ジャック・オーブリーシリーズの第一作。
時代はイギリスがナポレオンと対立していたころ。
ついてないめぐりあわせで乗艦なくくすぶっていたイギリス海軍海尉オーブリーに、念願の艦長となる命令が下る。
腕の良い医者マチュリンと知り合い、船医に迎えたジャックは、通商路とイギリスの制海権の生面線ともいえる海賊のうようよいるジブラルタルーマルタ間の海へ乗り出す。
帆船大好きな人には苦もなく読めるだろうけれど、船の用語がどっさり出てきて「これはどこだ?」「何だ?」と、はじめのうちは用語図解とか参照しまくらないと読み進めないですが、3分の1くらい読んでしまうと慣れてきていつものペース。
時代考証には定評のある本で、時代背景、風俗、海軍の組織などどこも隅々まで知っているようでその部分でのよどみが感じられないのはすごい。
ホーンブロワーもボライソーもちょこっと読んだだけで、私が夢中になった船関連の本ときたら、漂流記とアーサー・ランサム全集だけ。あまり勇壮なのはないので、口幅ったいことは言えないが、この本で面白かったのは、船医のマチュリン先生の登場。
船に素人で、でも博物学者並みの博覧強記、好奇心やたら旺盛で、時々艦長と合奏もしちゃう先生のおかげで、読者は当時の情勢だの知識だのを、無理なく詰め込まれることになってる。その過去もなかなか意味深。この先生は性格的にはかなり近代人で、それでいて中世的萬屋ドクターの面影がある。
それに、ふとめで美男ではない、勘はいいけど脳みそもちょっとだけ筋肉っぽい、おおらかそうなオーブリーと、マチュリンのコンビが友情深めていくのが読んでいて気分がいい。
帆船や、肉弾戦好きにはこたえられない本でしょうか。
映画「マスター・アンド・コマンダー」も楽しみではあるんだけど、この本の読後感は昔どおりですっきりさわやか。本の印象だけから言うと、映画も明朗闊達なムードになるかと思ったのに、予告編何度も見たけどいささか深刻そうでした。さて本当はどうなのか、早くDVD届かないかな~
時代はイギリスがナポレオンと対立していたころ。
ついてないめぐりあわせで乗艦なくくすぶっていたイギリス海軍海尉オーブリーに、念願の艦長となる命令が下る。
腕の良い医者マチュリンと知り合い、船医に迎えたジャックは、通商路とイギリスの制海権の生面線ともいえる海賊のうようよいるジブラルタルーマルタ間の海へ乗り出す。
帆船大好きな人には苦もなく読めるだろうけれど、船の用語がどっさり出てきて「これはどこだ?」「何だ?」と、はじめのうちは用語図解とか参照しまくらないと読み進めないですが、3分の1くらい読んでしまうと慣れてきていつものペース。
時代考証には定評のある本で、時代背景、風俗、海軍の組織などどこも隅々まで知っているようでその部分でのよどみが感じられないのはすごい。
ホーンブロワーもボライソーもちょこっと読んだだけで、私が夢中になった船関連の本ときたら、漂流記とアーサー・ランサム全集だけ。あまり勇壮なのはないので、口幅ったいことは言えないが、この本で面白かったのは、船医のマチュリン先生の登場。
船に素人で、でも博物学者並みの博覧強記、好奇心やたら旺盛で、時々艦長と合奏もしちゃう先生のおかげで、読者は当時の情勢だの知識だのを、無理なく詰め込まれることになってる。その過去もなかなか意味深。この先生は性格的にはかなり近代人で、それでいて中世的萬屋ドクターの面影がある。
それに、ふとめで美男ではない、勘はいいけど脳みそもちょっとだけ筋肉っぽい、おおらかそうなオーブリーと、マチュリンのコンビが友情深めていくのが読んでいて気分がいい。
帆船や、肉弾戦好きにはこたえられない本でしょうか。
映画「マスター・アンド・コマンダー」も楽しみではあるんだけど、この本の読後感は昔どおりですっきりさわやか。本の印象だけから言うと、映画も明朗闊達なムードになるかと思ったのに、予告編何度も見たけどいささか深刻そうでした。さて本当はどうなのか、早くDVD届かないかな~