大好きな陶淵明の詩を読んで楽しむ。
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「諸人共遊周家墓柏下」
陶淵明
今日天気佳 清吹与鳴弾
感彼柏下人 安得不為歓
清歌散新声 緑酒開芳顔
未知明日事 余襟良以尽
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「諸人と共に周家の墓の柏下に遊ぶ」
今日天気佳し 清吹と鳴弾と
彼(か)の柏下の人に感じては 安(いずく)んぞ歓を為さざるを得んや
清歌して新声を散じ 緑酒して芳顔を開く
未だ明日の事を知らず 余が襟(むね)は良(まこと)に以て尽きたり
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今日のお天気は上々だし、お雇い音楽家の笛の音と琴の音が聞こえて来るし。
周家のお墓の柏の木の下に眠る死者たちのことを思えば、どうしていま生きている我が身を腐らせておられよう。
声を清々しくして新曲を歌い、作りたての新酒をいただいて顔をほころばせる。
明日何が起こるのかは誰にも分からない。せめては今日此処で我が胸襟開いて晴れ晴れとして過ごそう。
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明日のことは分からない。誰にも分からない。今日を清々しく生きて今日を終わりとしようじゃないか。
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