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トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

消防・発信器と受信機の相性について

2017-12-01 12:03:41 | 設備修理

 消防設備の工事・点検をしている従弟から調査の依頼があった。
中学校の体育館のリニューアル工事で、工事屋さんが、発信器や受信機を交換したのだが、発信器のボタンを押しても受信機が動作しないという障害である。

受信機はパナソニック製で発信器はニッタン製である。

以前の発信器に交換すると正常に動作することから、比較してみることにした。
既存品のカバーがどうしても外れないので壊して外す。ニッタン製はスイッチ部半田を外すと基板を外せる。
抵抗が2本あり、異なっている。

既存品:560Ω、1.2kΩ
ニッタン製:4.7kΩ×2個
回路図を書いてみるとLED用が1.2kΩで警報出力用が560Ωであることが分かった。
手持ちには1.5kΩ/2W抵抗しかなかったので、警報用には3本並列接続にして、LEDは1.5kΩ1本を基板を外さなくて済む様に既存抵抗の裏に半田付けした。

5箇所動作確認したが問題無く感知、LEDの明るさも正常状態に近いので、これで使ってもらう。
【コメントについて】
ご心配の下記コメントありがとうございます。
1.火報って一式で型式認定があった気がします。
どこまでが認定範囲か知りませんが、混在や改造は大丈夫でしょうか?
2.消防設備などは法的な規制がかかっているための点検と思います。
自分で改造などは何かあった場合にお役所では認めないと思いますので心配です。
回答
消防機器早わかり講座より抜粋
発信機については日本消防検定協会又は登録検定機関が規格省令に適合することを試験し、総務大臣が型式承認を行い、日本消防検定協会又は登録検定機関が検査し、合格の表示を付します。合格表示が付されたものでなければ、販売や陳列、工事使用等が禁止(法的拘束力あり)されています。
日本消防検定協会の型式試験において、製品の形状、構造、材質、成分及び性能が、基準に適合し、かつ、総務大臣の型式承認を受けたものに付けられた番号です。『発第○○〜○○号』という形式で表記されます。

主に構造・性能(スイッチの操作力等の機械的なものや電流容量等)の規定であり、電気的なインターフェースは各社まちまちの様です。
各社は自社の受信機に対応した抵抗値であったりします。従って、他社製や同社製でも年式が異なる場合での組み合わせでは今回の記事の様に動作しない場合(短絡電流等で)があります。
消防機器については、新設の場合問題無い(同社製の組み合わせなので)ですが、寿命・故障等、顧客都合により受信機のみ、あるいは発信機のみリニューアルする場合(同時でもメーカーが異なる場合も有り)があり、この業界では、現物合わせが行われている様です。
今回の改造についても、私の判断ではなく、依頼を受けた管理者の了解の元で対応しており、本人談では、この様な改造は行っているそうです。
今回、発信機は全て同じ改造で混在は有りません。改造を正当化するものではありませんが。


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