交響楽
谷川 俊太郎
ヴァイオリンを弾いている人は
おでこに汗をかいているというのに
シンバルを鳴らす人は
もうずいぶん長い間待っているようだ
音楽堂の外では
ぶなの樹が西風と響きあう
いたずら小僧たちが迷子の子犬と響き合う
一人の青年が一人の娘と響き合う
オーケストラはそれらすべてを歌っている
だから私も知るのだ
この世で
私に無縁なものは何ひとつないと
私もまた目に見えぬシンフォニイの
選ばれた奏者のひとりなのだと
ホルンを吹く人のほっぺたが
りんごのように丸くふくらむ
いまオーケストラはそに大きなのどで
世界中を歌っている
自分の心に残っている詩を出すと どうしても 谷川俊太郎に偏ってしまいますが 彼の詩はわかりやすく 心にすっと入ってくるものが 多いです
この詩に初めて出会ったとき この世の中を生きているものに 無駄なもの 自分と関係のないものはないということを 本当に実感しました 今でもはっきりと思い出します
谷川 俊太郎
ヴァイオリンを弾いている人は
おでこに汗をかいているというのに
シンバルを鳴らす人は
もうずいぶん長い間待っているようだ
音楽堂の外では
ぶなの樹が西風と響きあう
いたずら小僧たちが迷子の子犬と響き合う
一人の青年が一人の娘と響き合う
オーケストラはそれらすべてを歌っている
だから私も知るのだ
この世で
私に無縁なものは何ひとつないと
私もまた目に見えぬシンフォニイの
選ばれた奏者のひとりなのだと
ホルンを吹く人のほっぺたが
りんごのように丸くふくらむ
いまオーケストラはそに大きなのどで
世界中を歌っている
自分の心に残っている詩を出すと どうしても 谷川俊太郎に偏ってしまいますが 彼の詩はわかりやすく 心にすっと入ってくるものが 多いです
この詩に初めて出会ったとき この世の中を生きているものに 無駄なもの 自分と関係のないものはないということを 本当に実感しました 今でもはっきりと思い出します
こうして昔の記事にコメントを寄せてくださり感謝です。合唱の好きな方かと思います。私も大好きです。
コロナで歌うことがなかなかままならず 寂しい日々を送っています。早く 心置きなく歌える日が来てほしいです。