食道楽は国境をこえて。

フランス・パリでの生活
おいしいものと、楽しいことに囲まれて…

LA PATISSERIE BY CYRIL LIGNAC

2011年12月06日 | お菓子屋さん


LA PATISSERIE BY CYRIL LIGNAC ラ・パティスリー・シリル・リニャックさん

に、再び行ってきた。



オープン当初、スーさんと一緒に行こうって言ってたのに…、

前回は、私がフライングしちゃったのでね



今回行ったら、以前、真っ白だった外観に、ちゃんと、名前が入ってた

こうやって、コンプリート(?)されていくのも、良いものなのかな。






前回買わなかった、ルリジューズ・ショコラが買いたかったんだけど。

売り切れてた

お店にうかがったの、午後2時位だったんだけどね





アルコールが強くないババ・オ・ラム




タルト・オ・シトロン。

お味はシンプルだけど、素直に、おいしい。





タルト・マンディアン。

“マンディアン”は、4種類のナッツや、ドライフルーツをのせる事。

キリスト教にまつわるこの組み合わせの事は、また今度にして。

これも、あっという間に食べきっちゃう


パート・サブレは、“アレ”だろうけど。

それでもおいしい





パリ・ブレストは、

個人的に、シュー生地の焼きがもっと強い方が好きだけど。

クリームと、中の食感が気に入った。



あ、あと、



セーグル粉ベースのパン・オ・ルヴァン。



最近、“革新的なクラシック菓子”を求めているパティシエさんが多い。

でも、本当においしいケーキたちに出会えるか?


シリル・リニャックさん、というか、ここのお店のシェフパティシエ、ブノワさんは、“おいしいケーキたち”に出会わせてくれるパティシエさん

ただ、オープンしてから、ずっと、大忙しのようで、アトリエ(調理場)で寝泊まりしているようで

おいしいケーキを、ずっと、食べ続けられるように、お体も大事にして頂きたいです




La Patisserie by Cyril Lignac ~パティスリー・バイ・シリル・リニャック~
24 Rue Paul Bert 75011 Paris
7:00~20:00
月曜休

Sapin de Noel もみの木

2011年12月05日 | ちょっとした事・話
私のパソコンのデスクトップに載せた、

“クリスマスまでカウントダウンカレンダー”



クリスマスまで、あと、20日



で。

パリのあちこちで見かけるようになった、



もみの木


フランスは、“生”が人気

プラスチックで出来たものもあるけど。

やっぱり、ね。



土日は、パパさんが、がんばって運んでいるのを見かけた。

大きいと、大変ね


香りがね、良いんですよ。

ホンモノを飾ると


我が家は、狭いので、もみの木は飾らないけどね

SEBASTIEN GAUDARD セバスチャン・ゴダール

2011年12月04日 | お菓子屋さん


SEBASTIEN GAUDARD セバスチャン・ゴダールさん

に、行ってきた




もうね、待ったよ~

セバスチャン・ゴダールさんといえば、ピエール・エルメさんが離れたフォションのシェフパティシエを継ぎ。

高級デパート、ボン・マルシェにサロン・ド・テを出し。

と、有名パティシエさんの1人。



で、なぜに待っていたかというと



今年の、夏のバカンスが終わったら、始動するってうかがっていたのに…。

第一報は、“10月オープン”。

…10月って、31日あるんですけど…いつ?

みたいな


なにせ、フランスの改装工事は、期日通りに終わるためしがない

先日うかがったパティスリー、シリル・リニャックさんも、オープンしたは良いものの、まだ改装工事続いてたしね。



なので、10月、最後の週に行ってみたら、まだ、改装中。

11月の半ばに開くってうかがったのに、まだ…。

しかも、某有名な雑誌にも、

“10月オープン”

翌月にも、

“11月オープン”

って…



で、やっと、11月の終わりにオープンして

私も、12月に入っちゃったけど、やっと、買えた。





キレイな内装


外の、しっかりした緑色とは対照的に、うすい水色と、白がメインのマーブル。

かわいらしいショーケースと、照明



店内に入って感じたのは、

“からっぽ” 


