沖縄を考える

ブログを使用しての種々の論考

詩595 沖縄からの発信 25 沖縄振興という嘘

2015年08月27日 11時29分19秒 | 政治論

 既に沖縄側からの発信で、この「振興策」の文言の虚妄(実質的に突出して沖縄が振興されているわけではないし、その文言の意味が基地問題にリンクしていることは仲井真籠絡....但し仲井真は5年内返還で騙し討ちされた....で明らかになっている)は周知の事実だが、いずれにしろ日米政府官僚たちの、堕落した軍事主導政治的不毛実態は、この沖縄問題において余すところなく露呈されている。

 彼らは行き詰ると必ず最後に「安保は国家専権事項」と言い出すが、彼らの言う「国家」とはいったい何だろう。民衆側からすれば彼らの言う「国家」は、どう見ても国民を脅しつける(戦前の翼賛政治そのものである)ための方便にしか聞こえないし、その国家が専門的に扱っている軍事的画策は国民(沖縄県民)を排除し住民を守らない(現代ミサイル戦略事情から基地の存在する場所が攻撃対象となることは明白だ....それが沖縄はじめ基地を抱える自治体の最大の脅威である)ことが前提となっているというしかない。彼らは沖縄には人間が住んでないような言いぶりで「辺野古が唯一」と言っている。しかしその理由は飽くまで他の自治体には日米安保を自己負担する所がない(住民闘争でいらぬ労苦を強いられると彼らは言う....沖縄でも同じことなのに)、ということだ。ふざけた話だ。この一点だけでもこの国の政府官僚どもが、「沖縄軽視乃至差別あるいは無視、又は蔑視」していて、国内他地域との真摯な交渉努力さえ最初から放棄していることがわかる。お話にならない。こんな「国家」に誰が国防を専権させるというのか。少なくとも沖縄にとってこんな「国家」は、金輪際あってはならないものである。沖縄戦がその「国家」から受けた残虐な仕打ち(その実質的な被害境遇は現在も続いていることを彼らは知っているのだろうか)を沖縄は決して忘れないし、こうした沖縄の心根を逆撫ですることに何のためらいもない彼らの廃れ(すたれ)切った人間性を見るにつけこの国の暗澹たる将来を悲観せずにはいられない。

 しかし、ほぼ世界的な視野、理念性から見て琉球沖縄がこの地に先住していた単一の独立国家の民族だということははっきりしているわけで、それが大和民族と根源的にどういうつながりを持っていたかについては諸説があり未だ判然してない。琉球処分以降同化策たけなわの頃の伊波普猷の日琉同祖説も多分に政治的なにおいがする(しかしこの説が必ずしも感傷的とは言えないのは両者に見られる言語学的な類似性による)。柳田国男の琉球民族北上説にも当時の沖縄への同情が見え隠れする(これも自然的人類学的には理に適ってはいる...しかし南下しようが北上しようが両者が全く没交渉に併存していたとはむしろ考えにくい)。ダーウインの進化論が中世的「神」から分離しリアルな他種動物への親和感に傾いていた近世的理念に基づくことはよく言われる。この辺の学術的在り様はむしろ曖昧さに満ちていると言ってしまった方がいいのだろう。現代沖縄の多くの人が「沖縄返還後」の沖縄に満足していることは、日琉混淆の時代的環境が醸した必然のものだろうが、それでも日米安保はほぼ9割方否定され、辺野古移設は8割方反対されている。恐らくは、辺野古移設反対運動の根幹には、彼らが言う「辺野古が唯一」以上にはっきりした理由で「辺野古ノー」とする理念と感情と歴史があり、埋め立て中断協議を「平行線」進行というが、実は氷炭相容れぬ動かしがたい沖縄側の意思が突出しているのである。そこのところを見誤ってはならない。(つづく)

 


詩548 日米政府官僚が沖縄に対してやっていることの正体 琉球新報社説

2015年08月27日 07時11分48秒 | マスコミジャーナリズム

<社説>沖縄予算 「厚遇」は印象操作だ

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-247907-storytopic-11.html

ヤマトゥの半可通どもが、辺野古押しつけの好材料に使うのがこの沖縄振興予算の、政府側喧伝姿勢から出る嘘情報だが、こうしたところに現れるこの国の中央集権的代官政治体質に、封建遺制の常民的流布が未だにこの国の本質に根付いている(この国の民主政の幼弱さ、あるいは不毛さ)様として垣間見られる、沖縄から見れば反吐の出る在り様を指摘しなければならない。つまりこうした「札びらきって民衆の頬を叩く」政治の堕落した百年変わらぬ不様を、あいつらはよくよくおのれの醜悪な実態と心得る必要があるということだ。


詩548 日米政府官僚が沖縄に対してやっていることの正体 琉球新報記事

2015年08月27日 06時54分10秒 | マスコミジャーナリズム

辺野古、高江守ろう NGOがネットワーク設立

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-247894-storytopic-271.html

新基地建設再開阻止へ 9月5日に県民集会

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-247913-storytopic-271.html

承認取り消し声明、V・ウォルフレン氏ら新たに7人賛同

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-247912-storytopic-271.html

辺野古集中協議、議事録作らず 国と県、「記者に内容説明」

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-247908-storytopic-271.html