米国ワシントンポストは24日(現地時間)、ウクライナ軍が砲弾不足のため一部の戦線で計画していた作戦を放棄するなど、軍事的困難が深刻化しているとして、このように報じた。

2023-12-27 09:16:13 | しらなかった
 

ウクライナ、砲弾不足で作戦放棄も…

「あとどれくらい持ちこたえられるか」

登録:2023-12-26 05:12 修正:2023-12-26 06:33
 
 
ウクライナの将兵たちが24日のクリスマスイブに笑顔でクリスマスツリーの装飾物であるディドゥフを手に持ち伝統的なドーナツを味わっている/AFP・聯合ニュース

 ロシア軍の侵攻に対抗して戦っているウクライナ軍の砲弾不足がますます厳しくなっている。

 米国ワシントンポストは24日(現地時間)、ウクライナ軍が砲弾不足のため一部の戦線で計画していた作戦を放棄するなど、軍事的困難が深刻化しているとして、このように報じた。

 ウクライナ南西部のザポリージャ戦線の第128山岳攻撃旅団の関係者は同紙に「目標物が小さい場合、例えば迫撃砲で砲撃するほどの目標物であれば、せいぜい合計で5発か7発程度しか供給を受けられない」と述べた。この関係者は「兵士たちは非常に疲れている。今でも戦おうとする意志は強いが、意志だけでは戦争に勝つことができないのが現実」だとしたうえで、「兵器については数的優位を守れず、状況が悪化した場合、私たちがどれくらい持ちこたえられるか確言できない」と述べた。

 155ミリ曲射砲を運用する第148砲兵旅団の砲兵は最近、ザポリージャ戦線から東部戦線に移動した後、劇的な差を感じていると語った。その砲兵は「かつては1日に敵の目標物1個あたり平均50発、多い時は90発ずつ撃ったとすれば、今は10~20発しか撃てない」と語った。また「1日に砲弾10発で何ができるのか。この程度では、敵の陣地を攻撃するどころか、相手からの攻撃に効果的に対応するにも足りない」と述べた。

 実際、ウクライナ軍は昨年2月のロシアの侵略以来、砲弾不足に苦しめられ続けてきた。ところが最近、米国と欧州ののウクライナ支援が停滞しており、砲弾不足がよりいっそう激しくなっている雰囲気だ。

 ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は今月の初めに米国を訪問し、米国のジョー・バイデン大統領が約束した600億ドル(約8兆5000億円)規模の支援を急いで履行するよう要請した。しかし、米国共和党が議会でウクライナ支援が含まれる予算案について、議論の多い米国南部の国境を強化する措置と連係して処理するという方針を固守しているため、予算案の今年中の通過は難しくなった。欧州連合(EU)でも、ハンガリーのビクトル・オルバン首相が14日にEU首脳会議で反対し、500億ユーロ(約7兆8000億円)規模のウクライナ軍事支援案は通らなかった。

 このように米国と欧州の支援が遅れ、ウクライナ軍の活動が停滞する間、ロシア軍の攻勢は続いている。南部と東部の戦線でロシア軍に対抗しているウクライナ将兵たちは「ロシア軍がウクライナと同じように砲弾不足に陥っているという感じは受けない」と口をそろえている。

 ロシアは、米国と欧州の経済制裁にもかかわらず、様々な密輸組織などを通して禁輸措置が取られている重要な兵器の部品などを持ち込み、軍需産業を運営して前線に兵器を供給しているとみられる。ロシアはまた、北朝鮮との軍事協力を通じても、一部の軍需物資を調達していることが分かった。駐北大西洋条約機構(NATO)米国大使のジュリアン・スミス氏は先週、北朝鮮がコンテナで1000個に達する軍事装備と砲弾、弾薬をロシアに支援したことを把握していると述べた。

 もちろん、ウクライナに対する西側の軍事支援が途絶えたわけではない。オランダは最近、F-16戦闘機18機をウクライナに支援することを明らかにした。日本も22日、米国にパトリオットミサイルを輸出できるよう「防衛装備移転三原則」の運用指針を改正した。米国はこの物資を受け取る代わりに、自国が保有するミサイルをウクライナに支援する。日本がウクライナを「迂回支援」できるようになるわけだ。

 ウクライナ軍の第24独立突撃大隊の公報将校であるイバン・ザドンチェウ氏は「部隊の砲撃量が昨年夏に比べて90%も減った」とし、「(今)砲弾を支援することが、ウクライナが崩壊した後にポーランドとバルト海の諸国を武装するより費用が安いことを理解してほしい」と述べた。

パク・ピョンス先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする