あれは,あれで良いのかなPART2

世の中の様々なニュースをばっさり斬ってみます。
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埼玉県知事をしかとした県警職員

2006年06月10日 22時44分20秒 | 地方自治
埼玉県で毎年2月に開催されている全日本大学女子選抜駅伝の開催を,県警職員が本部長や上田知事に相談なしでキャンセルしたことを知事が知り,激怒しているそうです。
主催者側に謝罪したものの,すでにつくば市と協議しており,来年の埼玉開催は絶望的となったようです。
asahi.com:「埼玉宣伝」全国駅伝、部下が断った 相談なく知事激怒?-?社会

ほうれんそうが仕事の基本では?

新入社員研修などで必ず言われるのは,上司に対して,報告,連絡,相談を怠るな,ということです。
もちろん,ありとあらゆる事項まで上司に報告する訳ではありませんが,基本的には最終決定権は上司にあるわけですから,少なくとも最終段階では「来年駅伝キャンセルしちゃっていいでしょうか?」くらいのことは報告するべきなのではないでしょうか。
今回の交渉担当をした県警職員やOKを出した県警幹部がどの役職の人なのかは分かりませんが,「誰のために仕事をしているのか」という点をもう一度考え直してほしいものです。
特に,今回の場合,断った理由が「成人式などがあるために警備上大変だから」ということでしたが,仮にそうであればなおのこと早急に上司に報告することで,あとはトップどおしの「政治的解決」に委ねるべきなのでしょう。
県警担当者側のいろんな事情は十分理解できますが,そのような手続を省略して勝手にキャンセル決定してしまうことは,はたから見ると「面倒だから止めた」としか映りません。

さらにいうと,駅伝の警備でさえ困難というのであれば,今後埼玉では大きなイベントはできないということにもなりかねません。こうなると,ことは県警だけの話ではなくなってしまい,今後はスポーツ,観光等のイベントは埼玉では行いません,という企業等が増えてしまい,結果埼玉の知名度はもちろんのこと,埼玉の集客力,しいてはそれに付随して発生する収税力も減少しかねません
上田知事も激怒していますが,知事もこれを機会に,各部局のほうれんそうがしっかり育っているのか,水をあげながら観察をしてほしいものです

ただ,このような話は,実は別に埼玉県に限った話ではなく,多くの役所や企業でも全く同じことが起こります。簡単に言えば,「社長は最後まで何も知らない」ということです。
報告が上司に行かない会社は成長しないという話を聞いたことがあります。正確な情報がトップに届かなければ,当然正確な判断ができないからです。日本が太平洋戦争で負けた理由の一つに,情報が正しく大本営に伝えられていなかった点が上げられるほどです(この点は,敗戦後,吉田茂氏がマッカーサー元帥に対し,冗談めいて伝えたというエピソードがあるほどです。)。
他の首長や社長の方々も,今回のニュースを他人事と思わず,自分の組織が大丈夫かしっかり見直す機会にしてほしいものです。

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