大きなケーキ用のショーケースは、クラシックなケーキたちが並ぶものの、“白”、“クロ”、“茶”…。

1/3は空っぽ。


ヴィエノワズリーが並ぶであろう正面のショーケースは、5人用ブリオッシュが1つと、数えられる程度の、1人用ブリオッシュ
、のみ。


左側は、これまた半分以上が空いているチョコ用ケース&フルーツのコンフィのL字ショーケース。

正面全体に広がる壁に作り付けの棚も、さみしい状態



オープン前、まだ、改装中だった時に、1度、店内を見せてもらったんだけど。

お店の奥に、窓があって。

そこからアトリエ(調理場)が、見えるようになっていて。

良いなぁ、って、思ってたら

磨りガラス&格子で、全く見えなくなっていた



開放的なショーウィンドー。

選び抜かれた調度品。

な、だけに、残念。

個人的に、オープニングって、大切だと思うんだけどなぁ。





そんな中、買ったのは、












全部、クラシック。

ショーケースが大きかったから、ではない。

ケーキ、全部、ちっちゃ


味は、普通。

“ふ~ん”

みたいな…。


パリ・ブレストなんて、小指くらいの細さで、買う気が起きなかった

タルトもちっちゃいし、サブレの焼き色も薄くて、買おうと思わなかったし。



たまたま、ちょっと前に、オープンしたてのお店に行ったから、どうしても比べちゃうけど。

シリル・リニャックさんは、外観、店内ともに素っ気なかったけど。

パンがずらっと

小さいショーケースに入ったケーキたちも“選びたくなる”ケーキたちで。


“Appetissant おいしそう”だった。


私は、“有名シェフのケーキ”が食べたいわけではなく。

“おいしいケーキ”を探しているので。



来年、このショーケースや、棚の量を見ると、まだまだ発展しそうなお店なので。

来年、もうちょっと経ってから、また来てみよう




SEBASTIEN GAUDARD ~セバスチャン・ゴダール~
22 Rue des Martyrs 75009 Paris
月曜休

衝動買い。

2011年12月03日 | お気に入り
スーさんと散歩してたら

クリスマスのデコレーションを売っているお店を見つけて



いろいろ見てたら、

いろいろ買いたくなっちゃった




で、一番気に入ったものは、、、

在庫切れ



そのお店から、2km離れた所に、本店があるから、そっちに行けばあるかも。。

って聞いたので、来週、行ってみる事にして。



このお店で買ったのは、





恐竜の形の、チョコレート用の型

お顔がかわいらしくて


ただの、家の飾りになるか、実用としての購入か…

ようは、衝動買い



衝動買いといえば、



これね、

トイレットペーパー。


『これは、我が義弟(スーさんの弟)にピッタリではないか

と、購入。

こういうの、大好きなのよね。

(スーさんママも



しかし、来年の春まで、スーさんの実家には帰らない私達

コレだけ、宅配、頼んでみるか…?

私事で。。。

2011年12月02日 | ごあいさつ
毎日2回更新を目指している私ですが…、



12月から1月のはじめくらいまで、1日1回更新とさせて頂きます



繁忙期が、私の楽しみを…

とは、言いません

仕事,好きなので




こんな事を書いておきながら、毎年、年末の大忙しな時には、1回の更新ですら怠っている私ですが

今年は、それでも、がんばってみたいと思うのです



今年も、最後までお付き合い頂けたらうれしいです

Les magnolias レ・マニョリア

2011年12月02日 | 外食 レストランとか
フランスの北、ブルターニュ地方でがんばっている日本人のキュイジニエール(女性料理人)の友人が、パリに旅行に来ると言う事で。




Les magnolias レ・マニョリアさん

に行ってきた



ここのシェフ、名だたる有名レストランでスーシェフ(シェフのすぐ下の立場)を歴任されていた方。

タイユヴァン、トゥールダルジャン、ホテル・クリヨン…。

そして、今はパティスリーで有名な、フィリップ・コンティチーニさんの兄弟のターブルダンヴェール。

(ターブルダンヴェールでは、コンティチーニ兄が料理、フィリップさんがデザートを担当していた)



