混成団体戦で金メダルを取ったアン・サンは東京五輪で初の2冠に輝いた。30日に開かれる女子個人戦でアーチェリー史上初の3冠を狙う。

2021-07-26 10:15:03 | 韓国文化

韓国、女子アーチェリー団体戦で金メダル…不滅の「五輪9連覇」

登録:2021-07-26 06:36 修正:2021-07-26 06:53

 

初出場のカン・チェヨン、チャン・ミンヒ、アン・サン 
ロシアオリンピック委員会に6-0で圧勝 
1988年五輪以来、不敗神話続く
 
 
女子アーチェリー韓国代表のアン・サン、チャン・ミンヒ、カン・チェヨン選手が今月25日、夢の島公園アーチェリー場で行われた東京五輪女子アーチェリー団体戦で、互いを励まし合っている=東京/聯合ニュース

 「金-金-金-金-金-金-金-金-金」

 自分の目を疑うほどの大記録だ。2020東京五輪に出場した女子アーチェリー代表チームの選手らが、韓国選手団に二つ目の金メダルをもたらした。1988ソウル五輪でアーチェリー団体戦が始まって以来、これまで9回行われた五輪で女子アーチェリー韓国代表は全て金メダルを獲得した。照り付ける熱い東京の太陽よりも眩しく輝いていた。

 女子アーチェリー韓国代表のカン・チェヨン(25)、チャン・ミンヒ(22)、アン・サン(20)は25日、夢の島公園アーチェリー場で行われた女子団体戦決勝で、“難敵”ロシアオリンピック委員会をセットスコア6-0(55:53/56:53/54:51)で破った。ロシアは過去、ドーピングサンプル操作問題が明るみに出たことで、今大会にロシアオリンピック委員会として出場した。

 これで韓国は、女子アーチェリー団体戦9連覇という大記録を打ち立てた。韓国は1988年ソウル五輪でアーチェリー団体戦が始まって以来、バルセロナ、アトランタ、シドニー、アテネ、北京、ロンドン、リオデジャネイロ大会をすべて制覇したのに続き、東京でも韓国の国旗を掲揚することになった。「女子アーチェリーは金メダルを取って当たり前」というプレッシャーを乗り越えて積み上げた金字塔だ。

 同日競技に出場した代表チーム選手は全員、今大会が五輪初出場。しかし、五輪の舞台という負担は全く感じていないようだった。むしろ試合中ずっと笑顔を見せるなど、雰囲気が良かった。実力も圧倒的だった。代表チームは準々決勝でイタリアを6-0で下し、準決勝では日本を抑えて勝ち進んだベラルーシを5-1で破った。決勝戦も6-0の完勝だった。1セットも取られない完璧な勝利だった。アーチェリー団体戦は、1セットを取ると2点、引き分けになると1点が与えられる。

 徹底したトレーニングが功を奏した。代表チームは、昨冬から夢の島公園アーチェリー場をそのまま移したような選手村内の専用練習場で毎日のように特訓を行ってきた。地震などの特殊状況に備え、さまざまなメンタルトレーニングも行いながら、地道かつきめ細かい訓練を重ねてきた。新型コロナウイルスへの感染を懸念し、外部の出入りはもちろん、外部の人との接触も完全に遮断するほど徹底していた。

 
 
五輪団体戦9連覇の大記録を打ち立てた女子アーチェリー韓国代表チームの(左から)アン・サン、カン・チェヨン、チャン・ミンヒ選手が今月25日午後、東京の夢の島公園アーチェリー場で行われた決勝戦で金メダルを確定し、喜んでいる=五輪写真共同取材団//ハンギョレ新聞社

 まだ若い上、実力も備えており、将来も期待される。特に身体能力とパワーに優れているのが強みだ。韓国アーチェリー代表チームのリュ・スジョン監督は「韓国女子アーチェリー史上最高レベル」だと評価する。実際、カン・チェヨン(171センチ)、チャン・ミンヒ(175センチ)、アン・サン(172センチ)の3選手とも身長が170センチを超える。かつて「神弓」と呼ばれた選手らはアン・ボベ(168センチ)を除けばほとんどが平均的な身長だった。

