ホルモン屋徒然草~珍しホルブロだ

新米ホルモン屋の親爺の日々。ホルモンのこと、店の出来事、周辺の自然や話題。

本とJAZZ

2007-03-14 20:51:01 | 第1紀 読書・JAZZ
店を店員に任せ、チョット早めの昼休みに街へ出る。
いわちく直営の「銀河離宮」で限定メニューの「カルホル定食」を。離宮は開店に関わっただけに、思い入れも多い(詳しくはそのうち)。午後2時前と言うのに賑わっている。開店2年半で売上を維持しているのは素晴らしい。スタッフのモチベーション維持もたいしたもんだ。会社はここらへんを大いに評価すべきである。料理も勉強になりました。ありがとう。

食事後、気になっていた「MOSSビル」へ。石井スポーツで、「をかしら屋」制帽のバンダナを探すが、まだ冬物が多く品揃えが少ないとのこと。
楽しみにしていた「ジュンク堂」に入る。思ったより売り場が広くない。料理書は少ない。狙いの医学書・畜産学コーナーで豚の臓器に関する書物を探す。専門性が高かったり、絵図が少なかったりで、なかなか私の「程度」にあうものはないですね。
朝日新聞の書評にあった、「世界屠畜紀行」(内澤旬子著:解放出版社)を購入。斜め読みしていてもおもしろい。あとで読後感を書きます。

車を止めたカワトクのバージンレコードで、Keiko Lee の 「ライヴ・アット・ベイシー~ウィズ・ハンク・ジョーンズ」を購入。
閉店後は本を読みながらじっくり聴こう。今夜はいつもの「七夕」ではなく「ボウモア」かな。
岩手に帰って、ベイシーにはいこうと思えばすぐにいけたはずだけど、何回も行っていない。JBLの前でご機嫌にドラムを叩く菅原さんを見たのはいつだったけか。先々日から、「聴く鏡」を読みかけているが、花巻に置いてきた。しまったな。

という事で、そろそろ真空管に灯をつけよう。松園のスピーカーはJBL4408Aです。

シロの日(ホワイトディー)

2007-03-14 10:21:27 | ホルモン・肉
お菓子屋さんの陰謀で今日はお返しの日。ホワイトディー。
ホルモンでいえばシロ。

お店によって違うようですが、当店メニューの「Pホル」は、豚大腸・小腸。おまけで直腸・ガツが少量入るときもあります(これは「いい加減」ではなく、「サービス」)。

ホルモンは鮮度。仕入と洗いが命と心がけています。マル(仕入れた段階の腸の固まり)で洗い、ヒモ(腸間膜を切って長い紐状にする)で洗い、切って洗い、混ぜて洗い、出す前に洗う。塩で揉み、水で洗う。
冬は冷たい水がさらに冷たく、手の感覚がなくなる。しかし、洗う。何回も何回も洗う。腸の感覚を触感と目で確かめながら洗う。ゴミの一つ一つを取り除き洗う。嗅覚で独特の匂いが無くなるまで洗う。何度も洗う。
手触りのしっとり感で、この豚の味わいが想像される。「うん、今日もいいホルモンだ」。
なかには汚物やゴミ、藁が多量についている場合もある。豚の健康や育てられ方、と場への搬入状態やと畜の情況(豚に与えるストレス)、と畜自体の技術、保管情況などにより一頭一頭状態が違う。ホルモン屋はいいホルモンに出会いたい。

「をかしら屋」のホルモンは、先ず大振りである(すべて)。次に、脂をつけている。いわゆる高級店のように、脂をこそげ落としたりしない。むしろ、あじのいい脂をどうつけるかに精を尽くす。だから「高級」志向の人の嗜好にはあわないでしょう。脂はホルモン独特の匂いがつきやすいから、鮮度の証拠となる。おまけに、「をかしら屋」では腸間脂までつける。これが常連さんにうける。
鍋のホルモンも、直前の洗いを徹底はするものの、良くある脂落としはしない。煮る事でホルモンの特徴が際立つが、あえて脂はつけたまま。
私の主義は「お客様は嫌いなものは頼まない」。ホルモン好きしかホルモンを頼まないのであって、ホルモン嫌いの人に味を合わせる必要は無いと思う。本当に好きな人に、最高の状態で出せるように考えるだけだ。

と、まず「をかしら屋」のホルモンを食べてください。当店の場合、お昼も含めてほとんどの人が「Pホル」をご注文なさいます。気が抜けませんね。
(写真はいわちくさんから入荷した状態の小腸)

トピックス:よくスーパーや焼き肉屋さんで、洗濯機でホルモンを洗うと言う話があるようですが。想像がつかないのです。どうしているんですかね。教えて、先輩。