2017年8月13日礼拝メッセージ
『私たちのアンテオケとマケドニヤ』
【使徒16:6~10】
はじめに
先週の聖日は8月6日で広島の原爆の日でしたから、使徒の働きの学びはお休みにしました。きょうはまた使徒の働きに戻ります。ただし2日後には8月15日の敗戦の日を控えていますから、きょうもまた平和の働きのことに言及します。そして、併せて会堂問題にも触れる予定でいます。
さて、きょうの使徒の働き16章の箇所までの流れを簡単に復習しておきます。最初から復習していると時間が掛かりますから、アンテオケ教会ができた頃のことから復習します。
アンテオケ教会の始まりと第一次伝道旅行
まず11章19節と20節をお読みします。
11:19 さて、ステパノのことから起こった迫害によって散らされた人々は、フェニキヤ、キプロス、アンテオケまでも進んで行ったが、ユダヤ人以外の者にはだれにも、みことばを語らなかった。
11:20 ところが、その中にキプロス人とクレネ人が幾人かいて、アンテオケに来てからはギリシヤ人にも語りかけ、主イエスのことを宣べ伝えた。
それ以前は主イエスのことについてはユダヤ人にしか語られていませんでした。しかしアンテオケでは異邦人のギリシヤ人にもイエスさまのことが宣べ伝えられるようになりました。そして21節と22節、
11:21 そして、主の御手が彼らとともにあったので、大ぜいの人が信じて主に立ち返った。
11:22 この知らせが、エルサレムにある教会に聞こえたので、彼らはバルナバをアンテオケに派遣した。
こうしてアンテオケにバルナバが派遣されてアンテオケ教会ができました。少し飛ばして25節と26節、
11:25 バルナバはサウロを捜しにタルソへ行き、
11:26 彼に会って、アンテオケに連れて来た。そして、まる一年の間、彼らは教会に集まり、大ぜいの人たちを教えた。弟子たちは、アンテオケで初めて、キリスト者と呼ばれるようになった。
こうしてアンテオケ教会にパウロが加わりました。続いて13章の2節と3節をお読みします。
13:2 彼らが主を礼拝し、断食をしていると、聖霊が、「バルナバとサウロをわたしのために聖別して、わたしが召した任務につかせなさい」と言われた。
13:3 そこで彼らは、断食と祈りをして、ふたりの上に手を置いてから、送り出した。
こうしてパウロとバルナバは第一次伝道旅行に出発しました。続いて4節、
13:4 ふたりは聖霊に遣わされて、セルキヤに下り、そこから船でキプロスに渡った。
第一次伝道旅行では、まずキプロス島に船で渡りました。そうしてキプロス島からまた船でアジヤの方に渡り、ガラテヤ地方などを巡って再び船でアンテオケに戻りました。14章の25節と26節をお読みします。
14:25 ペルガでみことばを語ってから、アタリヤに下り、
14:26 そこから船でアンテオケに帰った。そこは、彼らがいま成し遂げた働きのために、以前神の恵みにゆだねられて送り出された所であった。
ここまでが第一次伝道旅行です。それからパウロはかなり長い期間をアンテオケで過ごした後、異邦人の割礼の問題を話し合うためにエルサレムに行き、再びアンテオケに戻りました。
第二次伝道旅行の開始
そうして15章の36節から第二次伝道旅行が始まります。36節、
15:36 幾日かたって後、パウロはバルナバにこう言った。「先に主のことばを伝えたすべての町々の兄弟たちのところに、またたずねて行って、どうしているか見て来ようではありませんか。」
第二次伝道旅行の目的は、まずは第一次伝道旅行の時に新しくできた教会の弟子たちの様子を確かめに行くことでした。(ここで地図を見ましょう。)
そして16章に入ってパウロはガラテヤ地方のデルベにいたテモテを第二次伝道旅行に連れて行くことにしました。きょうの聖書箇所の6節に入ります。6節から10節までは週報のp.3を見ていただいて、聖書は地図のページを見たままでいて下さい。
まず6節、
16:6 それから彼らは、アジヤでみことばを語ることを聖霊によって禁じられたので、フルギヤ・ガラテヤの地方を通った。
アジヤというのは南の方向にあります。しかし、アジヤでの宣教は行わないようにと、聖霊からの語り掛けがあったようです。理由は書いてありませんから、よくわかりませんが、既にこの時点でヨーロッパ伝道へと導かれていたということだろうと思います。それでパウロたちは北寄りのルートを取りました。
16:7 こうしてムシヤに面した所に来たとき、ビテニヤのほうに行こうとしたが、イエスの御霊がそれをお許しにならなかった。
パウロたちはさらに北の方角を目指そうとしましたが、御霊がそれをお許しになりませんでした。これもヨーロッパに導かれていたからであろうと思います。続いて8節と9節、
