徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

なすとかぼちゃ

2023-07-05 22:25:58 | 音楽芸能
 花童サポーター友のNさんから獲れたての茄子をたくさんいただいた。ありがたいことだ。茄子と言えばつい先日は、高校時代からの水泳仲間のFさんから獲れたてのかぼちゃをいただいた。いずれも夏野菜の代表。旬のものをいただけるのは実にありがたい。

 「茄子とかぼちゃ」とくればつい口をついて出るのが「背戸のなぁ…」という俗謡「なすとかぼちゃ」の唄い出し。
 この唄について江戸端唄・俗曲師範の笹木美きえさんのサイトには次のように解説されている。

「茄子と南瓜」
  幕末より唄い出され、お座敷や寄席でも踊られた。大正まで流行が続き、立花家橘之助が
  ♪奥州・・・から甚句形式を加えた賑やかな"浮世節"で唄うようになった。

 浮世節(うきよぶし)というのは、女流音曲師・立花家橘之助が明治中期に始めた三味線音楽のことで、流派の名前でもあるらしい。

 先日、童謡「春の小川」や「春が来た」などの作詞で知られる国文学者・詩人である高野辰之の「民謡・童謡論」という昭和4年に出版された文献を読んでいたら、「茄子と南瓜」について「新潟県盆踊歌」と紹介されていた。寄席や花柳界で流行った「茄子と南瓜」が地方へ伝播してその地方に根付いたのだろう。曲の調子の良さと歌詞の滑稽味が絶妙だ。

2015.4.4 熊本城本丸御殿 春の宴
振付:中村花誠
立方:花童めぐみ・花童かな
地方:本條秀美社中/中村花誠と花と誠の会