虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

突然炎のごとく(1961/仏)

2004年07月21日 | 映画感想た行
JULES ET JIM
監督:フランソワ・トリュフォー
出演:ジャンヌ・モロー オスカー・ウェルナー アンリ・セール

 文学青年のフランス人ジム、ドイツのジュールはモンパルナスで出会い親友になる。彼らの前にある彫刻そっくりなカトリーヌという美しい娘が現れ、共に惹かれる。ジュールが彼女と結婚、国へ帰る。そして第1次大戦。戦争後、ドイツにジュール夫妻を訪ねたジムは…

 これもBS2でみましたが、映像は傷んでるようでした。ちょっとだけどフィルムに雨降ってました。
 これは、なんといってもジャンヌ・モローの映画。
 ジャンヌ・モローのカトリーヌの、一人の男に安住できない奔放さが浮いて見えない、彼女なら、という感じで捉われない女を納得させてしまう魔力はさすが。今の心のままに生きて、死をも恐れない。というより、彼女には現在がすべてだから死という未知への恐怖は普通の人間とは感覚が違うのだろう。「追いかけて」のシーンは実に象徴的。こういう人に心をからめとられたらたまんないなあ、と思いつつ実に魅力的。
 オスカー・ウェルナーも、「心をからめとられて」ちょっと病的になった夫を実にうまく演じていたと思う。ジム役の青年が芸術家だけど、いかにも常識人的な穏やかさがあって、彼女に引きずられて、でもついて行ききれない男にはまっていた。
 ラストのなぜか軽快な音楽が印象的。
 それに戦場のシーンはかなり迫力があった。