16:8 それでムシヤを通って、トロアスに下った。
16:9 ある夜、パウロは幻を見た。ひとりのマケドニヤ人が彼の前に立って、「マケドニヤに渡って来て、私たちを助けてください」と懇願するのであった。
マケドニヤはギリシヤにあり、ギリシヤはヨーロッパにあります。このマケドニヤ人の懇願を聞いてパウロは、ヨーロッパでの宣教に乗り出すことになりました。パウロの新しい一歩でした。10節、
16:10 パウロがこの幻を見たとき、私たちはただちにマケドニヤへ出かけることにした。神が私たちを招いて、彼らに福音を宣べさせるのだ、と確信したからである。
今回、私はこの9節と10節を読んでいて、パウロの伝道旅行と私たちの教会の会堂問題とは大変によく似ていると感じています。パウロはアンテオケを拠点にして伝道旅行へと出発して行きました。第一次、第二次、第三次伝道旅行の出発点はいずれもアンテオケです。そして今さっき見たように第二次伝道旅行ではヨーロッパという新しい土地へ踏み出して行きました。
私たちのアンテオケとマケドニヤ
私たちも、今こちら側にある現会堂を拠点にして、県道側に新しい会堂を建設したいと願っています。つまり今のこちら側の会堂が私たちのアンテオケであり、県道側が私たちのマケドニヤです。いま私たちは先ずアンテオケの現会堂をしっかりと整備したいと考えています。しかしマケドニヤに乗り出すことを断念したわけではありません。私自身には、マケドニヤ人の「マケドニヤに渡って来て、私たちを助けてください」という嘆願の声が聞こえていると感じています。これは平和を願う声ではないでしょうか。
今や平和は危機の中にあります。北朝鮮とアメリカが互いに威嚇し合い、核兵器が使用される危険性が高まっていると感じます。ヨーロッパの首脳たちが双方に自制するようしているほどです。静観していられないほど事態は深刻化しているということです。
私たちも平和の祈りを続けつつ、近い将来にマケドニヤへの次の一歩を踏み出すことを視野に入れながら、アンテオケの整備を進めたいと思います。
お祈りいたしましょう。
16:9 ある夜、パウロは幻を見た。ひとりのマケドニヤ人が彼の前に立って、「マケドニヤに渡って来て、私たちを助けてください」と懇願するのであった。
『私たちのアンテオケとマケドニヤ』
【使徒16:6~10】
はじめに
先週の聖日は8月6日で広島の原爆の日でしたから、使徒の働きの学びはお休みにしました。きょうはまた使徒の働きに戻ります。ただし2日後には8月15日の敗戦の日を控えていますから、きょうもまた平和の働きのことに言及します。そして、併せて会堂問題にも触れる予定でいます。
さて、きょうの使徒の働き16章の箇所までの流れを簡単に復習しておきます。最初から復習していると時間が掛かりますから、アンテオケ教会ができた頃のことから復習します。
アンテオケ教会の始まりと第一次伝道旅行
まず11章19節と20節をお読みします。
11:19 さて、ステパノのことから起こった迫害によって散らされた人々は、フェニキヤ、キプロス、アンテオケまでも進んで行ったが、ユダヤ人以外の者にはだれにも、みことばを語らなかった。
11:20 ところが、その中にキプロス人とクレネ人が幾人かいて、アンテオケに来てからはギリシヤ人にも語りかけ、主イエスのことを宣べ伝えた。
それ以前は主イエスのことについてはユダヤ人にしか語られていませんでした。しかしアンテオケでは異邦人のギリシヤ人にもイエスさまのことが宣べ伝えられるようになりました。そして21節と22節、
11:21 そして、主の御手が彼らとともにあったので、大ぜいの人が信じて主に立ち返った。
11:22 この知らせが、エルサレムにある教会に聞こえたので、彼らはバルナバをアンテオケに派遣した。
こうしてアンテオケにバルナバが派遣されてアンテオケ教会ができました。少し飛ばして25節と26節、
11:25 バルナバはサウロを捜しにタルソへ行き、
11:26 彼に会って、アンテオケに連れて来た。そして、まる一年の間、彼らは教会に集まり、大ぜいの人たちを教えた。弟子たちは、アンテオケで初めて、キリスト者と呼ばれるようになった。
こうしてアンテオケ教会にパウロが加わりました。続いて13章の2節と3節をお読みします。
13:2 彼らが主を礼拝し、断食をしていると、聖霊が、「バルナバとサウロをわたしのために聖別して、わたしが召した任務につかせなさい」と言われた。
13:3 そこで彼らは、断食と祈りをして、ふたりの上に手を置いてから、送り出した。
