徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

“拙を守る” 生き方

2013-05-14 19:36:15 | 文芸
 昨日、本格的な山歩きの前のトレーニングのつもりで鳥越の「峠の茶屋」まで登った。岳林寺から荒尾山を登るコースは今では夏目漱石ゆかりの「草枕の道」として知られている。このコースを踏破したのはもう4年前のことになる。今回はさすがに「峠の茶屋」までの体力しかない。またいずれ踏破したいものだ。昨年他界した同級生が住んでいた麓の家跡で手を合わせる。今回初めて現在登山道として使われていないもとの鎌研坂へ入ってみた。竹林が荒れ放題でとても歩けたもんじゃない。ほんの最後の一部分だけが今、鎌研坂としてコースになっている。漱石先生の時代はおそらく全く様相を異にした鎌研坂だったのだろう。鳥越の「峠の茶屋」で弁当を食べてすぐ引き返した。帰りは新しい車道の鎌研坂を下った。「惟然が耳に馬の鈴」のような超然とした生き方は僕には無理だが、せめて“拙を守る”生き方はしたいものだ。


久しぶりに荒尾山に登る


旧鎌研坂に入ってみる。予想以上に危険!


現在、「草枕の道」コースに入っている旧鎌研坂はここの部分だけ。


木瓜咲くや漱石拙を守るべく(鎌研坂公園内の漱石の句碑)


春風や惟然が耳に馬の鈴(峠の茶屋の漱石の句碑)


4年前はここには立寄らなかったので随分久しぶりだ。


新鎌研坂から熊本市街を望む