千葉国体陸上の少年女子B100mで、熊本・桜木中の野林祐実選手は高校生たちを抑え、11秒73の大会新で優勝した。中学陸上界では既にその実力を認められた存在だが、中学最後の大きなレースでの快走は、来年、高校進学後の伸びに期待を抱かせた。彼女の特徴は、体は小さいが、ムダのないスマートな走法。身体能力の高さがうかがえる。現在、女子100mの日本記録は福島千里選手の11秒21。来年以降、この記録にどこまで迫れるか、そして2年後のロンドン、6年後のリオデジャネイロの五輪に日本代表として名を連ねることができるかどうか、大いに注目していきたい。陸上スプリント種目は熊本の伝統でもある。1936年ベルリン五輪の谷口睦生。1956年メルボルン五輪の清藤享。2008年北京五輪の末續慎吾。そして現在、日本男子スプリントのエース格である江里口匡史とともに、諸先輩方に続いて世界の舞台で活躍することを期待してやまない。