徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

ジェーンズ邸の行方と水前寺の再興

2017-12-06 17:41:14 | 熊本
 熊本地震で倒壊した県指定重要文化財「ジェーンズ邸」再建・移転に関わる熊本市の計画について熊本市議の田尻善裕さんがFacebookでリポートしておられる。いつの間にか、現在の水前寺成趣園東側隣接地から、旧熊本市立体育館跡に移転する方向で話が進んでいることに疑問を抱いて市議会で質問されているようだ。僕も全く同感で、5年前の熊日新聞に「ジェーンズ邸移転計画」として熊本城の周辺に再び戻したいという市当局の意向が掲載されたことを憶えている。ジェーンズ邸はもともと、現在、熊本県立第一高校がある古城にあったものが移築されたものだから、いわれのある場所にできるだけ近い所に戻すことは喜ばしいことだと思っていた。それがいつどのような経緯で方向性が変わったのか、われわれ市民には全くわからない。
 一方で、熊本市の観光振興には、かつて大いに栄えた水前寺公園の再興というテーマもある。熊本市がジェーンズ邸を旧熊本市立体育館跡に移転したいという背景には、水前寺を観光拠点化したいという思惑もあるようだが、水前寺とはゆかりのない施設を持ってくることがはたしてどうなのか、また、水前寺地区の皆さんが数年前から頑張って進めておられる「水前寺活性化プロジェクト」との関連性はどうなのか等々、考えておくべきことは多い。

【備考】
 ジェーンズ(Leroy Lancing Janes)とは明治4年、廃藩置県直後の熊本県に招かれて若者の教育をしたアメリカ人。ジェーンズが教鞭をとった熊本洋学校からは多くの人材が育った。このジェーンズ邸は、当時ジェーンズ一家が住んでいた家。ジェーンズは映画「ラストサムライ」でトム・クルーズが演じたオルグレン大尉のモデルの一人といわれている。


ジェーンズ邸


▼水前寺活性化プロジェクトの一つ「参道カフェ」での舞踊団花童の演舞