トラブルシューター

私の修理・製作体験記(茨城・県西おもちゃ病院・JA7FJP/1)

デジタル電圧メーター低消費電流/電圧化改造

2014-07-21 18:12:30 | PIC

 先日のブログで、抵抗1本変更だけで正常動作したことを報告したが、動作電流が大きいことから、3連休を利用して、電源を見直すことにした。
Img_7598_r以前にも実績のあるRS232Cインターフェース用IC(ICL3232)で正負電源出力(チャージポンプ)を得るという方法である。
このICは入力電源3V~5.5Vに対応する。
ユニバーサル基板をスペースに合わせて切断し、2階建てで実装することにした。
Img_7601_rImg_7602_rImg_7603_r回路は簡単なので、すぐに配線完了し、出力電圧を測定すると+6.0V/-5.56Vだった。
オフセット電圧は安定化する必要が有るので、安価なシャントレギュレータ(TL431)を使うことにした。直列抵抗は最初1kΩとしたが、消費電流を極力減らすのに、カットアンドトライした結果3.3kΩとした。この時の出力電圧は-2.477Vだった。
Img_7596_rImg_7599_rImg_7595_rImg_7594_rImg_7604_r_2メイン基板の不要部品を取り外し、2階建てとし、電源線を接続。
無電圧で0Vに合わせ、+-29Vで表示を合わせるが、問題無く調整出来た。
最低動作電圧は3.3Vで、このときの消費電流は12mAとなった。  
【単三乾電池×1本で動作させる】
Img_7612_rImg_7608_r3.3V以上で動作することが確認出来たので、更にHT7733Aを入力に入れて単三×1本(1.5V)で動作させることが出来ないか、回路追加してみた。
残りのスペースが無いので、全て基板裏側に空中配線する。
最初はアキシャルタイプのマイクロインダクタを使用したが、これでの電圧ドロップが大きいので、これより電流容量の大きいSMDタイプのインダクタに交換した。
1V以上で、出力電圧(3.3V)が安定化するので、単三電池×1本で動作可能(Ni-MH充電池でもOKだろう)で、電池ボックスを両面テープで裏側に貼り付けた。これが傾斜台になって、一石二鳥。測定電圧も念のため確認したが、問題無かった。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