実は、夜9時の予約だったのに。

人数が1人増えるわ、パリ郊外にあるレストランで、行きの電車を間違えるわ

お店に着いたのは10時少し前。

もちろん、私達が最後の客となり…。

本当に、申し訳なく



それでも、シェフはじめ、皆さん、とっても良い人ばかり



そんなワケで、外観の写真はナシ



今回は、“シェフのお任せ料理”




アミューズに出てきた、左:かぼちゃとココナッのスープと、

右:一口サイズのお魚。




カモのフォア・グラ

に、付いてきたのは





コップと、巨大ストロー

グラスに入ったものは、あったかくて。

ストローに入ったものは、冷たくて。

新感覚の、“chaud froid ショー・フロワ” (←あたたかくて、冷たい。の意味:フランスの古典料理の1つ)

これがね、最後の方は、音が出ちゃう

ストローだけに

みんなで、顔を見合わせながら、笑っちゃう




パンは、自家製かな?

香ばしい、ゴマのパン。




フランスで、滅多に食べない、青魚

信用出来るレストランでないと、食べない私

生のマッシュルームと一緒に




付け合わせは、マグロのタルタル。


あ、私以外の人達は、



手長エビだった。

(私、アレルギー持ちなもので



そういえば、毎回注目しちゃう、カトラリー



オリジナル


で、



置かれたフォークとナイフ。


出てきたモノは、



サービスマンさん:『サンドイッチです』

…ハイ…???

一瞬、フランス語が分からなくなったのかと思った




この、液体を飲むと、サンドイッチの味がする、ってコト。

サンドイッチの中でも、フランスのサンドイッチの定番“ジャンボン・グリュイエール ハムとチーズのサンドイッチ”か、

クロック・ムッシュに近いかもね。

『ここのお店の、スペシャリテの1つですよ』

とは、今回の主役、料理人の女の子。

お店を予約したのは私なんだけど。

私より、お店の事、よく知ってる

ちゃんと、下調べ、してきてくれてるのね




紫キャベツが魚のウロコみたい




付け合わせは、レモンのカオリを利かせたホタテ貝。




お口直しのリンゴのジュース

飲み方が…




カモの香草パン粉焼き。




肉厚っっっ

パン粉の部分も、厚みがあるんだけど。

これがまた、ウマい

これだけ、パンに塗って食べたい位


お一人様、1つずつ~、と、



お鍋の中に、ジャガイモのピューレ

このピューレ、全部食べたの、私だけ

(料理人の女の子は仕様がないとして、

スーさんと、もう一人の男性陣、お腹、いっぱいだそうです


マカロンは、“マスタード味”

カモの合間に食べましょう

最後に、これだけ食べると、とっても刺激が強いの~




チーズは、フルム・ダンベール(青カビチーズ)のエスプーマ(泡状にしたもの)。

泡になっているから、食べやすいし、手前にある粉、オレンジの皮の粉末をかけると、さわやか~





小菓子に、


手渡された



これは?




“プッシュ・プッシュ”

押して、食べろ、と。

洋梨と、バニラと胡椒(?)のアイス。



終わりに近づいてきた





バナナと、チョコとピスタチオ。




手前から、

マンゴーのモンブラン、

パイナップルのコンポート、

コーヒーのタルト。


そして、



パリ・ブレスト。

…って、なんでやね~ん

混ぜて飲むと、パリブレストの味



もうね、毎回、料理が運ばれて来る度に、

期待と、笑いと、感嘆のため息と…。

あっという間のお食事タイム


なんていうかね、

“誰かを招待したい”

“誰かに教えたい”

