王部長は、2泊3日の訪韓日程中にカン・ギョンファ外交部長官との会談などの公式日程だけでなく、政府与党の主要幹部とも幅広く会談する予定となっており、背景に関心が集まっている。

2020-11-26 12:35:08 | 中国を知らなければ世界はわからない

文大統領、きょう王毅外相と会談…

習近平の訪韓時期の確定は未知数

登録:2020-11-26 03:52 修正:2020-11-26 07:09
 
「バイデン時代」の朝鮮半島情勢などについて議論 
中国「五輪自由交流について論議の可能性」
 
中国の王毅外相=北京/AP・聯合ニュース

 25日に訪韓する中国の王毅・外交担当国務委員兼外交部長は、26日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領を表敬訪問し、両国の懸案について意見を交わす予定だ。王部長は、2泊3日の訪韓日程中にカン・ギョンファ外交部長官との会談などの公式日程だけでなく、政府与党の主要幹部とも幅広く会談する予定となっており、背景に関心が集まっている。

 大統領府は25日、文大統領が26日午後に大統領府で王部長と会談すると明かした。両国は8月末に、習近平国家主席の訪韓について、「コロナ禍が安定し、条件が整い次第、早期に実現させることで合意」していることから、これについて議論される見通しだ。ただ、韓国での新型コロナウイルス感染症の再拡散により、具体的な日程が決められるかは未知数だ。そのほかに、米国のバイデン新政権発足を控え、朝鮮半島情勢の変化、朝鮮半島の非核化と平和体制構築に向けた方策などについても話し合われるものと見られる。文大統領が王部長と会談するのは昨年12月以来。

 中国のメディアは王毅部長が、新型コロナ防疫協力策▽朝鮮半島問題▽バイデン政権発足後の両国関係などについて幅広く議論する見込みだと報じた。特に来年の東京五輪と2022年の北京冬季五輪を控え、韓中日3カ国間で共同防疫システムを構築し、自由な人的交流を可能にする方策についての議論が行われるという観測も出ている。しかし、騰訊網などは「韓国のコロナ禍が再び悪化しており、習主席訪韓の具体的な日程についての議論は今後に持ち越される可能性がある」との見通しを示している。

 王部長の今回の訪韓で目を引くのは、詰め込まれた非公式日程だ。与党内の代表的な「中国通」にすべて会うかたちだ。26日に晩餐会を主催する共に民主党のイ・ヘチャン前代表は、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領や文在寅大統領の特使として中国を訪問し、THAAD(終末高高度防衛ミサイル)問題に関する特使としても訪中したことで知られる。与党関係者は「(イ前代表と)縁があるので、気軽な席として用意されている」と述べた。ただ、イ前代表の水面下での影響力が強いだけに、談笑が交わされるだけということはないだろうと見られている。王部長が27日に表敬訪問するパク・ピョンソク国会議長は、2017年5月に一帯一路国際協力サミットフォーラムに文在寅大統領の特使として参加している。

 特に目立つ日程は、ムン・ジョンイン大統領統一外交安保特別補佐官や民主党のユン・ゴニョン、ホン・イクピョ両議員らとの朝食会だ。ムン特補は韓国の代表的な「米国通」でありながら「韓国の自律的外交」の必要性を力説してきた。「大統領の腹心」とされるユン議員は最近訪米し、民主党の関係者とも会っているため、韓米両国の動向に明るいといえる。中国側との接触が多い外交消息筋は「中国の関心がすべて米国に注がれているため、米国の動向に関する質問が多い」と述べた。米国の新政権発足を前後して、韓米関係の変化が韓中関係に及ぼす影響、北朝鮮問題に対する韓中の役割などについて、幅広く意見交換が行われるとみられる。

キム・ジウン、イ・ワン記者、北京/チョン・インファン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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