norinorimiffyの日記

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交響楽

2009年03月14日 | Weblog
       交響楽
         谷川 俊太郎
 ヴァイオリンを弾いている人は
 おでこに汗をかいているというのに
 シンバルを鳴らす人は
 もうずいぶん長い間待っているようだ
 音楽堂の外では
 ぶなの樹が西風と響きあう
 いたずら小僧たちが迷子の子犬と響き合う
 一人の青年が一人の娘と響き合う
 オーケストラはそれらすべてを歌っている
 だから私も知るのだ
 この世で
 私に無縁なものは何ひとつないと
 私もまた目に見えぬシンフォニイの
 選ばれた奏者のひとりなのだと
 ホルンを吹く人のほっぺたが
 りんごのように丸くふくらむ
 いまオーケストラはそに大きなのどで
 世界中を歌っている

 自分の心に残っている詩を出すと どうしても 谷川俊太郎に偏ってしまいますが 彼の詩はわかりやすく 心にすっと入ってくるものが 多いです 
 この詩に初めて出会ったとき この世の中を生きているものに 無駄なもの 自分と関係のないものはないということを 本当に実感しました 今でもはっきりと思い出します

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2 コメント

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谷川俊太郎と合唱曲 (susumu noguchi)
2022-02-08 10:24:13
涙があるだろう 今年も涙ながらの歌があるだろう、と始まる谷川俊太郎の「今年」は合唱曲となっています。東京に転勤して行ったM君が大好きでした。合唱団では東日本大震災と関連付けて指導をうけました。でもちょっと…と心当たりを探すと、なんと私が20歳の頃(昭和44年)に読んでいた粗雑な作りの谷川俊太郎詩集に「今年」がありました。懐かしや青春。昨年コロナの合間を縫って「今年」を歌ってM君を送り出しました。 福岡より
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susumi noguchiさんへ (norinorimiffy)
2022-02-08 20:48:27
ずっとブログを更新していませんが
こうして昔の記事にコメントを寄せてくださり感謝です。合唱の好きな方かと思います。私も大好きです。
コロナで歌うことがなかなかままならず 寂しい日々を送っています。早く 心置きなく歌える日が来てほしいです。
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