多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

プラスチックやステンレスと木の違いが判らない人

2018-10-03 12:46:53 | 嘘のようで本当にあった話
わが家では、昭和どころか大正や明治のころの道具がまだ現役である。


もちろん数は少ないが、何種類かは 年に何回か出番がある。


昔は 何かある時に 貸し借りをしていたので、


どこの家から借りた物か、どれが自分の家の物かがわかるように、


木の道具には 焼き印が押してある。


わが家で ある季節に使う道具を、


思いもかけないところから、貸してほしいと頼まれたことがある。


知り合いのまた知り合いの人で、あるものを作りたいが、道具がないし、


買おうと思って検索をしたが、値段が高いのと 種類が少ないので


わが家に古い道具や 大人数の料理を作れるものがあると聞いて


借りに来たという。


とりあえず 家にあるもので、すぐに出せるものを見せて


選んでもらい、持ち帰ってもらった。


子供会か何かで 昔の料理を作って食べてみようということらしい。


行事が終わってから、道具を返してもらったが、数を確かめる私に向かって、


言われた言葉にびっくりした。お礼の言葉もなく、


「次からは、もっと奇麗な物を貸してください」である。


木は プラスチックやステンレスとはちがう。


月日と共に、色も変わる。口に入れるものを作るものだから、


使うたびにしっかり洗い、カビが生えないように乾かして


ホコリがかからないように 保管している。



もしかしたら 木のしゃもじや まな板すら使った事がないのかもしれない。


道具の中には、夫の祖母が、嫁入り道具として持ってきたものもある。


明治生まれの祖母のお嫁入りから、どれだけこの道具を使ってきたか。


まっさらの時とは 色が違って当たり前なのだが、わからない人には


通じないだろう。


翌年、またOOさんに 紹介されたので、と別の人がやってきたが、


何も説明せずに お引き取り願った。


今の人から見たら 「小汚い」と見えるのだろうが、


わが家では 現役の大事な道具たちである。


古い道具の色の変化を、「汚い」と言われては


貸す気にはなれない。間に入ってくれた人から電話がきたので、


理由を話した。 「そういう道具は こよりさんのところにしかないし、


子どもたちのためにも貸して欲しい」と 再三頼まれたが、


その人には 貸してもいいけれど、使う人は


私にとっては見知らぬ人だし、汚いからと ぞんざいに扱われたら それこそ困る。


新しいものが 欲しいなら、会の予算の中から 新品を買ったらいいだけの話である。


夫の 祖母の持ち物は、今の製品とは造りが違う。


あれと同じものを探しても、新品は見つからないと思う。


古い木製品の色の変化を、「汚い」という人に 仰天した。


これからは、私の方が少数派で、木の台所用品を見た事が無い人が


多数派になるんだなあと思った。


そのくせ 古民家の味わいとかいうTV番組があったりして


おかしな話だなあと思う。梁や 柱の古びた色は良くて、


台所道具の色は「汚い」と感じる神経は、私には理解できない。 














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