こうしてパウロとバルナバは第一次伝道旅行に出発しました。続いて4節、
13:4 ふたりは聖霊に遣わされて、セルキヤに下り、そこから船でキプロスに渡った。
第一次伝道旅行では、まずキプロス島に船で渡りました。そうしてキプロス島からまた船でアジヤの方に渡り、ガラテヤ地方などを巡って再び船でアンテオケに戻りました。14章の25節と26節をお読みします。
14:25 ペルガでみことばを語ってから、アタリヤに下り、
14:26 そこから船でアンテオケに帰った。そこは、彼らがいま成し遂げた働きのために、以前神の恵みにゆだねられて送り出された所であった。
ここまでが第一次伝道旅行です。それからパウロはかなり長い期間をアンテオケで過ごした後、異邦人の割礼の問題を話し合うためにエルサレムに行き、再びアンテオケに戻りました。
第二次伝道旅行の開始
そうして15章の36節から第二次伝道旅行が始まります。36節、
15:36 幾日かたって後、パウロはバルナバにこう言った。「先に主のことばを伝えたすべての町々の兄弟たちのところに、またたずねて行って、どうしているか見て来ようではありませんか。」
第二次伝道旅行の目的は、まずは第一次伝道旅行の時に新しくできた教会の弟子たちの様子を確かめに行くことでした。(ここで地図を見ましょう。)
そして16章に入ってパウロはガラテヤ地方のデルベにいたテモテを第二次伝道旅行に連れて行くことにしました。きょうの聖書箇所の6節に入ります。6節から10節までは週報のp.3を見ていただいて、聖書は地図のページを見たままでいて下さい。
まず6節、
16:6 それから彼らは、アジヤでみことばを語ることを聖霊によって禁じられたので、フルギヤ・ガラテヤの地方を通った。
アジヤというのは南の方向にあります。しかし、アジヤでの宣教は行わないようにと、聖霊からの語り掛けがあったようです。理由は書いてありませんから、よくわかりませんが、既にこの時点でヨーロッパ伝道へと導かれていたということだろうと思います。それでパウロたちは北寄りのルートを取りました。
16:7 こうしてムシヤに面した所に来たとき、ビテニヤのほうに行こうとしたが、イエスの御霊がそれをお許しにならなかった。
パウロたちはさらに北の方角を目指そうとしましたが、御霊がそれをお許しになりませんでした。これもヨーロッパに導かれていたからであろうと思います。続いて8節と9節、
16:8 それでムシヤを通って、トロアスに下った。
16:9 ある夜、パウロは幻を見た。ひとりのマケドニヤ人が彼の前に立って、「マケドニヤに渡って来て、私たちを助けてください」と懇願するのであった。
マケドニヤはギリシヤにあり、ギリシヤはヨーロッパにあります。このマケドニヤ人の懇願を聞いてパウロは、ヨーロッパでの宣教に乗り出すことになりました。パウロの新しい一歩でした。10節、
16:10 パウロがこの幻を見たとき、私たちはただちにマケドニヤへ出かけることにした。神が私たちを招いて、彼らに福音を宣べさせるのだ、と確信したからである。
今回、私はこの9節と10節を読んでいて、パウロの伝道旅行と私たちの教会の会堂問題とは大変によく似ていると感じています。パウロはアンテオケを拠点にして伝道旅行へと出発して行きました。第一次、第二次、第三次伝道旅行の出発点はいずれもアンテオケです。そして今さっき見たように第二次伝道旅行ではヨーロッパという新しい土地へ踏み出して行きました。
私たちのアンテオケとマケドニヤ
私たちも、今こちら側にある現会堂を拠点にして、県道側に新しい会堂を建設したいと願っています。つまり今のこちら側の会堂が私たちのアンテオケであり、県道側が私たちのマケドニヤです。いま私たちは先ずアンテオケの現会堂をしっかりと整備したいと考えています。しかしマケドニヤに乗り出すことを断念したわけではありません。私自身には、マケドニヤ人の「マケドニヤに渡って来て、私たちを助けてください」という嘆願の声が聞こえていると感じています。これは平和を願う声ではないでしょうか。
今や平和は危機の中にあります。北朝鮮とアメリカが互いに威嚇し合い、核兵器が使用される危険性が高まっていると感じます。ヨーロッパの首脳たちが双方に自制するようしているほどです。静観していられないほど事態は深刻化しているということです。
私たちも平和の祈りを続けつつ、近い将来にマケドニヤへの次の一歩を踏み出すことを視野に入れながら、アンテオケの整備を進めたいと思います。
お祈りいたしましょう。
16:9 ある夜、パウロは幻を見た。ひとりのマケドニヤ人が彼の前に立って、「マケドニヤに渡って来て、私たちを助けてください」と懇願するのであった。