LUXMAN T-550チューナーまたまた修理改造

2014-07-21 17:27:15 | アマチュア無線

Img_7587_r 以前にも、同機種(T-550)を何回か落札したことがあったが、出品価格が安かったので、また落札してしまった。落札価格は710円で送料のが高い。
届いて、電源を入れてみたが、コメントに有ったとおりAMは受信OKだがFMが全然受信出来なかった。
フロントエンド部を取り外し、シールドケースを外して測定してみるが、局部発振部が発振して無い様なので、以前購入した同一のトランジスタに交換するが、やはり発振しない。
今回は安価だったので、自分用にと、前回改造と同様、フロントエンド用IC(TA7358AP)に交換すべく、LC同調部品を除き全て取り外した。
Img_7580_rImg_7581_rImg_7582_rImg_7583_r前回のメモと同様に改造するが、やはり発振しない。TA7358APが壊れたかと思い交換するが、やはり発振しない。
発振コイルからのコンデンサに接続している線を外すと、動作電流が0mAから50mA(実験用電源での値なので正確では無いが)になる。
テスターで調べていくと、抵抗無限大のはずのところ(発振コイルからのコンデンサの出力側)が500Ω程度の抵抗値になっている。
Img_7584_rImg_7585_r同一回路上にある、円盤型のチタコン?(写真上側)を外すと、そのチタコンが絶縁不良になっていた(側面が銀の酸化か黒色になっている)。
これで発振する様になった。後悔先に立たずだが、このコンデンサに気づいていれば、現状の回路のままで正常にどうさしたかも知れない。
TA7358APデーターシートの参考回路には、入力にBPFを入れているので、以前aitendoより購入してあったセラミックフィルタ(2個入)販売価格100円(税別) を入れてみた。
ピン配列のデータは無かったが、表示部から見て左からIN/G/OUTと接続してレベルを比較したが、ロスは少ないので、これで良さそうだ。
Img_7586_rImg_7589_rImg_7590_rImg_7592_rフロントエンドを組み立て直して、本体に接続しSGでトラッキング調整する。
ICはリミッタがあるので、オリジナルよりはレベルが低い様だ。フロントエンド出力とIF入力間に抵抗を入れてあったがこれを直結にする。
実際に放送を受信してみたが、ローカル局でもレベル4までで、レベル1以上であればステレオで受信出来た。音も、問題無さそうだ。たまたま、電離層の状態が良かったのか90MHz前後の周波数帯で中国語のFM放送が3局ほど受信(レベルは0だが)出来た。
【セパレーションが取れない】
その後、L/Rセパレーションの確認忘れを思い出し、測定器で確認したら、全然セパレーションが無い(モノラル状態)。がっくり!
20140723_094658_r調整マニュアルは無いので、それらしいコアを動かして見るが変化が無い。
写真の黒い大きな箱はLPFで、外してIC-L/R出力を見ても同じ。その右に3個コア入りの黒いIFT形状の箱が有り、上2個(黒いコア)を調整すると、ステレオ受信に変わるので、調整範囲の中間に合わせる。下の黄色いコアの箱は調整しても変化無い。
電解コンの劣化が考えられるのでセラコンに交換(LCRメーター測定では、それほど劣化はしてない様だ)したが変化は無い。
いよいよMPX-IC(UPC554C)が不良かと、若松通商に発注した。210円/個
チューナーではいつもアドバイスをいただいているBLUESS LaboratoryさんにICのデーターシートが無いかメールしたところ、互換品であるNTE1142のデーターを送っていただいた。
この端子説明からすると10,13ピンが38kHzTankとなっているので、波形を観測するが、波形は観測されない。
Mute-SW、Stereo-SWは正常に動作している様だ。
20140723_090820_r接続されている、黄色コアのIFT?を外して見る。
インダクタンスを測定すると、2.7μHと極端に小さいので、端子に接続されているコンデンサらしい(黒いレジンが充填されており見えない)リードを外すと7.5mHとなった。コンデンサ側を測定するとショート状態になっているので、レジンを半田鏝で除去していく。出て来たのはスチロールコンデンサ(写真下の物体)だったが、鏝を使った関係で溶かしてしまい、リードが外れて容量は確認出来ない。
20140723_094735_rそこで、38kHzでのLC同調を計算するとCは約2200PFとなったので、在庫を確認するが、セラミックタイプ(温度特性が、あまり良く無い)しか無いので、後々を考えて、コアの中には入れず、基板裏側で端子に接続する様にした。
(その後、フィルムコンデンサ4700PFを2個直列に変更した)
調整開始。コアを回していくと、セパレーションがぴったり取れる様になった。
どうやら、原因はスチロールコンデンサの不良だった。熱に弱いので、取扱いには注意だ。
20140723_172854_r 一応、正常動作した様ので、前に修理したYAMAHA製CT-800と聞き比べてみた(パソコン用スピーカ出力なので、厳密では無いが)
CT-800は広域が伸びている感じなのに対し、T-550は味(厚み)のある音の感じがした。
感度比較では、CT-800ではステレオ限界の放送局でも、T-550では安定にステレオ受信した。オリジナルは分からないが、今回のIC化改造による改善かも知れない。
2/25:注文していたICが届いたので、一応交換(その前にICソケットに付け替えておいた)したが、変化は無く、やはりICが原因では無かった様だ。

1973年発売だから41年も経っている。今後どの部品が不良になるか分からないが、まだまだ寿命をのばしてほしいものだ。(このデジタル時代に、FM放送が、いつまで存在するかが心配だが、生きている間はAM/FM波が飛んでいて欲しいものだ)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする