昭和38年(1963)5月、僕が高校3年の運動会の写真である。この年の運動会の写真はこれ1枚きりだ。この時からすでに51年の歳月が流れた。どんな運動会だったのか、ほとんど記憶に残っていないが、ただ一つだけハッキリ憶えているのが部活紹介のパレードだ。パレードでは先輩たちが勝ちとったインターハイや国体などの優勝トロフィーや楯などを持って行進するのが習わしだった。入場門で待機していると必ず、他の運動部の部員たちから「それ何のトロフィー?」と尋ねられたものだが、まるで自分たちが勝ちとったかのように説明するのが誇らしかった。そして、それは自分たちもその伝統を守り、次の世代へつなぐのだという覚悟を決める儀式のようなものだったのかもしれない。
昭和38年(1963)5月、僕が高校3年の運動会の写真である。この年の運動会の写真はこれ1枚きりだ。この時からすでに51年の歳月が流れた。どんな運動会だったのか、ほとんど記憶に残っていないが、ただ一つだけハッキリ憶えているのが部活紹介のパレードだ。パレードでは先輩たちが勝ちとったインターハイや国体などの優勝トロフィーや楯などを持って行進するのが習わしだった。入場門で待機していると必ず、他の運動部の部員たちから「それ何のトロフィー?」と尋ねられたものだが、まるで自分たちが勝ちとったかのように説明するのが誇らしかった。そして、それは自分たちもその伝統を守り、次の世代へつなぐのだという覚悟を決める儀式のようなものだったのかもしれない。