恋すべく生まれて深き夏帽子
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ほほっ、わたしが投稿した新聞川柳が入選になっていた。そんなこともある。たまのたまにある。
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人は恋をするために生まれている。娘さんが白い夏帽子を深々と被っている。帽子の奥が緑色の影になっている。。恋している目が夏空と同じブルーになっている。帽子から長い黒髪が垂れている。
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人は恋するために生まれて来て、密やかに恋をしているというのに、この男はどうだ。
そんなロマンテイックさは微塵もない。汗を掻いて汗臭くして,体のあちこちをダニに喰われて、文句たらたら言っているだけじゃないか。