 リュ監督は「背が高いだけに力があるので、カン・チェヨンやチャン・ミンヒらは重い男性用の弓矢を使っており、揺れが少ない」と説明したが、特に同日試合が行われた夢の島は東京湾に作られた人工島であるため、海風が強く、韓国代表チームの強みがより際立った。残りの女子個人戦も夢の島で開かれるため、大きなメリットになりそうだ。

 先に行われた混成団体戦で金メダルを取ったアン・サンは東京五輪で初の2冠に輝いた。30日に開かれる女子個人戦でアーチェリー史上初の3冠を狙う。アン・サンは代表選抜戦で3位となり、最後に代表入りした最年少メンバーだが、特有の強い精神力で韓国選手の中で2冠第一号のタイトルを手にした。「うまくやってきたし、うまくやっているし、うまくやっていける」という彼女のつぶやきが個人戦でも通用するかどうか注目される。

 見通しは明るい。アン・サンは23日に開かれた女子個人予選ランキングラウンド(順位決定戦)で、72発合計680点で五輪新記録を塗り替え、すでに力を証明した。決勝ラウンドに進出した64人の中で1位になったのは言うまでもない。アンは自信に満ちている。試合に出場する前から「目標は1位」だと語っており、混成団体戦で優勝した後は「もう一度愛国歌(韓国の国歌)を聴きたい」という希望も明らかにした。

 アン・サンがすでに女王としての風格を漂わせており、他国の選手にとっては強いプレッシャーになるものとみられる。特に特有の「ポーカーフェイス」が強みに挙げられる。リュ・スジョン監督は「最近は外国選手も(実力がかなり向上し)韓国の女子アーチェリー選手を見ても気後れしない。しかし、サン(アン・サン)には恐れをなして、実力を発揮できない場合がある。思いっきり弓を射る上、最後までポーカーフェイスを維持するからだ」と説明した。アン・サンは24日の混成団体戦の時も落ち着いた様子で、何度も「ファイティン!」と叫ぶキム・ジェドク(17)と対比を成していた。まるで氷(アン・サン)と火(キム・ジェドク)のようだった。

 代表チームのキャプテン、カン・チェヨンも同日、金メダルを獲得し、2016リオ五輪で代表チームに選ばれなかった無念を晴らした。カン・チェヨンは当時、世界ランキング1位だったにもかかわらず、代表選抜戦で3位と1点差の4位となり、苦杯をなめた。チャン・ミンヒも同日、初めて五輪メダルを手にした。両選手はアーチェリー個人戦で大会2冠を狙う。

 一方、男子アーチェリー代表チームは26日、同じ場所で団体戦金メダルに挑戦する。

東京/イ・ジュンヒ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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組織委員会は徹底した防疫を強調しているが、日本現地に到着して初めて目撃した場面はマスクをつけずに荷物を下ろす空港職員の姿だった。

2021-07-25 10:49:27 | コロナ対策:国民の命を守れ!

韓国では想像もできない「ノーマスク」、東京のあちこちで発見

登録:2021-07-24 06:37 修正:2021-07-24 07:17
 
イ・ジュンヒ記者のドキドキ!東京 
空港やプレスセンターでも鼻出しマスク、あごマスク多数見られる 
五輪組織委に「懸念」を伝えても「上部に伝える」と言うだけ 
 
東京のメインプレスセンター(MPC)に新型コロナウイルス予防のための規則が書かれたパネルが立てられている=東京/AP・聯合ニュース

 東京五輪の本格的な日程が始まった。しかし、依然として競技以外の要素に注目が集まっている。特に新型コロナウイルスの感染拡大という未曾有の状況で大会が開かれることから、防疫に対する世論の関心が高い。マスコミが連日「コロナ五輪」になるのではないかという懸念を示しているのもそのためだ。

 最近、韓国でも新型コロナ感染者が急速に増えているが、東京で五輪関連の取材をしていると、韓国市民の防疫意識が非常に高いことを何度も痛感させられる。韓国では想像もできないことが、世界的なスポーツの祭典が開かれるここ東京では時々起きているからだ。

 組織委員会は徹底した防疫を強調しているが、日本現地に到着して初めて目撃した場面はマスクをつけずに荷物を下ろす空港職員の姿だった。組織委員会が用意した防疫タクシーでホテルに移動したが、当のタクシー運転手はマスクをきちんとつけていなかった。ボランティアや組織委の関係者たちに声をかけると、マスクを下ろして答える場合もしばしばある。

