の事務所に連れて行き、今後のことをお願いし、駅でNさんと別れました。私が乗った電車に頭を下げて見送ってくれたNさんの姿を見ながら、何とも不甲斐ない気持ちでいっぱいでした。

被害者であるはずのNさんがこんなにも追い詰められている一方で、加害者である業者が裁判を引き伸ばすことで相手が倒れるのを待つようなことは許されません。耐震強度偽装事件を受けて、事務所には、欠陥住宅の相談が全国から山のように寄せられました。それに一つ一つ対処することは出来ないのが現実です。また、民民の具体的な紛争の解決は、あくまで当事者間で解決してもらうことが原則で、そこに国会議員が介入して何か出来るというものでもありません。基本的には、裁判を通して当事者が互いに主張をぶつけ合い、司法に判断してもらうしかありません。しかし、多くの相談にのっていて現実に感じるのは、司法の限界です。裁判は、金銭的、時間的負担が大きく、個人が企業を訴えるような場合はとてつもないエネルギーが要ります。多くの人はそれに耐えることが出来ず、泣き寝入りしてしまうのが現実なのです。

同じように泣きを見る人が二度と出ないように、制度を変える、保険制度のような事後的な救済のシステムを整備することが立法府には求められますが、司法にも見直しが迫られているのではないでしょうか。

耐震偽装から1年

2006年11月20日 | 政治
昨年11月17日、国土交通省が耐震強度偽装を公表した日です。
早いもので、あれから1年が経ちました。
メディアもすっかりこの問題に興味を示さなくなりました。

あれから1年が経ち、私は2つのことを感じます。
1つは、事件は一人の建築士が起こしたものに矮小化されて、業界の抱える体質等に踏み込むことなく終焉を迎えつつあるということ。
もう1つは、被害者の救済は何も進んでいないということです。

最近も、2つ目の被害者救済について考えさせられることがありました。
ヒューザーが手がけてマンションの1つグランドステージ稲城の住民の皆様から相談を受けました。
先般、国土交通省が発表した、補助金からヒューザーの破産財産への債権相当分をカットする方針に納得がいかないという相談でした。
たしかに、売主が100%の瑕疵担保責任を負うという理屈からすれば、売主に対する求償を行うというのは理解できます。
しかし、被害者への予想以上の配当が実現したのは、破産管財人をはじめとする関係者の努力の結果であり、地方公共団体が「立て替えてある分は、補助金から引かしてもらいまっせ!」というのはいかがなものか。
しかも、事前に被害者への十分な説明がないまま補助金カットの方針を一方的に通知するというやり方は、建て替えに向けてやっと前向きに歩み始めた被害者に気持ちに冷や水を浴びせかけるようなものです。

災害被害者との均衡上、救済のための税金投入には慎重であるべきという理屈もよく分かります。でも、そうであるなら、耐震偽装発覚直後、当時の北側大臣が胸をはって発表した支援策とは何だったのでしょうか。あれは、単なる立替払いで支援でも何でもなかったということでしょうか。

耐震偽装の被害者を天災の被害者とまったく同等に扱うのもどうでしょうか。民間確認検査機関はもちろん特定行政庁も偽装を見抜けなかった、つまり節穴の確認検査制度を放置してきた政府の責任があるという点で、天災の場合と耐震偽装は明らかに異なります。

政府は、建て替え決議をもって、被害マンションはどこも建て替えに順調に向かっていると言います。しかし、被害者住民に聞けば実際は違います。仮に引っ越そうが財産的価値のないものにローンを払い続けなければならない以上、自分たちには建て替えしか事実上の選択肢はないのだと言います。

あれから1年が経ち、被害者は将来に不安を抱えたまま、2回目の年の瀬を迎えます。

「巨魁 岸信介研究」

2006年11月12日 | 書評
「巨魁 岸信介研究」岩川隆著、ちくま文庫

 安倍晋三という政治家は、秘書として仕えた実父の安倍晋太郎よりも祖父である岸信介に強い影響を受けたと言います。
 では、「昭和の妖怪」と呼ばれた岸信介とはいかなる政治家だったのか?そこで手にしたのが本書です。

