滅び行く都市を蘇らせたスペイン・ビルバオのグッゲンハイム美術館のように、大邱澗松美術館も沈滞に陥った大邱の都市ブランドを引き上げられると信じる

2019-04-28 10:57:10 | 韓国文化
澗松美術館、2022年に大邱へ
登録:2019-03-26 20:45 修正:2019-03-27 08:29


40億円投じ大邱澗松美術館を建設 
国宝・宝物など320点を常設展示

          

国宝135号に指定された申潤福の『風俗画帖』中の「溪邊佳話」=大邱市提供//ハンギョレ新聞社

 澗松(カンソン)美術館の所蔵美術品を、大邱(テグ)に移して展示する「大邱澗松美術館」が2021年末に完工する。

 大邱市は26日「大邱澗松美術館の設計を公募している。今年下半期に設計が終われば、来年に工事を始め、2021年末に完工する計画」と明らかにした。大邱澗松美術館は、大邱市寿城区(スソング)三徳洞(サムドクトン)の大邱美術館の隣に地下1階、地上3階、延床面積8300平方メートル規模で作られる。

          

          国宝270号「青磁母子猿形硯滴」=大邱市提供//ハンギョレ新聞社

 大邱市は2022年6月、大邱澗松美術館開館記念展示会で、国宝第70号で世界記録遺産の「訓民正音解例本」など澗松美術館の国宝級美術品を披露する計画だ。大邱澗松美術館の常設展示場は、開館展示が終わる2022年下半期に開場する。ここでは、澗松美術館の国宝12点中9点、宝物32点中14点など、320点余りを展示する予定だ。年間を通じて常設展示される美術品は、申潤福(シン・ユンボク)の『風俗画帖』(国宝135号)、金得臣(キム・トクシン)の『風俗図画帖』(宝物1987号)、鄭ソン(チョン・ソン)の『海嶽伝神帖』(宝物1949号)、『青磁麒麟形蓋香爐』(国宝65号)、『金銅三尊仏龕』(国宝73号)、『青磁母子猿形硯滴』(国宝270号)などだ。毎年2回、3カ月間の企画展示も開かれる。

 パン・イルソプ大邱市文化施設チーム長は「常設展示から抜けている申潤福の『美人図』など人気の美術品を企画展示では観覧できる」と話した。

          

          国宝73号『金銅三尊仏龕』=大邱市提供//ハンギョレ新聞社

 大邱市は、澗松美術館の所蔵品を移して大邱澗松美術館で展示する代わりに、澗松美術館に年間50億ウォン(約5億円)を支払い、運営を委託する予定だ。澗松美術館は、大邱で職員10人余りを採用し大邱澗松美術館の常設展示美術品の保管・管理・展示にあたる方針だ。

 キム・ホソプ大邱市文化体育観光局長は「滅び行く都市を蘇らせたスペイン・ビルバオのグッゲンハイム美術館のように、大邱澗松美術館も沈滞に陥った大邱の都市ブランドを引き上げられると信じる」と話した。1938年に澗松 全ヒョン弼(チョン・ヒョンピル 1906~1962)が建てたソウル市城北区(ソンブクク)城北洞の澗松美術館は、韓国初の私立美術館であり、国宝や宝物など美術品4千点余りが所蔵されている。
ク・テソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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