1
それでいいんじゃないか。朝、いつものように目が覚めた。
2
欲を張り出すと切りがない。
3
5の段階に来ても10の段階に来ても、どのみち、足りてはいないんだから。
4
だったら、1の段階のところで、そうそう切り上げた方がいい。
5
小人物でいる方が安く上がる。
6
大人物になったところで、同じ。威勢を張っている時間なんて短いもの。最後は灰になっているんだ。
7
朝、いつものように目が覚めた。此処で一丁上がり、だ。
8
後は礼賛しておけばいいんだ。
9
この世で見えている風景を礼賛して暮らしていればいいんだ。
10
ああいい。いいなあいいなあ。おれは実にいいところにいる、って。いい暮らしをしている、って。
11
こりゃ、大人物になったところで、そうそう言えない台詞だろう。
12
吾は唯、足るを知るなり。これが極意だ。
(それでも、口が4つもあるぞ。吾・唯・足・知はみな口がある)