<おでいげ>においでおいで

たのしくおしゃべり。そう、おしゃべりは楽しいよ。

ここがそこだ

2016年01月21日 11時01分02秒 | Weblog

川久保の野原の崖下に石に彫られたお地蔵様が立っておられる。石が光背になっている。全体で落ちかかる露の雫の形になっている。合歓の木が頭上を覆っているが、いまは冬なので、空が筒抜けになっている。足元には短い草笹の茂みが広がっている。枯れ葉がまわりを埋めている。風がここへ来て静かに遊んでいる。さぶろうはよくここへ来る。お地蔵様と対面する。お話をする。話が聞いてもらえるのでちょくちょく来る。でも長話はしない。「今日もここへ来ました。お地蔵様に会えました。あなたに会うと嬉しい気持ちになります。どうしてでしょうね」などと語りかける。安らいでおられるお顔を仰ぐ。そしてどうしてだかそれですべてを納得する。すべてを納得するだなんて大袈裟な物言いだけど、そんな不思議な気分になれる。<さぶろうが仏さまのいる世界にいる><ここがそこだ>ということが漠然と合点される。此処というのは宇宙一杯の広さを持つ此処だ。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ミルク色の昼の空 | トップ | 祝福を受けているのは鬼だ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事