あれは,あれで良いのかなPART2

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学校の先生はー,気楽な稼業ときたもんだっ!

2005年10月22日 23時54分20秒 | 教育問題
公立学校の教師の給与が「あまりに優遇過ぎる」ということで,優遇給与を廃止し,かつ年金も見直そうという動きが財務省を中心に出いているそうです。
要するに,「教員のリストラ」を開始する,ということです。

なるほど,教師も普通の公務員と同じ扱いにするんだあ!


教師の給与を他の公務員と同じにするということは,「先生の仕事は9時5時,土日は完全に休み,当然テストの採点や通信簿の作成もこの間でやるし,生徒との交流を土日にやるのはすべて残業手当の対象,さらに部活の顧問も時間外の仕事だから全部残業,そのうえ有給休暇をしっかり取って,授業もどんどん穴をあけましょう」という状態を奨励するのでしょうか。
また,財務省のお偉いさんは,「教員は気楽な仕事だよ!」とでも思っているのでしょうか。
これは,一般の公務員を少しおちょくってしまったかもしれませんが,教師の仕事とは,普通のデスクワークだけでは割り切れないものがかなりあります。そもそも,45分の授業をやるのに,どの程度準備が必要でしょうか。もちろん,この準備は9時5時の範囲外(たいていは自宅でやるでしょう)での作業ですし,当然この部分は残業手当などはでません。
むしろ,教師に優遇給与が与えられているのは,このように「時間外での準備時間が必要」だからです。
また,教師は教員免許を持った専門職です。専門職である以上,それなりの給与を与えなければ,優秀な人は他(私立学校や予備校など)に流れます。つまり,優秀でない教員だけが残ってしまうということにもなりかねません。
さらに,公務員でも優遇給与をもらっている人はたくさんいます。例えば,警察官,自衛隊,消防士などもそうですし,議員だって優遇給与をもらっている典型的な公務員といえるでしょう。
もし,教員の優遇給与だけけしからんというのであれば,これらの職の給与についてもすべて見直さなければ公平ではないでしょう。

もちろん,今の教員の資質がこれでよいとか,教育制度が満足行くものであるとはいいません。まだまだ改善するべき点は多いと思います。しかし,教師の給与を引き下げることは,むしろ教育改革を交代させるだけの効果しか生じないのではないでしょうか。教育熱心な教師は,給与に関係なく一生懸命子供のために授業をやるとは思いますが,教師に限らず,サラリーマン一般として,「給与相当の仕事しかしない」という発想にならないでしょうか。これは,理想論やきれい事ではなく,現実的にそうなってしまうと懸念します。
ただ,一方で,「優遇給与を与えているのだから,不適格教師はどんどん排除する」というのは当然ありだと思います。財務書が口出すのであれば,むしろこういう点をもっと積極的にやるようにと文部科学省に対していうことではないでしょうか。
さらに,教員の給与だけではなく教員の人数まで減らそうという話もありますが,一方で30人学校を容認するという答申も出ています。教師が減るのに,クラスが増える,この矛盾はどうやって解決するのでしょうか。コピーロボットでも開発できない限り,ほぼ確実に30人学級は画餅となります。そうなると,やはり教育改革は進みません。
学校教育とは将来日本を担う人材育成の場です。このような場所については,変にケチらない方がよいのではないでしょうか。もちろん,教師側も「もらって当然」という意識ではなく,「優遇給与になっている以上,それに担った仕事をしよう」と改めて思ってもらいたいことはいうまでもありません。

ちなみに,話はそれますが,最近では,授業時間以外にも子供達に対して積極的に接していくといういわゆる「熱血教師」という人たちは,他の教師からも嫌われるだけではなく,親からも嫌われ,さらには子供達からも嫌われ,結局誰1人喜んでいないという傾向にあり,すごく第三者的にはよいことを行っていても,完全に浮いた状態になっているそうです。
理由は,「授業時間以外は他にやることがあるのだから構わないでほしい」という親や子供の要望が高いこと,他の教師からは「放課後にも他に仕事があるのだから,そっちやってほしい。そうじゃないとみんなが困る。」ということ,さらには「子供をみんなと一緒に下校させないと,変質者に狙われる」などという点にあるようです。
時代が変わったなあ,というコメント以外に,的確な言葉が見つかりません。
ただ,こういう教員を「不適格教員」としないよう,十分注意してほしいものです。

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