Alice Nakamura Izumi(中村ありす)さんは新進気鋭の作曲家です。私は昨年のコロ・フェスタ(川越)において、彼女の新作をはじめて聴きました。そしてお会いしました。とてもユニークな作品で次作を楽しみにしていました。その新作が「合唱団るふらん2016演奏会」指揮:栗山文昭(9月16日紀尾井ホール)で初演されました。残念ながら私はこの演奏会に行くことはできませんでしたが、とても素晴しい作品そして演奏であったことを知りました。
「うたごえ新聞10月17日号<聴く>を楽しむ」欄で、小村公次氏(音楽評論家)が<古語と英語の絶妙な組み合わせ>のタイトルで感想を記しています。その冒頭と末尾の部分を紹介します。
“合唱団るふらんの2016演奏会(9月16日、紀尾井ホール)で中村ありすの委嘱新作「An Episode from Taketori Monogatari」の初演を聴いたが、これがすこぶる面白かった。・・・・・中略・・・・・女声合唱ということもあって、その響きはあたかも<かぐや姫>の内面を照らしだしているようで、第4章 What Is Love と終章 Reveal は英文だけだが、それが違和感なく響いていた。メンバーひとりひとりの声も闊達で、それを栗山文昭さんの指揮が純度の高い響きに練り上げていた。新作初演を聴いてこんなに楽しかったのは、久ぶりだった。” ~聴きたかった!~