 記事で連日防疫への懸念を取り上げている海外取材陣も問題だ。東京のメインプレスセンター(MPC)にはマスクを着用しない海外メディアの記者たちがかなりいる。鼻を出すなど、マスクをきちんと着用していない事例は数えきれないほどだ。防疫指針を破っても制止する人がいない。21日、組織委員会側に「危険を感じる。常時監督できるスタッフを配置してほしい」と要請したが、「上部に伝える」と言うだけで、状況は変わらなかった。

 日本国内では、海外からの訪問客が防疫規則を違反し、屋外で酒を飲む姿などがメディアに報じられ、世論が悪化している。選手村で生活する選手とは違って、取材陣などは到着後2週間後には、現地の人と自由に接触できる。市民の不安が高まるのは、当然のことだ。SNSでインタビューに応じたタカセユリさん(27)は、(海外からの訪問客や取材陣に対する)懸念を示した。本紙の取材陣がホテルで隔離中であることを伝えると、彼女は「このようなことを申し上げるのは少しおかしいかもしれませんが、防疫規則を守っていただき、本当にありがとうございます」と語った。

 
海外メディアの記者たちが今月21日、メインプレスセンター(MPC)の記者室でマスクをつけずに仕事をしている。同日午後4時から約30分間、記者室を観察した結果、10人以上の記者がマスクを着用しておらず、正しくつけていない人も多かった=イ・ジュンヒ記者//ハンギョレ新聞社

 最も大きな問題は組織委員会にある。組織委は形式的なジェスチャーだけではなく、競技会場やメインプレスセンター内部でのマスク着用のような基本的な問題に気をつけなければならない。「マスクをきちんと着用してほしい」と注意もせず、どうやって安心・安全な五輪を開催するのか、疑念を抱かざるを得ない。大会が始まると、取材陣は選手たちとの接触が増える。

 数多くの選手が五輪開催の可否に気をもみながら、長い間、努力を重ねてやっと出場した大会だ。何よりも大会が終われば取材陣などは帰国するが、約1億3000万人の日本人たちはここで生きていかなければならない。

 20日に東京で開かれた国際オリンピック委員会総会では、「より速く、より高く、より力強く」というこれまでの五輪のモットーに、「一緒に」(Together)が加わった。マスクをきちんとつけるだけでも、身をもって五輪のモットーを実現することになったわけだ。

 取材陣も五輪参加者であることを肝に銘じなければならない。1日に何度も「マスクは鼻まできちんと覆わなければなりません。どうかお願いします」と叫びたくなるのを堪えている。

東京/イ・ジュンヒ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
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五輪史上初の「男女共同旗手」(選手代表団の先頭に立ち旗を持つ役目を引きうける人)が適用された2020年東京五輪の開会式で、韓国・中国・日本の旗手ごとの特色が関心を集めた。

2021-07-24 17:10:15 | スポーツは世界をつなぐ!

東京五輪開会式、旗手に韓国・中国・日本の特色が表れた

登録:2021-07-24 07:24 修正:2021-07-24 08:37
 
韓国選手団の旗手はキム・ヨンギョン選手とファン・ソヌ選手で「世代交代」を表現 
日本は多様性と調和…中国は長身選手で「大国主義」
 
 
韓国女子バレーボールの五輪代表チームのキム・ヨンギョン選手が21日午後、東京有明アリーナで練習をしている/聯合ニュース

 五輪史上初の「男女共同旗手」(選手代表団の先頭に立ち旗を持つ役目を引きうける人)が適用された2020年東京五輪の開会式で、韓国・中国・日本の旗手ごとの特色が関心を集めた。各国は、五輪で目指そうとする価値を、選手団代表であり国家の顔である旗手を通じて象徴的に示す。

 大韓民国は、1988年生まれのキム・ヨンギョン選手(女子バレーボール)と2003年生まれのファン・ソヌ選手(競泳)を共同旗手にした。二人は韓国スポーツの現在と未来を象徴する人物だ。選手団の主将であるキム・ヨンギョン選手は、2012年のロンドン、2016年のリオに続き3回目の出場となり、最後のメダル獲得に乗りだす。パク・テファン選手に続く韓国競泳界の新鋭として登場したファン・ソヌ選手は、男子自由型100メートルの韓国新記録と自由型200メートルの世界ジュニア記録を保有しており、13年ぶりにメダルを獲得する期待がかかっている。2020年東京五輪が人生初の五輪であるファン・ソヌ選手と最後の五輪となるキム・ヨンギョン選手は、韓国スポーツの「世代交代」を意味している。開催国である日本の言語の順序とIOCの順序にしたがい、大韓民国の選手団は開会式で103番目に入場した。