 本書を読んでいくつか気になった岸の特長というのがあります。
 第一は、とにかく頭が良すぎて先が読めすぎる上に、そつのない現実主義者であること、何か思い通りにならないことがあっても、パッとあきらめて気にしない、すぐに新しい状況に順応する。これはもう少し悪く言えば、変わり身が早い、信念がないということになります。

 第二に頭が良いばかりに、計算、演技で人と接していて、根は正直なのでそれが時々外に出てしまうということです。本の中には、こんなくだりがあります。岸が雑誌のインタビューで「大衆」という言葉を使ったのに対して、インタビュアーがそれをたしなめたところ、岸は「ヒヤー、やられた。まったくそうだ。演説をやるにしても、マイクがあるのにガンガン怒鳴る人がいるけれども、あれは、考えねばいけませんね。演技をね」と答えてのです。「大衆」、「演技」という言葉に岸の政治家としての姿勢があらわれていると思います。

 最後に、岸は「政治は力であり、金だ」といってはばからなかった政治家だということです。

 少なくともこれらを見る限り、政治家として祖父岸信介を尊敬するという安倍総理の政治家としての資質はどうなのかと思って今っても不思議ではないのではないでしょうか。

「大地の咆哮」

2006年11月11日 | 書評
「大地の咆哮-元上海総領事が見た中国」 杉本信行著、PHP研究所刊

現代中国の実情を平易に網羅した必読の著です。帯の「岡本行夫氏激賞!」もあながち大げさではないと思いました。
よく言われる都市部と農村部の格差の問題はもちろん、中国における水不足の深刻さというのは私には新しい発見でした。
また、私の訪中歴は、上海、蘇州への観光旅行のみですが、上海で見て私が圧倒された超高層ビル群についても、裏には実需と供給の乖離、メンテナンス上の不安等があり、まさに砂上の楼閣のような脆さを抱えたものであることなどは目から鱗の事実でした。

著者は、外務省のいわゆるチャイナスクールの一員として上海総領事にまで上りつめた方です。全編を通して、中国への深い愛情と反対に厳しい目が感じられそのことがこの本を他に類を見ない出来栄えにしていると感じました。
私は、これこそ外交官のあるべき姿だと思います。一つの国を知れば知るほど、その国への愛着も深まると同時に、いやな部分もよく見えてくるはずです。
チャイナスクール=媚中派という批判がありますが、中国の立場に対する理解と同時に、好きな国であるからこそ厳しい目を注ぐことも求められるのだと思います。

チャイナスクールの弊害が指摘されることが多いのですが、私が外務省で感じたのはむしろ逆でした。私の親しくお付き合いをさせてもらったコリアンスクールと呼ばれる朝鮮語選択のノンキャリアの多くはその活躍の場が限定され、対北朝鮮政策や日韓関係の主要な部分をハングルのできない、また朝鮮民族の思考様式の特性等に通じていない非韓国語のキャリアが担っているのには少なからず疑問を感じました。

杉本元上海総領事は自らの余命がいくばくもないというのを知った上で本書を書き上げました。その点、たしかに、なかなか現役の外交官ではいいにくいようなことも書かれています。

しかし、私は地域の専門家として外交官はもっと立場を離れて忌憚のない意見を述べるべきだと思います。杉本元総領事の遺志を引き継ぐ外交官がどんどんと現れることを期待したいと思います。


早稲田大学公共政策大学院での講義

2006年11月11日 | 政治
早稲田大学大学院公共政策コースで藤井浩司教授の指導で行われている「立法の理解促進プログラム」のリレー講義の一コマを担当しました。
私は、現役の政策秘書として国会での質疑の果たす役割について、実際のケースに即して話をしてきました。
その中で私が国会での質疑で心がけていることとして挙げた点は次のようなことです。

①「事実に勝るものなし!」証拠、実例をつきつけ具体的な質問を心がける。
②「事件は現場で起こっている!」現場に行ってみる、現場に近い声に耳を傾けること。
③「何をやりたいのか?」獲得目標を明確にする。質問で何を明らかにしたいのか。どんな答弁を引き出したいのか。それがない質問は単なる自己満足に終わる。

これを心がけることで、国民の声を吸い上げて質問に反映させ、政府の方向に影響を与えていけば、それは必ず議員に評価として返ってくると私は信じています。