多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

赤毛のアンがマシュウにプレゼントされた服

2018-01-04 17:07:30 | 思い出
孤児院から、マシュウとマリラの家に 行く事になったアン。


しかし 到着したら、「実は 家の手伝いをしてくれる男の子が欲しかった」と


告げられ、新しい家で暮らせる、と思っていたアンは


悲しみで泣きじゃくる。


マリラは「孤児院に 連絡して、男の子を寄こしてもらおう」という。

しかし アンに 情の湧いた マシュウが、「アンを この家に置いたらどうか」と言い出し、


アンは 孤児院に戻らずに済み、家事の手伝いをしながら


学校にも通い、友達もできる。


しかし 他の友だちと 同じレベルの暮らしは出来ない。


周囲の女の子が 流行りの洋服を 仕立てて着ているのを見て、


うらやましく思う。


マリラが アンのために 洋服を用意してくれたが、


アンの希望にかなった物ではなかった。


アンは 「他の服ならよかったのに」と本音を マリラに言い、


不機嫌にさせてしまう。


ここのくだりや、アンが ギルバートに「にんじん、にんじん」と


赤毛やそばかすだらけの容姿を揶揄されて かっとなる気持ちが、


私には よくわかった。


私も 容姿には恵まれなかったし、きょうだいや いとこたちが


女の子らしい色や 花柄の服を着ているのをみて


うらやましいと思っていたからだ。


昔の写真を見ても、私が 女の子らしい服を着ているものは


少ない。アルバムから 見つけた、


私が ピンクのブラウスを着た写真。


どこかからの おさがりだろうか。


「こより 小学一年生」とあるから、


伯父か伯母が お祝いにくれたのだろうか。


写真の中の私は、


おおはしゃぎして 笑っている。


他の写真は、えんじや茶色、紺といったものがほとんど。


妹の七五三の写真では、


妹は 晴れ着、母は ピンクのスーツを着ていて、


私は こげ茶のワンピースで写っている。


ある時、親戚の家に 母と きょうだいと一緒に行く事になった。


その日の写真では、ベージュの服で写っている。


そこの家で、母は 親戚のおばさんと あれこれ話をし、


きょうだいは 庭で 遊んだり TVを見たりしていた。


私は 部屋の隅で 母とおばさんの話を耳に入れながら


座っていた。


話のきりがつくと、おばさんと母が 買い物に行く事になった。


子どもだけで 知らない家の留守番は無理だからと


私たちもついて行く事になった。


買い物先で、おばさんは あれこれ買い、


帰り際に 「これが こよりのね。こっちがOちゃん」と


きょうだいそれぞれに 包みをくれた。


帰りの電車の中で 開けてみると、


ピンクのハンカチが入っていた。


おばさんは 私の気持ちを どうして見抜いたのだろうか。


その時の驚きと 嬉しさは、今でもしっかり覚えている。



アンが マシュウに 洋服をプレゼントされた時の気持ちも


こんな感じだったのかなあ、と思った。


先日 タンスの奥から、そのハンカチが出てきた。


色褪せて、もうあの時の鮮やかなピンクではないけれど、


私には 思い出が一杯詰まった 大事な物だ。


私は おばさんのような 心遣いはできないけれど、


おばさんにいい思い出を頂いた事に感謝して、


これからも 頑張って生きていこうと思う。 



 










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ルーシー・モード・モンゴメリ
新潮社

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