徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

性悪説

2005-12-21 16:53:57 | その他
 あの木村建設もヒューザーもISO9001(品質の国際規格)の認証を受けているそうだ。いったいISOって何なんだ!かつて私は会社勤務時代にISO認証取得に関わる仕事をしたことがある。その頃から私は、「こんなペーパー資格に何の意味があるのだろう。」と感じていた。しかし、特に欧州ではこの資格が無いとビジネスがやりにくいということで各企業はこぞってISO取得に狂奔した。
 今回の耐震強度偽装事件で、審査制度は「性善説」に立って成り立っているから、今後は「性悪説」に立って制度の見直しをという話があった。これを聞いて、どっかで似たような話を聞いたような気がした。そうだ、ISOという制度は「性悪説」に立っていると言われている。つまり、人間はモノを作るとき、とかく自分勝手に作ったり、手抜きをするもんだという考え方だ。これに対し、日本の高度成長期を支えたTQC(総合的品質管理)は性善説に立っていると言われている。その具体例が改善提案やQCサークル等だ。
 再び話を戻して、建築物の審査制度を「性悪説」に立ったものに変えるという話だが、既に「性悪説」に立ったISOという制度が普及した中で起こった今回の事件。はたしてそんなことで再発防止になるのだろうか。何か視点がずれているような気がしてならない。