多病息災発達障害者こよりの日常

両手で数えきれない障害と持病を抱えつつ毎日元気に活動中。発達障害の息子たちの子育ても終え、悠々自適の毎日です。

障害者枠と一般枠

2018-03-11 18:34:47 | 労働
自閉っ子が 就職目指して 頑張っていた頃、


よく「障害者枠って 障害者優先なんでしょ」と言われた。


障害者枠は 障害者手帳がないと そもそも応募ができない。


だが 手帳があるから はいどうぞ、というわけでもない。


障害者雇用でも 賃金を払う企業としては、


一定の利益を生み出してくれないと、困る。


「障害者枠で 採用されたのに 配慮がない」という声も聞いた。


同じ障害でも 特性は違うから、「OO障害O級ですね」だけで


個別に 万全の配慮というのは 難しいだろうなあと思う。


わが家の 息子達も 私も 障害者だが、


長男は 一般枠で クローズドで就職している。


面接の時に、「OOの仕事だけは 外して こういう部署で仕事をしたいです」と


自分の 最大の弱点だけ 告げたが、障害者であることは 


会社には 告げていない。幼い時に診断は受けたが、


障害者手帳は 本人の意志で申請していない。


最初は 苦労もしたようだが、定型非定型関係なく、初心者が


失敗したり 叱られたり、要領よくできないことは


当たり前の事なので、愚痴を聞いたあとは


「仕事覚えたら叱られなくなるし、うまくなれば時給も上がるから


そこまで やってみたら」と 放っておいた。


「できないなら やらなくていいよ」という職場は


めったにないだろうと思う。


自閉っ子は 障害者枠で 試験に臨んだ。


何回も出かけた 実習先で、「採用不可」と言われたけれど、


あきらめずに 次を探した。


最後の実習先。同級生が ほぼ全員内定をもらっていた時期。


作業速度も遅く、集団での作業は難しいだろうと言われ、


採用されなかったが、自閉っ子は 「どうしてもここで働きたい」と


進路指導の先生に訴え、再度他の部署で 実習をしたが、


企業が望む仕事量には 及ばなかった。


自閉っ子は 人事の方に、なぜその会社で働きたいかを


自分なりの言葉で 訴えたようだ。


その熱意は 通じたようで、


掃除を教えてみようか、という 担当の方が


自閉っ子を連れて 移動する時に、他の 人事担当の方が


通りかかった。いきさつを聞いた その方が、


自閉っ子を ある部署に連れていき、その作業を見せて


やり方を教え、同じようにやってみるよう指示を出した。


そこで 自閉っ子が仕上げたものは、不慣れとはいえ


ある程度のレベルに達していたそうで、その部署で


働く事になった。最初のうちは 指導する方がついてくれていたが、


そのうちに 一人で 他の人に聞いたりしながら


仕事を覚えていったようだ。


そこで働きだして もうすぐ4年になる。


あちこちの 実習先で 「不可」の通知をもらっても、


自閉っ子は あきらめなかったし、


「自分の 働きたい所で 一生懸命がんばる」という


意志は変わらなかった。


ある場所、ある場面、ある人に受けた評価が「NO]であっても、


他の所に行けば 違う事もある。人の評価は 違うものだし、


企業によって 求める人材も違って当たり前だから。


夫は 息子達の 職場の様子を聞き、


「よくそこまで やれるなあ、俺ならやめる」と言ったことがある。


長男も次男も、自分の持つ力が 発揮できて、


やりがいを感じ、仕事量に見合う報酬を得ているので、


人から見て 「大変そうだ」「あそこは仕事がきついのに給料安いよ」


「よりによってあんな仕事?」


などと人から言われても


痛くもかゆくもないのだと思う。


職場は 遊び場ではないので、辛い事も会って当たり前だし、


休日には それぞれ 楽しみを見つけて 過ごしている。













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