 
 
米国NBAのワシントン・ウィザーズ所属で2020年東京五輪の日本選手団の旗手の八村塁選手=NHKのウェブサイトよりキャプチャ―//ハンギョレ新聞社

 日本は、「多様性」と「調和」を大会の目標のうちの一つとして掲げた東京五輪の趣旨にしたがい、米国プロバスケットボール(NBA)の選手の八村塁選手(23)と、レスリングの須崎優衣選手(22)を共同旗手に選定した。アフリカのベナン出身の父と日本人の母の間に生まれた八村選手は、日本人として初めて、2019年のNBAドラフトで1巡目9位でワシントン・ウィザーズに指名された。須崎選手は2017年と2018年の世界レスリング選手権の女子フリースタイル50キロ級の優勝者で、今回の五輪でもメダル獲得の可能性が高い選手に挙げられている。両選手は身長差(八村選手203センチメートル、須崎選手153センチメートル)も大きく、開幕式を見守る人々の注目を集めた。

 
 
2020年東京五輪の中国選手団の旗手の一人である朱テイ選手=中国中央放送(CCTV)のウェブサイトよりキャプチャ//ハンギョレ新聞社

 今回の五輪で総合1位を狙う中国は、長身の旗手を先頭に立て、「大国主義」を強調しに出た。リオ五輪のテコンドー金メダリストである趙帥選手(26)とバレーボールの朱テイ選手(27)の身長は、それぞれ188センチメートルと198センチメートルになる。中国は1984年ロサンゼルス五輪から、身長が高い男子バスケットボール選手を旗手に選んできた。2004年アテネ五輪と2008年北京五輪では、226センチメートルの姚明選手が旗手として選手団を導いた。しかし、東京五輪では、男子バスケットボールの予選で代表チームが脱落し旗手選定の変化は避けられないこととなり、朱テイ選手は女子選手として初めて旗手として活躍することになった。

チャン・ピルス記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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現在、コロナの状況は最悪へと向かっており、五輪が途中で中止される可能性すら提起されている。マスクとともに、史上最も奇異な17日間の熱戦(8月8日閉会式)が待っている。

2021-07-23 09:58:25 | いったいどうしていたのか?

日本の「憂鬱な宴」…かつてない奇異な五輪、開幕

登録:2021-07-23 06:12 修正:2021-07-23 08:05
 
東京五輪、紆余曲折の末、23日開幕 
応援のない競技…開会式も無観客 
コロナ悪化時は途中で中止の懸念も 
韓国は29種目354人が参加
 
五輪のシンボルマーク=東京/新華・聯合ニュース

 新型コロナウイルス感染症で1年延期されていた2020東京五輪が、23日に東京の国立競技場で紆余曲折の末、幕を開ける。今大会はコロナを理由として不参加を宣言した北朝鮮、ギニアを除いた国際オリンピック委員会(IOC)所属の204の国と地域のオリンピック委員会(NOC)所属チームと、2016リオ五輪から参加している難民チームが出場し、33種目で339個の金メダルなどを競う。日本で夏季五輪が開かれるのは1964年以来57年ぶり。

 感染症による史上初の大会延期から絶え間ない中止論争まで、それこそ以前とは全く異なる全世界のスポーツの祭典だ。前例のない大会だけに、開会式もこれまでとは全く違う雰囲気の中で行われる。

 まず開会式は、6万8000人が収容できる国立競技場は無観客。IOCや日本政府などは、今大会を有観客で行うために今月初めまで検討を重ねてきたが、東京を中心として日本国内でコロナ感染者が急増したことから、結局は貴賓と大会関係者だけが出席することになった。そのため、史上最も静かな五輪開会式が予定されている。

