多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

母へのプレゼント

2018-04-16 20:31:31 | 思い出
私の母は、ファッションには 疎い。


母は 贅沢な物を 持った事がないし、


ファッション情報誌なども 読んだことがない。


昔 母は 親戚の家に 下宿して働いていた。


その家で 母は自分が見た事もない物を使いこなす人たちと


暮らし、「こういうものが良いものなんだな」という事を


肌で感じたようだ。


私の記憶の中の母は、贅沢な装いとも、おしゃれな姿とも


無縁である。


「どうせ買うのなら 良い物を」が 口癖で、


たまに 衣類を買いに出かけることがあっても、


母の予算で買える品物のなかには「気に入るもの」はなかった。


母が 見つめたり、手に取ったりする物を見ているうちに、


「ああ、こういう物が好きなんだな」という事がわかっていった。


母が デパートの 物産展などで 立ち寄っていたのが


「甲州印傳」のコーナーで、母は バッグや 財布を見てはいたが、


買う勇気が出ないのか 小銭入れや 印鑑入れなどの小物を買うことが


多かった。


数年前、私が立ち寄ったデパートで「日本の職人展」というのが


開催されていた。


その中に 「印傳」のコーナーがあった。


母は ハンドバッグより ショルダーや リュックが好きである。


印傳では リュックサックの需要はないそうで、ショルダーや


ハンドバッグが 展示されていた。その中に 母が好みそうな


黒のショルダーがあった。


試しに値段を聞いてみたら、


「これは 在庫切れで、入荷まで待ってもらわないと」との返事。


「母にプレゼントしたいので、これを売って頂く事はできませんか?」と


聞いてみた。すると


「展示品していたので、小さな傷があちこちありますし、ショルダーも癖がついてます。


箱もないですが、それでもよろしければお値引きしますが」と言われた。


示された金額は 私でも何とか買える値段である。


「家族が使うので、傷などは気にしないので買います」と


包んでもらって帰った。


数日後、母に 渡しに行った。


包みを開けた母は、バッグを見るなり 顔をほころばせたが、


はっとした顔で「これ 髙かったんじゃないの?」と言った。


「展示品で少し傷があるし、箱も無いからって値引きしてもらえた」と


告げたら 少し安心したようだった。


「よそに出掛ける時に使おうかねえ」と 嬉しそうに 


バッグを眺めていた。


今は 私の息子達も加わって 一緒に食事に出掛けたり、


その時々で 母に希望を聞いて 買い物のお付き合いをしている。


今年の母の日の計画は、息子達が あれこれ考えているようである。













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