知財判決 徒然日誌

論理構成がわかりやすく踏み込んだ判決が続く知財高裁の判決を中心に、感想などをつづった備忘録。

公然実施について、知り得る状況で実施されていれば足りるとした事例

2013-05-19 20:33:23 | 特許法その他
事件番号 平成23(ワ)10693
裁判年月日 平成25年02月07日
裁判所名 大阪地方裁判所  
権利種別 特許権
訴訟類型 民事訴訟
裁判長裁判官 谷有恒、裁判官 松川充康,網田圭亮
特許法29条1項2号

ウ 原告は,一般人が「ナイトロテック処理」との表示を見たとしても,同処理の内容を具体的に認識することはできないと主張するが,公然実施について,当該発明の内容を現実に認識したことまでは必要ではなく,知り得る状況で実施されていれば足りると解すべきであり,また,その判断の基準は一般人ではなく当業者と解すべきである。そして,これを前提とした場合にその要件を満たすことは上記のとおりであるから,原告の主張には理由がない。

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