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徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

義太夫のはなし。

2014-07-01 17:56:15 | 音楽芸能
 先週、Eテレで、今春89歳で惜しまれつつ引退した義太夫の人間国宝・竹本住大夫さんを取り上げた特集番組をやっていた。また、先週の日曜日には大阪で「七月大歌舞伎」恒例の「船乗り込み」に参加した歌舞伎俳優の片岡仁左衛門さんが、文楽の補助金を減額した橋下大阪市長に「本当に文化を愛するなら、もう少し文楽にもお力を」と苦言を呈したという話題がメディアを賑わしていた。
 江戸時代初期に大阪で興った人形浄瑠璃(文楽)は、竹本義太夫という太夫(浄瑠璃語り)や近松門左衛門という作家らの才能を得て大きく花開いた。そして浄瑠璃は歌舞伎の外題および伴奏音楽としてもその世界を広げて行った。竹本義太夫を祖とする義太夫は、浄瑠璃の最有力流派として今日まで連綿と続いてきた大阪発の文化である。
 義太夫で伴奏に使われる太棹三味線は、不協和音にも聞こえる音のゆらぎが情感を盛り上げ、太夫の語りをさらに効果的なものにする。
 先日、某社のパーティーに特別の許可をいただいて潜入し、歌舞伎舞踊の義太夫「二人三番叟」を見せていただき大いに感動した。ナマ義太夫は初めてと思っていたのだが、よくよく考えてみたら、昨年3月、県立劇場で人形浄瑠璃「八陣守護城」を見たことを思い出した。また、近いうちにナマ義太夫を味わえる機会があればいいなと思っているところである。