あれは,あれで良いのかなPART2

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白い恋人と再会,復縁,それとも離別?

2007年11月23日 13時19分47秒 | 経済全般
賞味期限の偽装問題で販売を自粛していた「白い恋人」が3ヶ月ぶりに販売を再開しました。初日から飛ぶように売れ,多くの販売店で完売,早くも品薄状態になっているようです。一方で,まだ不信感がぬぐえないことなどから,買い控えし,他のお土産品を購入する観光客も多いなど,信頼回復には相当の時間がかかるようです。

「恋人」に再会 「白い恋人」3カ月ぶり販売再開(産経新聞) - goo ニュース

あとは真摯な努力あるのみ

白い恋人はやはり依然と人気が高かったようです。もちろん,賞味期限の改ざんができないように個別包装にまで印刷をしたり,印刷機の日にちの設定は少数の幹部以外できないようにすること,もちろん徹底した品質管理を図るなど様々な改善を行ったことから,「自信を持って安全な商品を提供している」ということが消費者に評価された結果であろうとは思います。
ただ,白い恋人が幸いしたのは,北海道の他のお土産商品が怒濤の猛チャージをかけてこなかったこと(言い方を変えると,ライバルがたくさんいたために,かえって食い込みができなかったということになります。例えるならば戦国時代の群雄割拠状態にあるといえます。),偽装問題が賞味期限くらいであり次々と問題が発覚しなかったこと,問題発覚後の対応が早かったことなどがあげられるのではないでしょうか。

とはいえ,一方で不信感は残っています。実際,観光客の多くも,「自分の分ならばいいけれど,これ,まだ人にはあげられないなあ」という感想を持っている方が多いようです。私自身,知人から白い恋人をお土産でもらったとしたら,うれしい反面「一体,あなたの私に対するランキングってどの辺?」という複雑な気持ちになるでしょう。
したがって,飛ぶように売れているといっても,まだまだ「自己消費」が多い以上,すぐに頭打ちになってしまう怖さが残っています。これをかつてのような人気商品にまで戻すには,今後の真摯な営業努力にかかってくるでしょう。
「白い恋人は日本一おいしく,日本一安全なお菓子です。」となるように,会社あげて頑張ってほしいものです。

ちなみに,営業再開した不二家は,まだまだかつての売り上げまで戻していないようです。これからのクリスマス商戦に向けてさらなる信頼回復に向けた努力をしていくようです。この手法がどういうものなのか,白い恋人も大いに参考にしてみるとよいかもしれません。

とはいえ,このように偽装問題を起こして営業再開できる企業の方が極めてまれで,実際は「偽装=倒産」の憂き目にあっています。また,従業員もパートや契約社員が多いことやワンマン社長に対する不満などから,全社員が絶対的な忠誠心を会社に持っているとはとてもいえず,結果ほぼ全部が現社員や元社員からの内部告発で判明しています。さらには,逮捕起訴されることすらあり,会社の信頼だけでなく,代表者個人の信頼すら失墜させかねません。
したがって,「偽装とはリターンよりリスクの方が圧倒的に高い」ということを各経営者は肝に銘じるべきでしょう。確かに物価上昇の影響で経営が苦しいことは間違いありませんが,偽装でこれを切り抜けるのは,前述のとおり不渡り手形を発行するようなものです。値上げも含め,いろいろな手法を考えることこそが,社長の手腕といえるでしょう。
ミシュランではありませんが,「いい仕事をしている会社」,これは黙っていても評価されます。いい仕事をしましょう!

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