って思わせるレストラン


おもしろいだけじゃなくて。

おいしい

お味は正統派


料理はもちろん。

お皿も、シルバー類も個性的で。

ユーモアのある盛り付け。


自然と,お客さんと、サービスマンさんの会話も弾む





〆の、わたあめとマシュマロ。

コーヒーも頂いたんだけど。

シェフがあいさつに来て下さったので、写真はナシ。


とっても、お優しいシェフで。

偶然、同席した料理人の女の子のシェフもご存知で。

パリ&フランスの今昔のお話をうかがったり。

いや~、遅くまでお邪魔してしまったのに、ありがとうございました


コチラのシェフは、もし、パリに進出したら、このお値段では、とても食べられないだろう と言われている方。

パリから、RERという、郊外へ出る電車に乗らなければいけないし(駅からは歩いて5分)、

遅くなっちゃったら、タクシー必須だけど。

行く価値のあるお店

多分、古典フランス料理が好きな人も、新しいフレンチが好きな人も、楽しめるんじゃないかと思う




Les magnolias ~レ・マニョリア~
48 Avenue de Bry 75094 Le Perreux / Marne
土曜昼、日曜、月曜休

Habitue 常連さん

2011年12月01日 | ちょっとした事・話
今回はちょっと、私の頭の中の事を。



私は、パティスリー(お菓子屋さん)に勤めているけれど。

パンも置いていて。



フランスの“パン”は、日本の“ご飯”と同じ立場。

だから、“常連さん”の中には、日本人がご飯を炊くのと同じ頻度でいらっしゃる方達も。


毎日いらっしゃる方。

2、3日に1回いらっしゃって、まとめ買いして冷凍する方もいれば、

朝ご飯用のヴィエノワズリーを買いにきて、お昼に、パンかケーキを買いにきて、夜は夜用のパンを買いにきて、なんて方も。



だから、日本のお菓子屋さんよりも、密着した関係が多い。

おしゃべり好きな人達が多いのも理由の1つかもね。



で、

あるご家族のお話。


私がここで働き始めて、2年半。

週に、5日 +α。

ママと一緒に来ていた3歳の女の子。

(毎回パンの購入に、“+α”は、ご自宅にお客様をお招きしてのパーティーの時に、予約して下さるケーキ購入)

去年の春から半年間、ビザの関係で働けなかった私。

復職した去年の秋、再開した女の子は、毎日、同じ帽子をかぶっていた。

オシャレなママで、いつも、(良い意味で)着せ替え人形のように、ステキなお洋服なのに。



私がいない間に、癌が発症したって聞いたのは、ちょうど、去年の今頃。

バゲットと一緒に、クリスマスモチーフのビターチョコを買うのが日課だった。



クリスマスが終わっても、私達は、このビターチョコを彼女の為に用意していた。


1月の半ば、

彼女のパパが、

『娘がいつも買っているチョコが欲しいんだけど』

と、やってきた。

いつも、ママと来ていた女の子。

はじめ、私は、彼女とパパが結びつかなくて…。

マダムに聞いて、初めて、彼があの子のパパなんだと知った。


それから、女の子も、ママも、パパも。

見なくなってしまった。


しばらくして、

女の子が、1月の終わりに亡くなった事を知った。


4月の復活祭に、久しぶりに、ママがいらっしゃって。

復活祭の卵を1つだけ、買っていかれた。


美人で、活発なフランス人マダムが、痩せこけて、お顔が真っ青だった。


『ボンジュール サヴァ? こんにちは、お元気?』

が、常連さんとの最初の会話。

でも、その時は、“サヴァ お元気?”なんて、とても聞けなかった。


夏のバカンスが終わって。

ママが、時々、お店に来て下さるようになった。

顔色は、少し、戻っていた。


最近は、週に1回位、いらっしゃるようになった。


でも、私は、まだ言葉にできない。

“サヴァ?” という一言。


今年もまた、クリスマス用のビターチョコレートを用意した。

去年と同じ。

でも、女の子は来ない。

この季節になると、どうしても、彼女の事を思い出してしまう。


ママは、以前と同じように笑顔を見せてくれるようになった。

世間話もするようになって。

ご自宅でのお招きパーティーも、再開されたみたい。


私は、考え過ぎなのか?

“サヴァ?” は、いつから言えるようになるのか…。




って、12月の初めに、こんな話で申し訳ない

ずっと、心に引っかかっていて。


次回からは、通常更新を