虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

サイドウェイ(2004/アメリカ、ハンガリー)

2006年07月24日 | 映画感想さ行
SIDEWAYS
監督: アレクサンダー・ペイン
出演: ポール・ジアマッティ    マイルス
     トーマス・ヘイデン・チャーチ   ジャック
    ヴァージニア・マドセン   マヤ
     サンドラ・オー    ステファニー

バツ1で小説家志望の教師マイルスは、大学時代のルームメイトで落ち目の俳優ジャックの結婚祝いに式前の1週間を二人でワインとゴルフ三昧で過ごすために出かける。

 これは今までの人生の恥ずかしい体験を穿り返されたような気持ちに襲われる。
 私は女だし、酒飲めないし(ワインの味なんて絶対にわからない)、実体験で積極的にアバンチュールを求めたこともないし(面倒だから、映像とか読書体験で十分なの)失恋経験さえもないという貧しい人生送ってますが、生きてれば思い出すだけでいたたまれない「きゃあ!」と叫びたい経験とか、やりきれない想いとか、報われない思いは積もっていきます。そういうものを刺激してくる映画なのでした。

 ノーテンキなジャックの後始末を引き受けてしまうマイルスもなんとなくわかるし、特別な日のワインをジャンクフード店の紙コップで煽ることになるのもたまらなく切なく、それしか無い様に思う。そしてラストは臆病だった彼が積極的に求める行動にでるのだ。
 ちょっと不安で、でもきっと…と温かい期待を抱かせてくれて、エンディングをゆったり聞く気分になりました。
 ただ、私だったらジャックをもっと叩きのめしたいですねえ。