だんだん書くのがイヤになって来た。
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回り道ばかり。
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詩が出来ない。
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しばらく畑に行こう。
1
それだけの魅力があるんだものね。傾国の美女には。
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美女、一顧すれば、王といえども城を傾けさせ、再顧すれば国を傾けさせる。
3
美女がウインク1回すれば王様は腑抜けとなって城も攻め落とされるまでになる。ウインク2回となれば、美女の虜になって国を失ってしまうことになる。
4
傾城(けいせい)傾国の美女にはそれだけの魅力がある。
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王でさえそうなる。いわんや臣下をや。
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・・・と考えたが、待てよ、女性が魅力を発したくなるのは、相手が王だったからである。
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ということになれば、王は女性の魅力を500%1000%ほどに発揮させることができる存在、ということになる。
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唐の玄宗皇帝あって傾国の美女誕生す、ということになる。
9
たとえばわたしの傍では楊貴妃は何処にでもいる、ただの、普通の女性だったかもしれない。
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男女とも、相手次第でどうにでもなるのかもしれない。
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魅力を発したくなる相手の獲得が、魅力発揮の決め手になっているのかもしれない。
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人間の魅力ということも。
朝の山が負けてしまいました。1敗しました。全勝優勝を期待していました。春場所で平幕入幕が果たせるでしょうか。
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ちょっと力が抜けています、テレビ観戦者の傍観者のわたしなのに。
こうであったらいいだろうということを、たくさんたくさん書いて書いて、安心に繋げようとしています。77歳になるこのお爺さんは。
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で、安心を得たかと思うとその先でまた不安に捕まってしまっています。
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安心が人参。お爺さんはホースレースのホースです。
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死ぬまでこのレースは続くんでしょうか。
銀河系宇宙を、わたしが進んで行くのである。きらびやかなきらびやかな星々の集まる宇宙を、意識体となったわたしが宇宙船になって進んで行くのである。星々に吸い込まれずに堂々と胸を張って進んで行くのである。
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目的地は決まっている。
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目的地は、56億7千万の仏国土を越えたところにある阿弥陀仏の仏国土である。
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阿弥陀仏とその化仏たちといっしょの旅だから、楽しい旅である。
1
今我等宿善の助くるに依りて、已に受け難き人身を受く。
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修証義を味わう。
3
いまここにいる我等はみな過去生の全部の善を掻き集めて、人間となっている。なろうと願って願って、願いが叶って、已に人間となっている。
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さあどうする?
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過去生でどれだけの善を為してきたか、不明だが、そのプラスエネルギーを全部使い込んで、人間になりたいという願望を立てた。そしてそれが成就した。
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その因縁を忘れているかもしれない。当り前に人間誕生を果たしたと思っているかもしれない。
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それが証拠に、日々、数限りない悪事を尽くしているではないか。
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さあどうする? ここでどうする?
9
仏陀に遭って仏陀の法を聞いて仏道の修行をして仏道を歩め。仏道を歩んで仏陀になれ。修証義はそう説いている、ようにわたしには思われる。
1
無常憑(たの)み難し 知らず露命いかなる道の草にか落ちん
身已に私に非ず 命は光陰に移されて暫くも停(とど)め難し
2
曹洞宗経典の修証義より引いてきました。ここに道元禅師のお言葉が集められています。
3
いつまでも変わらずに在るということはできない。草に宿る露に等しい命を生きている我が身である。露が道の草に落ちると、もうそこにはわたしはいない。わたしだった命は過去の時間に移管されてしまう。このように一切はしばらくも止まることがない。(これはわたしの解釈であるから、アテにはならない)
4
そのわたしを、いまわたしが生きている。露命を道の草に落とさずに、生きていることが出来ている。生死の中の善生の、その最勝の生を、いまここで生きている。仏陀に出遭っている。仏陀の真理の法を聞いている。
5
さあ、どうするか。
1
霧のように細かいけれど、降っている。まだ雨が降っている。
2
日は射さない。薄暗い。
3
外気温は7・3℃。寒い。指先が冷たい。
*+
1
そんなことはどうでもいいことなんだけど、核心に入っていけない。
2
つまり、僕は安心を得たいのだ。
3
僕が安心を得たら、僕はそれを分けて上げられるだろう。
4
聳え立つ大岩のように不動の安心でなくともいいが。
5
63キログラムの男が揺らがないほどの安心を得たい。ほどほどのそれを。
+++
1
するとなると、やはりこの男は仏典を開かねばならなくなる。
2
仏陀の解き明かしたダンマの法を借りることになる。
3
だから借り物ということになるが、それで十分だ。十分すぎるほど十分だ。このちっぽけなスケールの男には。
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1
一切我今皆懺悔(いっさいがこんかいさんげ)、是(かく)の如く懺悔(さんげ)すれば、必ず仏祖の冥助(みょうじょ)あるなり。
(曹洞宗経典 修証義より)
2
仏祖の冥助あるなり、の結論が提示されている。かならず助けてもらえるのだ。
3
大前提がある。それが懺悔(さんげ)である。罪根懺悔である。
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1
右に仏の冥助、左にわたしの懺悔。左右が同じ重たさになって、シーソーが安定している。
2
仏とわたしがここで釣り合っている。
3
安心が得られた。人様に分けて差し上げられるかもしれない。
「峡(かい)の新春」
貧しい峡の田の
いちめんのひこばえにも新春
太陽がゆっくりと歩いて来て
そこで立ち止まってきらきらと光って
薄霜を解かしている
隣に立つわたしには
わたしのこころに見合う分の重さの
150gほどのお裾分けおめでたさ
田一枚も
切り株に再生したうす緑そよそよも
つくねんとして立っているこの男も
ここでは粗末になんかされていない
粗末になんかするものか
そのはっきりした意思があって
大きな大きな全体のおもいがあって
それにふさわしい場の風景が
用意されたのだ
1
All is right with the world. 世はすべてこともなし。
2
異国の詩人の詩の一節にこうある。
3
我が世を生きて、何事も何事も我が意にかなっている。
4
という受け取りが出来れば文句のつけようもないだろう。
5
此処まで進展してくるならば、やはりこれは達観なのか。
6
すべてよし、で括ってもいいし、すべて悪し、で括ってもいい。そしてそのどちらも多分正しいであろう。
7
ならば、楽観がいい。気楽だ。気軽だ。軽く浮かんでいられる。
8
軽く浮かんでいられたら空の雲だ。白雲だ。
9
わたしに起こることはすべてよいことである。
10
なぜなら、それによってますますわたしは良い方向にステップアップしていけるからだ。
11
空に浮かんでいる白雲ならば、そういう発想をして一日気ままに過ごしていられるだろう。
12
今日はあいにく小雨。青空が見えない。お爺さんは目を閉じている。目を閉じた内なる世界も、All is right with the worldである。