1
仏(ぶつ)のかたより往生(おうじょう)は治定(じじょう)せしめたまふ。
浄土真宗経典 御文章 「聖人一流の章」より
2
往生は浄土往生。往生成仏。往生するのはわたし。往生させるのは仏。
3
それを<治定せしめたまふ>のは阿弥陀如来。わたしが決心して決行できることではない。みな、ことごとく弥陀如来の一人働きである。わたしはそのように<せしめられる>ばかりである。
4
ああ、よかったと思う。一人で死ななければならないとしたらこれはタイヘンなことであった。死ぬのはわたしのように見えているが、わたしの力で死んで行けるものではない。わたしは仏さまのおいしいおっぱいをごくんごくんと飲んでいれば、そこですべてが成就するのである。死が成就して、往生浄土、往生成仏が完了するのである。
5
安心していていいのである。
6
わたしたちは安心の世界を生きて安心の世界へ死んで行くのである。
7
なぜそのようなことができるのか?
8
此処は仏の世界だからである。
9
過去も現在も未来もすべて仏様の法(ダンマ)によって<しかあらしめられている>からである。
10
かくばかり、わたしは仏様に思われているのである。それをそうだとして受け止めていると口が念仏をし出して、そこで仏様を思っている。
11
わたしたちは相思相愛の仲なのである。親しい間柄、実に親密な間柄なのである。
12
仏の国はわたしたちの故郷、ふるさとである。此処から来て此処へ帰って行く。往生はふるさとへの帰還である。仏の国=浄土に往生すれば、仏の国の住民になるばかりだ。
13
だがここでお終いでもない。また次の任務が与えられて次の成長の旅へ、ワンランクアップした新しい旅へ旅立って行くことになる。
14
任務を遂行する度にわたしはますます美しく輝いて行くことになる。わたしたちは無限の成長を遂げて行く。