徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

能・狂言 と 歌舞伎

2014-03-02 19:40:45 | 音楽芸能
 昨夜、NHK-Eテレで放送された「SWITCHインタビュー 達人達『野村萬斎×市川猿之助』」。ともに古典芸能である狂言と歌舞伎の世界をそれぞれリードする二人だが、性格の違いはともかく、能・狂言と歌舞伎の違いが二人のトークの中から引き出されて興味深かった。室町時代の“わびさび”文化や禅の影響を受けながら発展してきた能・狂言に対し、江戸時代の爛熟した文化の華やかさを持つ歌舞伎。名のある人物を描くことが多い歌舞伎に対し、「この辺りの者でござる」精神の狂言。四拍子(大鼓、小鼓、太鼓、能管)しか使わない狂言の萬斎は「三味線が入ると、どう動いていいか分からない」というのに対し、猿之助は「三味線がないときっかけが取れない」という。これからこの違いを確かめながら見るのも一興かなと思い、「三番叟」を狂言と歌舞伎舞踊で見比べてみた。

▼「翁(式三番)」より「三番叟」


▼歌舞伎舞踊「舌出し三番叟」

蘇州夜曲

2014-03-01 16:27:16 | 友人・知人
 朝ドラ「ごちそうさん」で希子こと高畑充希ちゃんが歌ったことで、ちょっとした話題になっている「蘇州夜曲」。戦前の映画「支那の夜」の劇中、ヒロイン役の李香蘭(山口淑子)さんが歌ったことで有名だが、僕にとってはこの歌は渡辺はま子さんの歌。渡辺はま子さんは僕の祖母が一番好きだった歌手で、幼い頃連れられて、熊本市公会堂に見に行ったこともある。テレビやラジオで李香蘭さんが歌うのを見たり聞いたりすることはなく、僕はこの歌は渡辺はま子さんの歌と思っていた。なんでも所属レコード会社の事情で李香蘭さんはレコードが出せなかったらしい。
 ところでこの歌は西條八十作詞、服部良一作曲によるものだが、映画「支那の夜」とともに中国では今日もなお、とても微妙な問題を含む歌だと聞く。日中関係が戦後最悪とも言えるこの時期に、あえて注目度の高い朝ドラでこの曲を使ったNHKの真意は?