 開会式の花とされる選手団の入場も簡素化される。IOCなどは選手の入場人数に制限を設けてはいないが、各国の選手団は最小限の人数のみを入場させることを検討している。今大会に29種目354人の選手団(選手232人、役員122人)を送った韓国も、コンディションの調整や安全の問題などを考慮し、旗手のキム・ヨンギョン(女子バレーボール)、ファン・ソヌ(水泳)をはじめとする選手26人を含む32人ほどを参加させるにとどめる方針だ。韓国の入場は103番目。開会式の行事も大幅に縮小される。2011年の東日本大震災の犠牲者、全世界のコロナによる死者を追悼する時間などが設けられる見通しだ。

 「静かに」行われるのは開会式だけではない。全日程にわたり96%の競技が無観客で行われる。ほとんどの選手が家族の応援などを受けられずに順位を競わなければならない。表彰式も沈黙の中で行われる。選手たちはマスクをしたまま参加し、メダルも自ら首にかけなければならない。記念撮影のための抱擁も、セレモニーの定番となっている「メダルを噛むこと」も禁止される。握手も同様だ。競技をすべて終えた選手は、48時間以内に選手村を離れなければならない。個人的な日程を終えて他の競技場で自国選手を応援する風景も、今回の五輪では見られない見通しだ。

 現在、コロナの状況は最悪へと向かっており、五輪が途中で中止される可能性すら提起されている。マスクとともに、史上最も奇異な17日間の熱戦(8月8日閉会式)が待っている。

東京/イ・ジュンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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ある政府の専門家は「重要なのは、まだ4億人以上が抗体を持っていないこと」だとし「感染症はまだ終わっておらず、第2の流行はまだ続いている」と述べたと「ヒンドゥスタン・タイムズ」は伝えた。

2021-07-22 10:30:47 | いったいどうしていたのか?

「コロナ地獄」インドの逆説…未接種者の5人に3人が抗体保有

登録:2021-07-22 05:16 修正:2021-07-22 09:17
 
未接種の5人に3人が保有…全体では3分の2 
知らぬ間にウイルスにさらされ抗体できていた
 
 
21日、インドのパンジャーブ州アムリトサルのある寺院で、イスラム教の祭りイード・アルアドハーを迎え、ムスリムたちが祈っている=アムリトサル/AFP・聯合ニュース

 予防接種を受けていないインド国民の5人に3人が新型コロナウイルスに対する抗体を持っていることが分かった。

 20日(現地時間)の「ヒンドゥスタン・タイムズ」などの報道によると、この日、インド医学研究評議会(ICMR)は、コロナワクチンを接種していないインド人の62.3%がコロナに対する抗体を持っていることが分かったと発表した。インド人のかなりの数が本人も知らない間に新型コロナウイルスにさらされ、抗体が生成されたと推定される。

 今回の研究は、インドの21の州の70カ所において2万8975人を対象として行われた。このうち1万2607人はワクチンを接種しておらず、1次接種者は5038人、2次接種まで終えている人は2631人だった。

 未接種者のうち、抗体を保有していた人は62.3%を占め、1次接種者は81%、2次接種者は89.8%が抗体を保有していた。全体では67.6%で、インド人の3人に2人が抗体を持っていた。これは1月の調査時の24.1%の3倍近い。

 現在のインドのワクチン接種率22%と比べると、実際の抗体保有者ははるかに多いことになる。米国のジョンズ・ホプキンス大学のコロナ統計によると、この日現在のインドの累計感染者数は3117万人で、米国に次いで2位。死者数は41万4000人で米国、ブラジルに次いで3位。インドの人口は14億人にのぼる。

 一部の専門家は、新しい変異株の出現などの変数が生じない限り、インドで再びコロナ大流行が起きる可能性は低いということを示す、と解釈している。しかし、ある政府の専門家は「重要なのは、まだ4億人以上が抗体を持っていないこと」だとし「感染症はまだ終わっておらず、第2の流行はまだ続いている」と述べたと「ヒンドゥスタン・タイムズ」は伝えた。

 一方、インドにおけるコロナによる死者は公式集計の10倍以上いるとの研究結果が発表されている。米国のグローバル開発センター(CGD)は独自の分析モデルにもとづいて調査を行い、昨年のコロナ禍発生から先月までに340万~470万人のインド人がコロナで死亡したとの推定を示した。インド政府が集計した公式の死者数41万4000万人の10倍ほどになる。

チェ・ヒョンジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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