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詩 「星の夜」

2017年12月30日 10時19分29秒 | Weblog

「星の夜」       山鳩暮風

まだたりていないのか

まだじぶんのことで
祈るのか

こちらにいただくものが
まだどっさりあるはずだと
言い張る

ほしがったぶんの
千倍万倍億倍を
すでに手中に収めたのに

まだ願いまだ祈る
言い張る
ほしがる

たりないことを
見つけだしてきて
たりていることを
見えなくしてしまう

おれはおのれの迷妄無明に
またもや
一生涯を費やしてしまった

夏の夜
其処を一気に抜け出した
コト座のペガと
ワシ座のアルタイルが
ちろちろ輝く

***

ひたすら足りないことを見つけ出してきて、足りていることを見えなくしてしまう。人ごとみたいに言うけれど、そうすることをみんな山鳩暮風の一生の仕事にしてきたのだ。

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