虫干し映画MEMO

映画と本の備忘録みたいなものです
映画も本もクラシックが多いです

タンゴレッスン(1997/米)

2004年07月03日 | 映画感想た行
THE TANGO LESSON
監督:サリー・ポッター
出演:サリー・ポッター パブロ・ヴェロン

 出演者全員自分の役で、でもドキュメンタリーではない、というか、そうかもしれないけどやっぱり違う。タンゴに魅せられた女性映画監督が、一流ダンサーからレッスンを受け、パートナーになり、映画の話もすすめていく…という展開だけど、これはダンスという表現を知ってしまった人の、ダンスで描いてゆく男女の愛欲の会話ですね。

 私は高校の体育の時間以外で社交ダンスというものをやったことないです。あれはほとんど取り組みでした。この映画を見ていると、タンゴは男の欲望の奔流であり、女は優雅に流れに乗れなきゃだめなんですね。まあ、自分自身が固まっちゃった年頃の女の愛欲への乗り方、みたいな見方ができなくもないですが。(えらそ~…冷や汗)
 映画監督であるヒロインのイメージ世界だけがカラーで、後はちょっと赤っぽいモノクロ画面。でもカラーのシーンはそれほど重要に思えない。なんたってダンスシーン。特にラストの男三人、女一人でのダンスは、導入への男たちの位置から、踊りながら扉一枚開くと広いホールへ空間が移る一瞬、ダンスがホール内を流れてゆく(そんな感じ)。官能的です。

ラストのポッター自身の歌は、「あなたは私、私はあなた」なぜでしょうか、思わず「嵐が丘」読まなくちゃ、という気分になりました。私実はキャサリンの「私はヒースクリフなの」という叫びがあまりよくわかってないのです。

未来のイヴ  リラダン著

2004年07月03日 | 
今日は、再来週のピアノ発表会のリハーサルの手伝い。
出番が済めば見てるだけで、テレビの3倍くらいスローテンポのドラえもんとか、たどたどしい「びっくりシンフォニー」のお子様メドレーを聞きながらリラダンの「未来のイヴ」読んでいました。

これは、恋した女性の持つ高雅な姿と裏腹の魂の卑俗に悩む青年貴族のために、発明家が恋人そっくりの人造人間を作る話です。結局のところ皮肉な結末になりますが。
今日は、逃げ場のない状況で1冊しか持たずに、その人造人間が作られるまでのところを丹念に読もうという計画でした。古典うんちくオンパレードで発明家を紹介する部分と、人造人間に姿を写した女性のどこが気に入らないか、を紹介する部分。
案の定眠くなった。やっぱりここを味わうのは私には無理みたい。というわけで後半は次回へ。